2024-103 ため池調査(東広島市): 2024年12月25日
卒研として大学周辺のため池の水生植物/水生昆虫の調査研究が始まり、今月から定点池を回り始めました。先月は予備調査を実施していたのですが、この1ヶ月で池の様子は季節の変化を大きく感じるもので、抽水性植物が一気に枯死しました。これからは水面に氷が張ることもあるようですが、毎月の調査でため池の動植物がどんな変化をするのか学生と一緒に楽しみながら調べていきたいと思います。寒い!(2024年12月26日)
2024-102 能登遠征: 2024年12月16–19日
学部生と院生を連れて3名で今年最後の能登半島遠征でした。鹿磯海岸の動植物の調査、夜磯のサンプリング、土壌生物のサンプリング、深層水施設でのサンプリング、珠洲市のため池/ビオトープの下見など予想外の好天に恵まれ色々できました。金沢大学の能登臨海実験施設だけでなく、能登里海教育研究所、能登学舎、のと海洋ふれあいセンター、石川県立ふれあい昆虫館にもお邪魔して、お世話になっている方々(これからもどっぷりお世話になる方々)と情報交換や調査の相談などさせてもらいました。今年できなかったこと、来年から始められそうなこと、よくわからんがとりあえずやってみるかということ、色々ありますが来年はいろんな人を能登に招いて調査できたらと思います!(2024年12月20日)
2024-101 月刊高専にインタビュー記事掲載: 2024年12月16日
高専に関する情報発信サイト「月刊高専」にインタビュー記事が公開されました(https://gekkan-kosen.com/19569/)。事前にアンケートや記述形式の質問に答えてオンラインインタビューに臨み、ライターさんが素敵な文章に仕上げてくださいました。オンラインインタビューの時間を勘違いしており初っ端から迷惑をかけっぱなしでしたが、話の引き出し方が絶妙な聞き方で高専時代から現在までを回想できた良い機会でした。古い写真を探すのに苦労しましたが、ついついアルバムを捲るのをやめられず「高専専攻科を卒業してもう15年か....」とちょっぴりセンチメンタルな感じでした。(2024年12月16日)
2024-100 練習船豊潮丸: 2024年12月12–13日
学部生対象の乗船実習にお邪魔して、初めて豊潮丸に乗船しました。来年度から研究調査で利用させていただく予定なので、その予行演習や船内の使用感などを体験することも裏テーマとして参加しました。1日目は厳島神社の近くにある宮島水族館のバックヤードツアーでした。初訪問でしたが、綺麗な施設と気になる生物の展示が溢れていました。バックヤードも丁寧な説明をしていただいて、工夫に工夫を重ねて展示方法を改良されている様子を伺うことができました。初日夜から2日目は釣り実習で、学生たちが中心に釣りに励んでいました。タイやキジハタの大型サイズも釣り上げている学生がいて、なかなかに盛り上がりました。天気も良く、海上よりも東広島の方が寒いという恐ろしい現実も知ることができました。(2024年12月13日)
2024-99 NIBB動物行動学研究会第43回講演会 特別シンポジウム@基礎生物学研究所: 2024年12月9日
先月オンラインで話す機会をいただいたNIBB動物行動学研究会の対面イベントにご招待いただき参加してきました。会場は大学院時代に通った基生研の山手地区。最近は行く機会も減っていたので懐かしく感じました。行動生態学の研究発表を伺う機会がこれまでほとんどなかったのですが、この分野を牽引されている先生方の口頭発表や基調講演が刺さりまくりました。データの解釈の際に「擬人化したっていいじゃない。主観と客観で捉えるのが面白いんだよ」というお言葉がハイライトでした。基生研もこれから生態学も含めた基礎生物学に注力していく方針らしく、これからますます共同利用を活用させてもらう機会が増えそうです。(2024年12月10日)
2024-98 Practical course: Bioresource and Bioenvironment Experiments@九州大学農学部国際コース: 2024年12月6日
