有賀ゼミでは「科学・技術と社会の関係性とそのコミュニケーションを考える」をテーマに、さまざまな活動を組み合わせて科学コミュニケーションの学びを深めます。
春学期の専攻演習Ⅰでは科学コミュニケーションの論文報告や高校生向けの科学技術の社会への影響を考えるワークショップの企画と運営(ファシリテーション)、秋学期の専攻演習Ⅱでは分析やゲーム制作など、座学では得られない主体的な学びをしてもらっています。文理を問わず幅広いプログラムの学生の参加を歓迎しています。
※高校生向けワークショップの内容については桜美林大学のニュース記事(こちら)をご参照ください。
※学生の方へ:選択する前に、専攻演習の履修案内を必ず確認してください。
※有賀ゼミは22年度以降、第1次募集か第2次募集で定員に達し、落選者が出ています。選択の参考にして下さい。
高校生向けワークショップの様子
2025年度(14名)
春学期は念入りなアイスブレーキングと科学コミュニケーションの論文の報告を行い、8月の高校生向けワークショップに向けて企画と準備を進めています。
2024年度(13名)
春学期は念入りなアイスブレーキングと科学コミュニケーションの論文の報告を行い、8月の高校生向けワークショップに向けて企画と準備を進めています。また、授業1回分を利用し、日本科学未来館の新しい展示開発にも協力しました。
秋学期は4つのチームに分かれてそれぞれに取り組みました。チーム①は「学校の未来を考える」というタイトルのイベントを実施しました。学校にどんな科学技術が生かすことができるのかを議論するワークショップです。チーム②は、市販されている特定の健康食品について、その健康効果の宣伝の文言や語りが科学コミュニケーションとして適切かを批判しました。チーム③は環境問題の理解を深めるカードゲームを開発しました。チーム④は防災の知識を学べる「災害対策すごろく」を開発しました。
2025年度ゼミ生から次年度以降の学生へのメッセージ
「科学コミュニケーションって難しそうと考えている人も多いと思いますが、実際入ってみるとそんな懸念が払拭できるぐらい、みんなと楽しく、時には真剣に活動ができます。講義中心ではないので、グループワークやワークショップ企画などみんなと協力して活動ができます。講義形式ばかりで授業がつまらないと思っている方にたくさんの刺激があります!」
「このゼミでは、ただ知識を得るだけでなく、自分自身で考え、ゼミの仲間と一緒にその考えを広めていく力を養うことができ、また、実践を通して、ファシリテーターとしての能力や、コミュニケーションスキルなど多くの力も身に付きました。これらの経験は、将来にわたって大きなプラスとなると思います!」
※日本科学未来館の展示開発協力については桜美林大学のニュース記事(こちら)をご参照ください。
2023年度(12名)
春学期は科学コミュニケーションの論文の報告とワークショップの企画と運営を、秋学期は、3つのチームに分かれてそれぞれに取り組みを行いました。
チーム①はジェンダーと美容の科学コミュニケーションをテーマに分析を行いました。美容医療に関する情報がSNSでどのように伝達されているのかということや、男性と肌をテーマに科学コミュニケーションを阻む要因をアンケート調査等で分析しました。チーム②はSF映画に描かれる科学技術を分析しました。SF映画で描かれた未来の科学技術と実際の科学技術の共通点や相違点を分析したり、SF映画で描かれた科学技術にどんな課題が想定されているのかまとめました。チーム③は、「生活習慣見直しすごろく」というゲームを開発しました。生活習慣病を予防するうえで必要な健康に関する知識をすごろく形式で学ぶことができるようにしました。
2022年度(11名)
春学期は科学コミュニケーションの論文の報告とワークショップ企画・運営を行いました。秋学期は2つのチームに分かれてそれぞれにテーマを決めて進めました。
チーム①では「もしもあなたが総理大臣だったら…?」というカードゲームを開発しました。プレイヤーが総理大臣になったという想定で、さまざまな政策が環境・人・軍事・経済へ多様な影響を与えることを学ぶことができるようにしました。チーム②では「自然災害かるた」というゲームを開発しました。自然災害のリスクと防災について学べるかるたで、かるたのなかにクイズを組み込むことで、防災について考えるきっかけをつくりました。
2021年度(3名)
21年度は私が桜美林大学に着任した初年度だったため、ゼミの3次募集から参加を募り3名の学生が参加してくれました。少人数のため教員オフィスで実施し和気あいあいとしたゼミになりました。
春学期はワークショップの運営について学び、コロナ禍の大学生活をテーマにオンラインにて高校生向けのイベントを実施しました。秋学期は春学期のワークショップの動画記録を全員で分析し、課題や展望をまとめました。
桜美林大学では、ゼミ履修者のなかの希望者のみが、「卒業論文」「卒業研究」を履修します。有賀研究室では、「卒業論文」履修者は科学技術社会論・科学コミュニケーションに関わる分析研究を、「卒業研究」履修者は科学コミュニケーションの制作や実践を行います。
2024年度 卒業研究(3名)
卒論名「美白有効成分をめぐる科学コミュニケーションの課題と改善策 -メーカー・消費者・科学の視点から- 」
企業が開発した美白有効成分に関する情報提供の実際を2社2成分を事例として分析し、リスクやベネフィットに関する適切な科学コミュニケーションが行われているかどうかを考察しました。
卒論名「多様な恋愛観の受容を促す ポスターの制作とその評価」
ジェンダー研究の成果などを踏まえ、異性間の恋愛以外にも多様な恋愛がありうることを知ってもらうポスターを制作し、インタビュー調査でその効果を評価ました。
卒論名「生活習慣見直しすごろくの制作」
23年度のゼミで制作した生活習慣病に関するすごろくゲームの改良を行い、実際に協力者にテストしてもらいアンケート等でその効果を評価しました。
「多様な恋愛観の受容を促す ポスターの制作とその評価」制作物
「生活習慣見直しすごろくの制作」制作物
2023年度 卒業研究(2名)
卒論名「SNSを使った肌の健康に関する情報提供画像の制作とその効果の評価」
肌の健康情報を効果的に伝えるInstagramの画像を制作し、その効果と課題をアンケートで評価しました。
卒論名「生物多様性の保全に向けた行動へ導くポスターの制作―市民一人ひとりの行動が繋げる命の基盤―」
市民の生物多様性の理解を深めて具体的な行動変容に導くA2ポスターを制作し、その効果と課題をインタビュー調査で評価しました。