第4部
オープン・パネルディスカッション
オープン・パネルディスカッション
答えのない時代の教育
世界に目を向ければ、新たな政治経済的局面を反映し紛争や戦争が激化の一途を辿っています。気候変動や海洋汚染など自然環境の問題も予断を許さない状況が続いています。また、ごく身近なところに目を向けても、不登校や子どものメンタルヘルス・自殺の問題など、子どもたちが社会の中で孤立し孤独感に苛まれている事例がとみに増加しています。
このように紛糾を極め、複雑化、多様化する時代、つまり、答えのない時代において、教育はどのような課題に直面しているのか、そしてそれを打開するにはどうしたらよいのか、地方行政のトップと保護者、現役教師とが、参加者を交え考え合います。
パネリスト
小川晶氏
前橋市長
1982年生まれ。千葉県匝瑳市出身。
2006年に中央大学法学部を卒業し、前橋地方裁判所で司法修習。
2007年から弁護士として前橋市内の法律事務所に勤務。
2011年に群馬県議会議員に初当選し、4期務める。
2024年に前橋市長に初当選。(女性初)
「前橋に、笑顔を。」を合言葉に、市民との対話や交流を大切にしながら、市民参加の新しいまちづくりに取り組んでいる。好きな言葉は「感謝」、 趣味は温泉めぐり。
こども基本条例の制定を目指す前橋市にとって「答えのない教室 in ぐんま」の開催は意義深く、大変嬉しく感じています。
私たち一人ひとりが、答えのない時代の様々な学びや生きる力について、一緒になって考えるきっかけになることを期待しています。
有澤和歌子氏
Denmark株式会社 代表取締役
「答えのない教室」共著者
「答えのない教室」共著者、「日本のアタリマエを変える学校たち」著者(ともに新評論)
富山県出身。神奈川県在住。一般社団法人アナザーステージ理事。
海外大学日本法人代表の経験から、日本における教育の不安を払拭すべく、一人息子を外国に送り出し、そこで得られた経験を通じて「すべての都道府県に公立インターナショナルスクール」の必要性を感じ、設立に向けて活動中。
「地方から日本の教育を変えたい」
私は富山出身ですが、現在は横浜在住で、時々北軽井沢の隠れ家に生息しています。20代はほぼ大阪で過ごしました。地方と関西・関東を経験して「日本を変えるには地方から変わるしかない」と実感し、今回パネリストとして登壇します。
地方は目隠しされているほど情報が遮断されています。そして、都会派偏差値・進学競争で目隠し同然。このままでは日本は世界から相当遅れることになります。解決策は「考える習慣をつける」「外の世界を知る」のたった二つ。多くの地方の子どもたちがこの二つで変わっていくのをみてきました。私も一緒に群馬がテコとなり、群馬の子どもたちを大きく成長させる起爆剤になるつもりです。
中村亮介氏
日本体育大学柏高等学校数学教師
日本体育大学柏高等学校の数学科で教鞭を執り、今年で8年目になります。進路指導部と情報システム課も兼務しており、生徒たちの進路実現とICT環境の整備や先生方の活用のサポートに携わっています。
コロナ禍において、ICTに関しての勉強をする機会が多くなりました。今では、授業においてICTを積極的に活用し、生徒たちが主体的に学び、協働して課題に取り組むような展開を心がけています。また、Google 認定トレーナー・コーチ、ロイロ認定イノベーター・ロイロ授業デザイントレーナー、GEG Kashiwaリーダー、LEG Kashiwa福リーダーのなど様々な資格を取得し、教員向けの研修を行ったり、地域の先生方と連携したりと、ICT教育の普及に努めています。子どもたちの可能性を信じ、その成長を最大限にサポートできる教育を目指し、日々邁進しています。
私はICTを活用した授業を実践したり、生徒が様々な場面でICTを活用できる環境を整えることで、生徒たちは多くのことを自分たちで行えるということを実感しました。このようなところから、生徒自身で授業を進めていけるようなことができないかを考えているときに、「答えのない教室」の本に出会いました。少ししか実践はしていませんが、授業中の生徒の生き生きとした表情をより多く見るようになりました。このようなことから、現在私は、「授業で生徒に身につけさせたいことは何か」、「学校現場で生徒に提供できることはないか」をよりリアルに考えるようになりました。皆様ともこういったことを話せればと思います。当日はよろしくお願いいたします。
オープン・パネルディスカッション
3人のパネリストの方々からのコメントはもちろん、当日現地参加される皆さんやオンラインで参加されている皆さんの感想や意見も広く場に置いていただきながら、考え合いの輪を広げたり深めたりしていきたいと思います。
アーカイブ視聴はこちらから
視聴料:1,000円(小学生~大学生は無料)