3 樹木の環境適応を遺伝的に解明する

樹木の環境適応を遺伝的に解明する

(1)スギの産地試験

全国のスギの14天然林から採取した挿し木を使って、同じ場所に植栽して産地試験林を作成しています。宮城県鳴子、つくば、新潟、熊本県の異なる環境の4箇所に産地試験林を設定して成長や形質の違いを調査しています。

スギ天然林14箇所の遺伝的なデータは以下の論文に掲載されています。

https://www.g3journal.org/content/4/12/2389

https://doi.org/10.1038/s41598-021-87810-x


また中国にもスギの高齢樹が多く見つかっています。これらと日本のスギとの関連は以下の論文に記載してあります。

https://link.springer.com/article/10.1007/s11295-019-1411-0

https://doi.org/10.3390/f11111192


(2)ダケカンバの産地試験

全国9大学と共同でダケカンバの産地試験林を設定しました。これは地球温暖化にダケカンバがどのように反応するかを調査するために、ダケカンバの産地11箇所から集めた実生を使って、全国11箇所の産地試験林を設定しています。


https://doi.org/10.1080/13416979.2021.1964151 

https://www.nature.com/articles/s41437-023-00655-0

https://doi.org/10.1080/13416979.2023.2289731

縄文スギ

スギ産地試験(川渡)

ダケカンバ産地試験(八ヶ岳)