祭事などを詳しく記載したヒンドゥー教のカレンダー(タミル語)。タミル移民の多いマレーシアのクアラルンプルで販売されているもの。とうぜん月の出や月の入りの時刻などインド本土と異なるので、専門家の監修のもと細かい時刻調整を施して編集されています。
(2023年1月13日、山下博司撮影)
インドで発達したインド・サラセン様式の近代建築は、インド洋・ベンガル湾を越えて、同じくイギリス支配を経験した旧英領マラヤにも及んでいます。
写真にあるマレー鉄道公社ビルは、道路を挟んだクアラルンプル駅とともに、マレーシアの代表的なインド・サラセン様式の建造物です。
(2023年1月14日、山下博司撮影)
追記:2023年1月22日の民博での国際シンポジウムで、ご出席の山根周先生(関西学院大学建築学部教授)にお伺いしたところ、イギリスが植民地の意匠を採り入れて確立したこの種の建築様式には、イギリスによる支配強化のための政治的意図が伏在しているのではないかとのことでした。
近代ポロ
北東インド、マニプールで伝統的に行われてきたSagol Kangjeiと呼ばれる騎馬戦は、近代ポロの原型といわれています。19世紀植民地下のインドでこれを目にしたイギリス人が本国にもち帰り「ポロ」として競技化したそうです。マニプールではポニーが用いられます。写真はG20の企画のひとつB20(Business 20)のエクスカーションで撮影したものです。
(2023年2月18日 インド インパールMarjing Polo Complex、工藤さくら撮影)
マレーシアの首都クアラルンプル(地元ではふつう略称「KL」「ケー・エル」の呼び名で通っています)。
2023年1月に紹介したインド・サラセン様式の2つの建物にも増して大規模なのが、ムルデカ広場近くに建つ、このスルタン・アブドゥル・サマド・ビルディング(1897年竣工)です。英領時代に連邦事務局として使われ、のちに裁判所として、そして現在は官公庁が入っています。
イギリスのヴィクトリア様式、イスラームのムーア様式、ネオ・ムガル様式、インド・サラセン様式などが渾然一体となり、中央の時計台にはロンドンのイギリス国会議事堂もイメージされているといわれます。
上:スルタン・アブドゥル・サマド・ビルディング
下:同じくインド・サラセン様式と採り入れている国立織物博物館(右)からスルタン・アブドゥル・サマド・ビルディング(左)を臨む
(2023年8月23日、山下博司撮影)
マレーシア・クアラルンプルにあるイスラーム思想文明国際研究所(ISTAC)。
われわれの研究にご協力いただいているこの研究所の附属図書館には、マレー語や西洋語の書物のほかに、遠方からもたらされたものを含む、アラビア語、トルコ語、ウルドゥー語、ペルシャ語などの貴重な書物と資料が所蔵されています。
古書や貴重書の一部は館内で展示され、また専門スタッフによってデジタル化の試みが為されています。
(2023年8月23日、山下博司撮影)