昨日の講義に引き続き、こちらも恒例となっている留学生クラス3年生を対象にした実習を行いました。この実習は3年前まではミジンコを使っていましたが、最近は海の無脊椎動物を扱っています。今回はヤドカリの殻を割ってどんなヤドカリがいるか、その雌雄比は、そしてどんな寄生虫が見つかるか、みたいな内容にしました。 広島大の実習でもやりましたが、実験室で白衣を着てハンマー片手に殻を割ってヤドカリを取り出すのは学生には新鮮な体験のようです。今回はフクロムシも見れて、なんかよくわからない寄生虫(?)もそこそこついてる個体群だったようで、学生だけでなく私にとっても学びの多い実習でした。さて、来年度はどんなネタでやろうかなと。(2024年12月7日)
2024-97 Population Biology and Ecology class @九州大学農学部国際コース: 2024年12月5日
毎年恒例となっている九州大学の荻野由紀子先生のところで留学生クラスの2年生を対象に講義を行いました(昨年度はやった記録がないなーと思ったら能登半島地震後に予定されていたようでした)。甲殻類の伝統的な生理学の話やそれに関連する最近の取り組み、そして後半では寄生虫が甲殻類に与える影響について概説しました。ちょくちょく英語で何て表現したらいいのかわからないところがあって反省ばかりですが、フクロムシやヤドリムシのサンプルを実際に学生にもみてもらってその不思議な生活史に興味を持ってもらえたようでホッとしました。毎年この講義で1年間の仕事をまとめなおして、さらに英語スライドを作るので個人的にはとても良い機会になっています!(2024年12月6日)
2024-96 遊佐研究室@奈良女子大学: 2024年12月3日
奈良女子大学の遊佐陽一先生の研究室にお邪魔して共同研究の実験を行いました。先日の甲殻類学会でフジツボ類の研究をガッツリ聞いてきたところではありましたが、やはりフジツボの仲間はよくわからんという印象を強くしました(ボディプランだけでなく、なんかもう色々)。矮雄はその名の通り、いやそれ以上に矮小だし、大きな雌雄同体個体もサイズによってはまずはオス機能のみの段階だったり、連続的に性形質がヌルヌル変化するのは一体どういうプロセスを経ているのか。甲殻類では雄性先熟などの性転換は知られていますが、同時的雌雄同体も一般的な軟甲綱の性分化プロセスだとどうやって説明したらいいのか興味は尽きません。まだイマイチ私の中で付着性フジツボの仲間を野外で積極的に採集する意欲が湧かないのですが、浅虫には食用の大きなフジツボがいるという話も聞きましたし、もちろんフクロムシの近縁だし、もうやらない理由が見つからない状況になってるような...(2024年12月3日)
2024-95 日本甲殻類学会@函館: 2024年11月29日–12月1日
雪が降る函館で開催された第62回日本甲殻類学会に参加しました。今回は北九州市立自然史・歴史博物館の竹下文雄さんと一緒に自由企画集会「同種・他種との相互作用が生み出す甲殻類の適応進化―行動から生理、生活史まで」をオーガナイズさせていただいて私を含む4名の演者がシオマネキ、フジツボ、ヤドカリ+イソギンチャク、ズワイガニの研究紹介から企画に沿った議論を展開できたと思います。めっちゃ盛り上がったと信じています!その他、佐渡で実施したヤビーポンプ群集生態と今年から始めたマメコブシガニの生態に関するポスター、そして学生や共同研究者の方々のお仕事に名前を入れていただき、とても充実した大会でした。本当にたくさんの方から研究に対するフィードバックをいただき、また同時に甲殻類学会ならではの多角的な視点から「甲殻類」の魅力に迫る研究の数々に大いに刺激をいただきました。学会で喉が潰れたのは初めてでした。あれ、そういえば11月はどこへ...(2024年12月2日)
2024-94 東北大学浅虫海洋生物学研究センター: 2024年11月27–29日
