北海道

旭川市 2019723-24

日本初の恒久的歩行者天国平和通買物公園が都心であって、昔から汽車駅と都心が密着していた都市。そこに鉄道用地の再開発でイオンモールや病院ができ、さらにコンパクトにまとまった印象。この町で車を持たずに生活している家族を知っているが、確かにこういう町なら車がなくてもギリギリ生きていけるかもしれない。

稚内市 2019年7月24-26日

人口34000人ながら市内バスが毎時3〜4本あり、公共交通で市内観光できる驚異的な都市。山と海の間に伸びる帯状の市街地が、線の交通に最適な構造。この都市規模でありながら稚内駅の北にも南稚内駅の南にも歓楽街を擁し、この街は港町だというのがひしひしと伝わってくる。

帯広市 2020年7月18-20

地場の百貨店と大通が全蓋式アーケード商店街で結ばれ、その商店街と帯広駅の間が歓楽街で、駅裏は図書館やホールといった大規模公共施設があるわかりやすい町。釧路も百貨店を補完すれば極めて教科書的な町だが、帯広は藤丸があるだけわかりやすさも格別。

釧路市 2020年7月20-21,23日

釧路川河口部周辺から新釧路川周辺や釧路町に重心が移動しているが、水産業、炭鉱業、製紙業の三本柱だった釧路の産業のうち水産業と炭鉱業が縮小する中で港や炭鉱のある釧路川河口〜左岸春採方面に住む理由がなくなって、製紙工場に近い新釧路川の方に住む人の割合が増えるのは自然だと思う。

根室市 2020年7月21-23

海に向かう方だけでなく海岸線と平行な道にも無数の坂があるアップダウンの激しい町。規模は小さいはずなのに随分歩きごたえがあり、この起伏の上にこれだけの直交街路を整備したのかという驚きがある。歩きながら京畿道城南市寿井区太平洞を思い出した。

函館市 2021年7月17-19日

巴印の旧市街が五稜郭公園前の新市街や産業道路の新新市街まで拡大した年輪のような函館を歩き、都市はたった150年でここまで面白くなるのかと感動した。観光、ハレ、ケの役割を持った街が陸繋砂州の中に重なる都市で、年輪の中心にランドマーク函館山がある。

室蘭市 2021年7月19-21

室蘭は崎守に始まり都心が中央町、東室蘭と変遷した移動する町。この規模の町だと都心は一つしか存在できないのか、かつて繁栄を極めた中央町は見る影もなく、生まれ育った町がこうなったらと思うと言葉を失う。中央町の今の姿は会所を失った崎守がかつて歩んだ道なのかもしれない。

苫小牧市 2021721-22

一反木綿のような形の苫小牧の都心はイオンモール苫小牧付近の国道36号。代表駅の表口に廃ビルがあって0.5駅東の国道に一大商業地がある構造にCASPA解体前の福山を思い出す。苫小牧は駅の西が全部王子製紙と貯木場、福山は駅の北が全部城で駅エリアの開発余地の小ささが共通の悩みかもしれない。

新ひだか町(旧静内町) 2021722-24

静内市街地は話に聞いていた通りの都会で、ホマリモイの名の通りに霞んでしまうと展望台から町の全貌を把握することができなくなる大きな町。国道235号沿いのイオンにプリクラもゲーセンもあり、ケーズデンキで家電が買え、しまむらで都会のおしゃれ着が買え、ほしいものがいろいろ揃う都心が一大ロードサイド店舗群に実現している。

浦河町 2021年7月23-24日

静内が大きな町なら浦河はたくさんの町。現地で旅団は笠岡と評したが浦河町中心部は笠岡より一つ多い堺町、大通、東町の三つから成る。堺町と大通の間の狭い場所に役場や浦河駅があって浦河駅が堺町と大通をカバーし、赤十字病院や高校がある東町には1977年に東町仮乗降場が作られた。

倶知安町 20228月7日

後志のワシントンD.C.。国道5号にロードサイド型店舗群、5号を挟んで駅前通りに商店街と官庁街が立地する素直な構造で、駅前通りの北に歓楽街が広がる。風光明媚な羊蹄山を有し、町のスポーツ用品店は年中スキーを販売し休日の役所の駐車場は大勢のサイクリストの基地になっていた。

仁木町 20228月7日

仁木駅から仁木役場前バス停までの散歩。絵に描いたような「北海道の郡部」の景観が駅を出た瞬間目の前に広がって感動した。知らない状態で行っても絶対にわかるくらい果物を激推ししている。

