介護福祉士とは
多くの人は介護福祉士について「オムツ交換をする排泄介助」「ベッドから起こすなどの移乗介助」「暑い浴室の中で行う入浴介助」など、本人のできないことを直接介助する人というイメージではないかと思います。しかし、進化してきた現在はそれだけではありません。
介護福祉士とは、①患者本人のニーズを生活歴や観察から把握、集約すること。②その方の現状の心身状況を理解すること。③その方らしく生活を続けていくための課題を分析すること。④多職種と連携しながら、環境の整備を行うこと。⑤その方に最適な介護を提供すること。
つまり、直接的な介護のみならず、本人の心身の状況や尊厳に応じた選択を支援し、QOLの向上を目指す。そして福祉資源をつくるなど介護チームのマネジメントやクリエイト、介護者への指導など、その人らしい人生をケアしていく。それが介護福祉士のもつ介護のイメージになります。
介護福祉士の定義
社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年5月26日)(法律第30号)の第2条第2項に定められています。法制定当初は、「入浴、排泄、食事その他の介護等を行う」と定義されていましたが、平成19年にこの定義が現在の「心身の状況に応じた介護を行う」に見直され、直接介助だけが介護福祉士の役割ではない旨が明記されました。現在は、更に医療的ケアの記述が加わっています。
介護福祉士の専門
日本介護福祉士会は「利用者の生活をよりよい方向へ変化させるために根拠に基づいた介護の実践と共に、環境を整備することができること」と介護福祉士の専門を定義し、その上で以下の3点を網羅していることが重要です。
①介護過程の展開による根拠に基づいた介護実践
利用者の自立に向けた介護過程を展開し、根拠に基づいた質の高い介護を実践すること。
②指導・育成
自ら介護等に関する知識及び技能の向上に努めるだけでなく、自立支援に向けた介護技術等、具体的な指導・助言を行うこと。
③環境の整備、多職種連携
利用者の心身その他の状況に応じて、福祉サービス等が総合的かつ適切に提供されるよう、物的・人的・制度的等、様々な環境整備を行うとともに、福祉サービス関係者等との連携を保たなければならないこと。
病院内における介護福祉士について
介護福祉士は福祉系専門職ですが、医療的に表すと、本人の日常生活を基準とした予防医療を支援する専門職となります。看護師の医療的判断を要する業務を除いた業務を代行する看護補助者とは、業務範囲の重複する部分もありますが全く異なる職種です。