[ 設 定 ]
評定の計算基準を設定します
ここで設定した内容に従い、5段階評価が計算されます。学校により基準に違いがありますので、必ず設定の確認をしてください。
【評定換算表】の計算方法
新学習指導要領では、評定は観点別学習状況の評価の結果を総括的に捉えることが求められていることから、観点別評価と5段階評定を直接関連付けることが望ましいとされています。
また、各観点で重みを変えることは望ましくないとされているため、3観点の評価を単純に合計した値で評定を判定することになります。
評定の換算方法については、ABC方式と点数方式の2種類があります。
◇ABC方式 各観点の評価を点数換算し、その合計で評定を算出する方法
【A→3点】【B→2点】【C→1点】に換算し、3観点の合計点で評定を判定します。
例)
AAA(9点) ・・・ 5
AAB(8点)・ABB(7点) ・・・ 4
AAC(7点) ・・・ ※(この組み合わせは認めない)
ABC(7点)・BBB(6点)・ABC(6点).・BBC(5点) ・・・ 3
ACC(5点) ・・・ ※(この組み合わせは認めない)
BCC(4点) ・・・ 2
CCC(3点) ・・・ 1
この方法は、評定の判定が明瞭になる反面、境界を何点に設定するかで、学校により判断の違いがでてくることになります。
また、観点別評価の得点が一切考慮されないため、点数化方式の場合と比較すると、評定の逆転現象がおきることが分かっています。
◇点数化方式 各観点の素点の平均で、評定を算出する方法
この方法は、各観点の点数がそのまま評定に反映されるため、より公正な評定を算出することができるようになります。
ただし、素点を公開しない場合、判定理由がわかりにくくなるというデメリットがあります。
◇AACとACCの除外について
国立教育政策研究所が発行している、「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料によると、「主体的に学習に取り組む態度」の評価について、以下のように説明されています。
① 知識及び技能を獲得したり,思考力,判断力,表現力等を身に付けたりすることに 向けた粘り強い取組を行おうとしている側面
② ①の粘り強い取組を行う中で,自らの学習を調整しようとする側面 という二つの側面を評価することが求められる 。
これら①②の姿は実際の教科等の学びの中では別々ではなく相互に関わり合いながら⽴ ち現れるものと考えられることから,実際の評価の場⾯においては,双⽅の側⾯を⼀体的 に⾒取ることも想定される。例えば,⾃らの学習を全く調整しようとせず粘り強く取り組 み続ける姿や,粘り強さが全くない中で⾃らの学習を調整する姿は⼀般的ではない。
これらの説明を根拠とし、【ACC・AACの組み合わせは認めない】という判断をする場合があります。
「単純明快」では、このような判定を除外するために[評定]を【※】に設定することができるようになっています。ただし、判定不能の組み合わの場合、評定欄に※が表示されますので、後で手動で訂正を行うことになります。、
評定計算の<うらばなし>
一般的に、ABC方式を計算する場合、ABCをそれぞれ数値に換算し【足し算】するといった方法がとられます。しかし、この方法では「組み合わせは違うのに点数が同じ」という現象が起き、計算上それらを区別できなくなってしまいます。
そこで、「単純明快」では、【かけ算】を利用して、組み合わせの区別をするといった方式をとっています。具体的な例を説明すると、以下のようになります。
ABB ・・・ 和 [3+2+2=7点] 積 [3×2×2=12点]
AAC ・・・ 和 [3+3+1=7点] 積 [3×3×1=9点]
この方法を採用することで、組み合わせの区別が明確になり、関数処理ができるようになるのです。
2023/8/13
◎ABC組み合わせ方式と平均点の併用について(より公正な評価)
[観点の平均]を組み合わせることで、より公正な評価をおこなうことができるようになります。
◇設定手順
ABC方式による判定基準を設定する。([ABC方式での判定]を参照)
評定の判定基準となるしきい値(平均点)を設定する。
例1)AAA(9点)の場合で、評定平均が90点を超えた場合は5、それ以下なら4とする。
AAAの[観点の平均]に90、[評定]に5を設定する。この場合、AABの[評定]は必ず4に設定する。
例2)AAB(8点)の場合で、評定平均が80点を超えた場合は5、それ以下なら4とする。
AABの[観点の平均]に80、[評定]に5を設定する。この場合、ABBの[評定]は必ず4に設定する。
例3)ABB・AAC(どちらも7点)の場合で、評定平均が70点をしきい値にして、超えた場合は4、それ以下なら3とする。
ABBとAACの両方の[観点の平均]に70、両方の[評定]に4を設定する。この場合、BBBの[評定]は必ず3に設定する。
例4)ABB・AAC(どちらも7点)の場合で、ABBを4、AACを除外する。
AACの組み合わせ自体を認めない場合、ABBの[評定]を4、AACの[評定]を※にする。この場合、BBBの組み合わせは3に設定する。
例5)BBC(5点)の場合で、評定平均が30点を超えた場合は3、それ以下なら2とする。また、ACC(5点)の場合を除外する。
BBCの[観点の平均]に30、[評定]に3を設定する。ACC(5点)の[評定]を※に設定する。
例6)BCCの場合で、評定平均が20点を超えた場合は2、それ以下なら1とする。
BCCの[観点の平均]に20、[評定]に2を設定する。この場合CCCの[評定]は、必ず1にする。
例7)BCCの場合で、評定平均が10点を超えた場合は2、それ以下なら1とする。
CCCの[観点の平均]に10、[評定]に2を設定する。この場合[観点の平均]が10点以下の場合は、自動的に評定は1になる。
※一つの組み合わせで複数の評定を判定する場合、しきい値を何点に設定するかは、それぞれの学校の規定にしたがうことになります。
2024/1/1