伝達関数(でんたつかんすう,Transfer Function)とは制御工学において最も基本となる制御対象の表現形式・システムの表現形式の一つであり,主に周波数特性で解析する際に利便性の高い入出力特性の表現となります。伝達関数ベースの制御は古典制御と呼ばれます。系の安定性を解析するにはナイキストの安定判別法、ラウス・フルビッツの安定判別法などがあります。PID制御もこの範囲の話になります。
初学者の方は、まず伝達関数の定義とブロック線図の基礎を学び、次にボード線図・ナイキスト線図による周波数応答解析へ進むことをお勧めします。
This page organizes video lectures on classical control based on transfer functions, sorted by instructor. Beginners are recommended to start with the basics of transfer function definition and block diagrams, then proceed to frequency response analysis (Bode plots, Nyquist diagrams). PID control videos are collected on a separate page.
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System Identification: From Data to Dynamical Models — 入出力データから伝達関数モデルを求める方法
Discretization of Continuous-Time Control Systems — 連続時間伝達関数の離散化手法
⇒(熊大)岡島寛准教授 動画数10:ラプラス変換,ブロック線図,ボード線図,ナイキストの安定判別法ほか
⇒(兵庫県立大)南裕樹教授 動画数7:制御系設計,PID制御,ループ整形ほか
⇒(阪大)石川将人教授 動画数4:1次系・2次系の応答,内部安定性,ナイキストの安定判別法
⇒(大工大)橋本智昭准教授 動画数6:ラプラス変換,ラウスの安定判別法,定常特性ほか
⇒(岡大)西村悠樹教授 動画数36:伝達関数に基づく解析全般(過渡応答,ブロック線図の構成,ベクトル軌跡ほか)
⇒(金工大)伊藤恒平教授 動画数59:伝達関数に基づく解析と設計
⇒(阪大)末岡裕一郎助教 動画数11:伝達関数に基づく制御の演習
⇒制御対象と各種指標 動画数5:1つの制御対象について、その各種指標(ボード線図、ナイキスト線図など)を示した動画です。
⇒PID制御 動画数5:PID制御に関する動画です。
ラプラス変換を使うことでラプラス領域で制御系を扱うことができ、設計や解析の見通しが良くなります。伝達関数は入力信号と出力信号のラプラス変換がそれぞれ与えられたとき、その比が与えられた入出力に対する伝達関数となります。個々の要素について伝達関数が与えられると、それらを複合したシステムの伝達関数も考えることができます。応答の計算や導出には部分分数分解が重要になります。
信号をラプラス変換することで時間領域からラプラス領域での演算になります。時間領域で振る舞いを考える場合は、畳み込み積分を扱う必要があるのに対して、ラプラス領域では四則演算で物事が進みます。最後に、得られた信号を逆ラプラス変換(ラプラス逆変換)によって時間領域に戻すことで応答を調べることができます。
ゲイン線図と位相線図からなるボード線図(Bode diagram)は、周波数領域での設計や解析で利用されます。ループ整形によって開ループ伝達関数の設計をする場合にもボード線図が使われます。ボード線図とは別のアプローチとして複素平面で周波数特性を表記するナイキスト線図により解析をする場合もあります。
極と零点は系の動特性や安定性を表現します。分母多項式を零とした特性方程式を考えるとその根が極となります。n次のシステムではn個の極(重複もある)が含まれます。他方、零点は伝達関数の分子多項式を零とした式においてその根に相当します。極の実部が全て負であれば安定です。零点の実部が負の場合、その零点のことを安定零点、正の場合、その零点を不安定零点と呼びます。
個々の要素について伝達関数が与えられたとき、それらの組み合わせでどのような特性になるかはブロック線図について理解すればわかるようになります。具体的なブロック線図の扱い方は各動画にあります。ブロック線図を用いてシステムをまとめたとき、不安定な極零相殺が生じる場合がありますので注意が必要です。
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