岩内町 20228月7日

道の駅やバスターミナルの低地と役場や病院の台地からなる2段の都市。国道沿いの名店街は廃墟も多かったが停車場通は日曜日も栄えていた。南には岩内岳、北には日本海と積丹半島を望む宅妄都市で、山と海に抱かれた町が劣るはずがない。山線に乗るついでに行ったら完全に大好きになった。

北海道道276号琴似停車場線 琴似・栄町通 20228月8日

地下鉄琴似とJR琴似の間は話に聞いた通りの郊外核。道の両側に並ぶ店、店、店。ビルの壁面に所狭しと並ぶ看板。首都圏郊外のような町並みに感動し旅団は無限に写真を撮った。市場を名乗る生鮮食料品店が複数見られたのは中央卸売市場に近いからかもしれない。

紋別市 2023年1月7-8日、7月19-20日

隔絶された都会は市域人口2万人でも中心性を有し、ずっと訪問を希求していたはまなす通りは週のど真ん中の水曜日にも集客力があった。隔絶されているからこそ合理的な選択肢となったバイオマス発電所の湯気が町の特色。凍った川が河口にジュエリーアイスをもたらし、流氷の時期でなくても氷が美しかった。

興部町 2023年1月8日

興部の他に沙留という別の大きな市街地も持つ大きな町で、沙留の大きさは紋別側から来た優希が初め興部に着いたと勘違いしたほど。旅団は町内でソフトクリームやチーズハンバーグを相次いで爆食みし牛乳推しの町を堪能した。

西興部村 2023年1月8日

旧名「瀬戸牛」はSet us nay(巣がある沢)。これくらい小さな村にもセイコーマートとホクレンSSはあって北海道の村スターターキットという感じ。西興部村にも支店を置く信用金庫の地域密着度は強い。

滝上町 2023年1月8日

渚滑川の名前の元となった滝の上にあるから滝上。渚滑川を挟んで旭町と栄町の二つの市街地があり存外大きな町だった。童話村を自称していてメルヘン推し。

北見市 2023年1月8-9日、7月15-19日

大合併後とはいえ市域人口11万人を擁するオホーツク管内最大都市。都心の歓楽街には-12.7℃の極寒の中でも飲み歩く人がいて都市の力を見せつけられた。圧巻の原風景とそこに地方都市とは思えない15分間隔で向かう市内バスだけでも宅妄なのに、その他複数の路線も30分間隔で、さらに道路地図の直交街路からは想像できないくらい激しい坂の町でもあった。好きな要素が詰め込まれた町で連泊したのに去る時は後ろ髪を引かれた。

留萌市 2023年4月8日

Rur mo ot pe(潮が静かであるところ)。山の方に潮静というニュータウンがあって高まった。北海道弁「十字街」を擁する都市の一つであり、インターネットでは人口2万人でありながら三省堂を誘致し維持している本の町としても知られる。車中で社会人野球好きの同行者より伝説の打者若松勉の出身地と紹介された。

浜頓別町 2023年4月9

幌延から数十kmの無人地帯を抜けてきた旅団には大都会に見え感激した。ロータリーやクッチャロ湖が特色で、ロータリーから見える浜頓ホテルを見て「頓別」じゃなくて「浜頓」なんだと驚いた。

富良野市 2023年4月10日

平成の大合併なしで人口2万人を誇る地域の中心都市で市民が憩うフラノマルシェから歓楽街すずらん通りまで有する。かつては旭川の三番舘がふらの店を構えており跡地が居抜きでコンシェルジュフラノになっている。山に抱かれた都市が劣るはずがない。

夕張市 2023年4月10日

とにかく団地が多く人口10万人の大都市だったことが強く感じられた。日本だから坑道掘りの炭鉱は高度経済成長完了後のコストに見合わず無理な生産計画を強いられて破滅したが、オイルショック時まだ高度経済成長の始まりだった架空国家人國なら炭鉱を存続できないかと想像した。

網走市 2023年7月16-17

国防のため漁村を都市化した刑務所の門前町で、網走監獄だけでなく町中にも昔の刑務所の遺構が残る。モヨロ貝塚と網走監獄からアイヌ文化全盛期以外の歴史を学べる貴重な場所。中心部の商店街は一応生きている他、鉄道でも国道でも見られない場所に市民生活の真実がある。