地球システム・倫理学会の「研究例会」
地球システム・倫理学会の「研究例会」
■日 時:2024年07月06日(土)16時00分〜18時00分(開場:15時45分)
■会 場:麗澤大学新宿キャンパス(東京・西新宿「新宿アイランドタワー」4階)およびZoom
■テーマ:「森里海連環学」の理念と実学の深化 〜有明海を再び ‟宝の海”に〜
■講 師:田中 克(京都大学名誉教授、舞根森里海研究所長)
■要 旨:全てのいのちに不可欠な水は悠久の時を経て海と陸を巡り続け、海で生れた陸域の動植物のいのちを育む。陸域生態系を代表する森も海からもたらされる水の循環によって育まれる。森で涵養された水は、田畑を潤して農作物を、海に流れて魚介藻類を育む。流域には人が集まり「里」を形成する。森と海を巡る水の循環がその間の「里」の人々の目先の利益を優先させる価値観(環境意識)によって大きく損なわれ、両者のつながりを分断し続け、地球生命系は危機的事態に至っている。
我が国古来の先人の知恵 ‟魚付き林”に根ざす社会運動「森は海の恋人」(1989)へ社会の関心は高まり、その流れの中で森から海までの多様なつながりを解きほぐし、崩した自然や社会を再生に向かわせる新たな統合学「森里海連環学」が2003年に京都大学で生み出された。分断・対立が深刻化する世界と日本、両者は、2011年3月に発生した東日本大震災以来、続く世代の幸せを最優先に、確かな未来への協働の道を歩んでいる。
三陸における陸と海の間を紡ぎ直す取り組みは、九州中央部の‟瀕死の海”に至った有明海を再びかつての ‟宝の海”に蘇らせる取り組みへと転移する試みが行われている。森里海のつながりの指標生物ニホンウナギと水辺で元気に遊び楽しく学ぶ子どもたち、この二つの ‟絶滅危惧種”の共同に確かな未来を見据える。「森に暮らして、海を想い、行動する」意味を考える。
■略 歴:田中 克(たなか・まさる)
滋賀県大津市生まれ(1943年)。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。西海区水産研究所研究員, 京都大学大学院農学研究科教授, 京都大学フィールド科学教育研究センター長などを歴任。2011年5月より東日本大震災の復興に関する「気仙沼舞根湾調査」を主導し, 2014年4月舞根森里海研究所の設置と共に所長を務める。
稚魚の生態研究40年の蓄積から, 2003年に森から海までの多様なつながりを明らかにし, 自然や社会の再生への流れを生み出す統合学「森里海連環学」を提唱する。‟宝の海”から ‟瀕死の海”に至った有明海,巨大な地震と津波で被災した三陸の海(気仙沼舞根湾)をモデルに, 陸域と海域のつながりの再生に関わる。「行動なしには,ことは動かない」をモットーに, つながりの価値観の深化・普及を目指し、任意団体「森里海を結ぶフォーラム」活動を全国展開する。
森里海関係著書:「森里海連環学への道」(2008年),「森里海連環学」(2011年),「森里海連環による有明海再生への道」(2014年),「森里海を結ぶ(1)いのちのふるさと海と生きる」(2017年),「森里海を結ぶ(2)女性が拓くいちのふるさと海と生きる」(2017年),「生命文明の時代」(2018年),「森里海を結ぶ(3)いのち輝く有明海を-分断・対立を超えて協働の未来選択へ」(2019年),「森里海を結ぶ(4)いのちの循環「森里海」の現場から-未来世代へのメッセージ」(2022年), 「ウナギの ‟想い”を探る-共に生きる未来を」(2024年)
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■「研究例会」には、当学会の会員ではない方も、来場ないしはオンラインで参加頂けます。来場して参加される場合は、当日、資料代として1,000円を会場受付にてお支払いください。
■「研究例会」への出欠をこちらのサイトから2024年07月02日(火)までにご回答下さい。回答は07月04日(木)に締め切りましたが、ご参加希望の方は、学会事務局長宛にメールでご連絡下さい。tinukai@reitaku-u.ac.jp
■オンライン(Zoom)で参加希望の方には、開催前日までにZoomのURLとパスコードをお届けします。前日までにURLとパスコードが届かない場合は、学会事務局長(犬飼孝夫)宛にメールでご連絡下さい。メールアドレス:tinukai@reitaku-u.ac.jp
■来場に際しては感染症防止に十分ご留意下さいますようお願い申し上げます。
■「研究例会」に先立ち、14時30分から15時30分まで「理事・評議員会」を開催します。「理事・評議員会」は、当学会の役員(理事・評議員)のみの参加となります。
更新日:2024年07月05日