青森県青森市浅虫にある臨海実験施設にお邪魔しました。先週の大土に続き、日本海から流れてくる津島暖流が津軽暖流に変わり青森を抜けて太平洋側に通ずることを知り、生物調査意欲が爆沸きしています。今回は共同研究者の岩崎藍子先生や森田俊平先生に浅虫臨海周辺の磯や採集可能な生物についていろいろ教えてもらいました。もうね、ちょっと寒くて波打ち際にはカニもヤドカリもおらず。ただ、初めてタマキビを見て感動しました。磯以外にも浅虫臨海から徒歩圏内にある浅虫水族館にもお邪魔しました。見たことないヤドカリ(ただ僕が知らないだけ)もいたりして、ますます浅虫での採集に興味を持った次第です。浅虫臨海は来春以降の暖かい時期に採集に伺います!(2024年11月29日)
2024-93 シンポジウム@広島大学: 2024年11月26日
私の所属する広島大学統合生命科学研究科のシンポジウムがありました。新任教員はトークの機会が与えられるので20分で自己紹介とちょっと踏み込んだ研究の話をさせていただきました。私の所属する生物生産学部じゃない理学部や総合科学部の先生方ともお話しする機会があり、学内の学部を超えた共同研究に繋がるきっかけになったかと思います。(2024年11月26日)
2024-92 カブトムシの幼虫?: 2024年11月24日
めっちゃくちゃ寒くなってきましたが、空模様は素晴らしい快晴。ということで、息子と一緒に大学近くの山道に土壌動物探しに。お目当ては先月見つけていたカブトムシと思われる幼虫!愛媛のクワガタショップで購入していたカブトムシ幼虫マットなる商品の出番がついに。30分くらいの採集で幼虫9個体とヤスデ2種類、真っ赤なムカデ、そしてこれまた真っ赤なアカイボトビムシ属と思われる土壌動物を採集できました。左の写真は根っこで形成されたマット状の土壌を持ち上げるとポロポロと溢れてきたもので、ちょっと前に見たカブトムシ幼虫の糞と似てたので糞が落ちてきた元を辿るとでっかい幼虫を発見!ちょっとウ⚪︎コに感動。幼虫はラボに持ち帰り、虫籠に湿らせたマットを敷いて1個体ごと投入!蛹化したり成虫になるといいなと願いながらちょっと寒いところに虫籠を設置しました。(2024年11月24日)
2024-91 東京大学大気海洋研究所 大槌沿岸センター: 2024年11月19–21日
3年継続して共同利用に採択していただいている案件で大槌沿岸センターにお邪魔しました。モガニ類の種判別、何度聞いても難しい...。来年からはこれまでとちょっと違う視点の研究利用ができたらという打ち合わせをしてきました。大槌沿岸までは日本海側の対馬暖流の影響を受けるため、生物は日本海で見られるのが多いそうで、日本海研究が太平洋側でもできるという特殊なニッチを意識しても面白いと感じました。昨年訪れた際は真っ白の雪景色でしたが、今年は紅葉が素敵な秋晴れでした!(2024年11月22日)
2024-90 AIMS Fish Production(広島大学): 2024年11月18日
生物生産学部の国際プログラムの受講生と留学生を対象とした講義+実習形式の講義を担当しました。前半は眼柄ホルモンによる伝統的な甲殻類の生理学に概説し、後半はフクロムシやエビヤドリムシなどの寄生性甲殻類が宿主甲殻類に与える影響について概説しました。さらに講義の後は実習を、ということで今回もヤドカリを割って寄生虫の有無や性判別、そして形態計測をするという流れにしました。前回はフクロムシもエビヤドリムシもたくさん採れたのですが、今回はまさかのいずれも0個体。研究には運も大事な要素なのでこういう結果もありですが、受講生たちはちょっと残念そうでした。(2024年11月18日)
2024-89 論文が公開されました(フサフクロムシ): 2024年11月15日
10月16日にオンライン公開されたにも関わらず記事にするのをすっかり失念していました。ホンヤドカリ類に寄生するフサフクロムシ(Peltogastrella gracilis)の宿主への定着ステージであるキプリス幼生の雌雄比較トランスクリプトームから遺伝子発現プロファイルを整理した内容です。神奈川大学の梶本麻未博士が学生の頃から研究されてる種で、フサフクロムシを取り巻く数々の超絶オモシロ現象の分子機構に迫る研究の一部をお手伝いさせてもらっています。この論文の内容は梶本博士がD3から始めて慣れない遺伝子名の羅列ファイルと格闘してキプリス幼生の形態や定着行動の性差に関連する因子に関して考察しました。キプリス幼生のメスは宿主であるホンヤドカリに、そしてオスはホンヤドカリに寄生したメスの卵嚢(エクステルナと呼ばれる)に寄生するという雌雄で定着基質が異なります。この論文を皮切りにフサフクロムシの性差を起点とする宿主への定着・寄生のメカニズムに迫っていければと思います。(2024年11月15日)
