お客様に笑顔で喜ばれる取り組みを心がけています。
その理由とは?
その1、「染め方でそんなに違うの?」
はい、染め方はとても大切です。
生地本来の艶を引き出すには「引染(ひきぞめ)」が最適な方法。
たとえば、お風呂上がりに肌がカサつくこと、ありますよね?
あれはお湯で肌の油分が流れてしまうから。
同じように、生地も高温で染めると本来の艶や油分を失ってしまうことがあります。
でも引染は、珍しいことに「常温の染料」で丁寧に染め上げるので、生地の持つ潤いをそのまま活かせるのです。
だから、手に取ったときのなめらかで艶やかな仕上がりは引染ならではの特長。
一度触れて、その違いを実感してください。
その2,「なぜ、土間の工房にこだわるのか」
ふじや染工房は、1952年の創業以来「土間の工房」を守り続けています。
引染では、染めと乾燥を何度も繰り返すため、湿度のコントロールが非常に重要です。
そのため、土間は理想的な環境。水を打つことで湿度を調整しながら作業を行います。
さらに、土間は染料が工房内に舞うのを防ぐ効果もあります。
小さな工房ですが、技術と情熱では「日本一」と自負しています。
もしオーダーいただけた際には、ぜひ真っ先に工房を見学してください。
土間の温もりと職人の息づかいを感じていただけるはずです。
その3,「工房と道具へのこだわり」
均一で美しい染め上がりを実現するために、工房内の湿度や風の流れを細かく調整しています。
特に冬場は外気との温度差で結露が発生しやすいもの。しかし、天井にはコルク材を使用しているため、水滴が生地に落ちる心配はありません。
さらに、初代から大切に受け継がれてきた道具や、工夫を凝らした工房の造りも、私たちの宝物です。
これらのこだわりがあるからこそ、時代を超えて愛される素敵な製品を生み出し続けることができるのです。
その4. 「イメージ通りの色を実現するために」
色染めの工程は繊細な作業です。
まず、1回目に半分の濃度で染め、2回目で微妙な色相を調整して理想の色に仕上げます。
さらに、生地の状態で直接色を確認していただくことも大切にしています。
手間はかかりますが、この工程があるからこそ、失敗のない色づくりが可能になるのです。
お客様に心からご満足いただける染め上がりを目指しています。
その5. 「見えないけれど大切な工程」
ふじや染工房では、染め、蒸し(色止め)、水元(水洗)までを一貫して丁寧に行っています。
蒸すことで色をしっかりと定着させ、水元で余分な成分を洗い落とすことでカビの発生を防ぎます。
これらの工程は目には見えませんが、長く美しい状態を保つためには欠かせない大切な作業です。
その6. 「着物をもっと自由に楽しむために」
お出掛けは思いっきり楽しみたいもの。だからこそ、着物に不安を感じることがあってはいけません。
ふじや染工房では、耐スレ・耐シワ・撥水など、生地の機能性を向上させる工夫を取り入れています。
これにより、食事の際も気兼ねなく楽しむことができ、お出掛け後のお手入れも簡単です。
着物がもっと身近に、そして安心して楽しめる存在になりますように。