環境DNA学会第3回大会

第36回個体群生態学会大会

合同大会

ビッグデータ・オープンデータ時代の生態学





2020年11月14日 (土)・15日 (日)・16日 (月)

オンライン

日本語 / English

開催にあたって

人間活動が生態系に対して無視できない影響を及ぼす人新世 (Anthropocene) にあって、生物多様性・生態系保全が人類の持続的発展を達成する上での最重要課題の一つとなっています。これを実現する上で、生態系の構造や動態、機能の理解を目指す生態学の果たすべき役割はますます高まっています。しかし、生態系は無数の生物的・非生物学的要素から構成される巨大かつダイナミックな複雑系であって、観察される要素間の関係は「状況依存」に溢れています。従って、低次元のシステムや単純な線形性を仮定した道具立てでは、この期待に応えることは決して容易ではないこともまた私たちはよく知っています。

このような時代のさなか、生態学に新しい胎動が生じています。大規模・高解像度のデータを利用した生態学です。環境DNAやリモートセンシング、音響観測をはじめとする新しい生態系観測技術の発展により、これまで困難だった大規模・高解像度の生態系データの獲得が可能になりつつあります。また「機械学習」あるいは「AI」としばしば表現される、高い自由度と変数推定の可能性を両立するモデリング手法の急速な発展は、効率的なデータ共有や集積、利用を促進させる情報技術の進展と相まって、生態系に見られる複雑な関係性やパターンをより詳細かつ大規模に捉えることを可能にしました。そのさらなる発展の先には、生態系予測・制御といった応用分野が生態学の主要分野の一つとして飛躍的に発展する可能性が見えています。

本大会は「ビッグデータ・オープンデータ時代の生態学」を開催テーマに、第36回個体群生態学会と第3回環境DNA学会の合同大会として開催されます。新型コロナウィルスの流行を受けて人と人とのつながりの意味、そしてその新しい姿について再び考えることが求められています。そのようななか、両学会にとって初めてオンラインで開催される本大会の最大の目標は「交流と協働を促進する場となる」という学会大会に求められる機能をこれまで以上に果たすことでしょう。生物集団の時間変動や空間分布、進化の理解を目指す生態学は、大規模で詳細な生物多様性情報を提供する環境DNA技術と出会うことで、なにを生み出すでしょうか。そして、科学・行政・産業・教育をはじめとする様々な領域で活躍される皆様がセクターの垣根を超えて交流することでどんな未来像が生まれるのでしょうか。多様な立場や価値観、アプローチ、目標がここに集積することで、これまでにない新たな「視点」が生まれたなら、それはこの学会大会の成功だけではなく、本大会の開催テーマ「ビッグデータ・オープンデータ時代の生態学」の一つの実現を意味するように思えます。

皆様のご参加を心よりお待ちしています。参加者の皆様が満足できる有意義な学会大会となるようスタッフ一同サポートさせていただきます。

2020年7月31日

大会実行委員長 近藤 倫生

お知らせ

  • 【重要】郵便振込による参加費の支払いを済ませた方の中に、申し込みフォームが未提出の方があることが判明しました。11月6日までに支払いを済ませた方でこれに該当する方は、大至急、直前参加申込フォームによる参加登録をお願いします。学会大会よりこれまでEメール等が一切届いていない方はこれに該当していると思われます。(2020.11.10)

  • 大会参加申込受付を終了しました。(2020.11.07)

  • 事前にお知らせした参加申し込み期限はすぎましたが、直前申し込みを当面の間、受け付けます。非会員価格になりますことをご容赦ください。(2020.10.13)

  • 大会ポスターをこのトップページ下段にて公開しますので、ご自由にダウンロードしてご利用ください。

  • 各イベントの開催日程の記載に誤りがありましたので修正いたしました。失礼いたしました。(2020/08/29)

  • 大会案内」のページにてオンライン参加の手引きを公開しました。(2020/08/25)

  • 参加・発表申込みと参加費」のページが新たに公開され、参加・発表・展示の申込み受付を開始しました。(2020/08/24)

  • 企画シンポジウムの趣旨がUPされました。演者の追加もあります。(2020/08/19)

  • すべての基調講演の演題と要旨が確定しました。(2020/08/17)

  • 大会参加・オンラインポスター発表申し込みは、8月24日 (月)より開始の予定です。(2020/07/31)

  • 大会ウェブサイトを公開しました。(2020/07/31)

eDNA_PE_2020_Eng.pdf
eDNA_PE_2020_Jpn.pdf