2024-88 ズワイガニの共同研究@水産研究・教育機構 宮津庁舎: 2024年11月14日
水産研究・教育機構 日本海区水産研究所 宮津庁舎にて山本岳男主任研究員と神奈川大学の大平剛先生とズワイガニの実験を実施しました。先週ズワイガニ漁が解禁されたところですが、ズワイガニやベニズワイガニに加えて最近はオオズワイガニの名前もよく聞くようになってきました。ズワイガニのような大型冷水性の甲殻類はなかなか大学施設では飼育が難しいため、宮津庁舎にて実験させていただけるのはありがたい限りです。夜は舞鶴にいる知り合いと晩御飯を食べて、朝早くから活動していたので充実の1日となりました。宮津・舞鶴がもうちょっと広島に近ければ....(車で4時間)。(2024年11月15日)
2024-87 発生工学@東京理科大学葛飾キャンパス: 2024年11月11日
東京理科大学先進工学部 生命システム工学科3年生を対象とした発生工学(担当:宮川信一先生)はオムニバス形式で外部の研究者が自身のキャリアや研究を紹介する講義シリーズとなっており、昨年に続きお声掛けいただきました。私自身のこれまでのキャリアや研究対象の見つけ方、研究の進め方はもちろんのこと、各テーマについてどういう問題設定で、どういうアプローチで、なぜその考えに至ったのかなどできるだけ自分の思考プロセスを伝えられたらと思って話そうとは思っています。思っています。思っています。この講義の良いところは講義最後にレポートを提出してもらえるのでその内容を読みながらうまく意図が伝わっていないところが洗い出されるので、私自身にとってもフィードバックが大きいです。毎回この講義に呼んでもらえるたびにその1年間の仕事を振り返ってスライドにまとめる作業ができるのも個人的には良い機会だと感じています。(2024年11月12日)
2024-86 シンポジウム@東京理科大学葛飾キャンパス: 2024年11月9日
東京理科大学葛飾キャンパスで開催された生物環境イノベーション研究部門の公開シンポジウムで講演させていただきました。東京理科大のシンポですので、2018年より進めてきたケガニの研究を紹介しました。前半は眼柄ホルモンを中心とした生理学、後半はケガニの甲羅形態の性差に関する取り組みを少々詰め込み気味で話しました。他の演者の先生方や学生のポスターも盛りだくさんで生物系だけでなく異分野融合の可能性を大いに感じる機会でした。懇親会までずっと楽しく良質な刺激をたくさんいただきました。(2024年11月10日)
2024-85 調査@荷内海岸(愛媛県): 2024年11月3–4日
竹原ステーションの近藤裕介先生、新居浜市立多喜浜小学校の近藤芳正先生、当研究室の院生1名、そして息子と私の5名で荷内海岸の干潟生物の調査を実施しました。干潮が早朝の5時半~6時ということでまだ真っ暗な4時頃から干潟に繰り出しました。初めての夜干潟。何度も訪れている場所なのに真っ暗だと現在地がわからず初日は結構から周りも多かったですが、希少な種も続々と見つかり、良い獲れ高でした。日が昇り始めると造巣性の甲殻類やヤドカリ類が活発になるのが観察できたので、フィールド研究はまだまだまだまだ面白い現象が眠っていることを再認識しました。朝は眠いけど。3日の調査は愛媛新聞の記者さんも現地に取材に来てくれました。我々の活動を契機に一般の方々の興味関心も高まってくれることを願っています!(2024年11月5日)
2024-84 報文が公開されました(ヤスデ類): 2024年10月31日
Niche Life誌に今夏の隠岐島調査で発見したマクラギヤスデとヤケヤスデの産地記録に関する報文が掲載されました。ヤスデは研究室を立ち上げたら始めたいと考えていた生物で、ただどこに生息していてどんな種類がいるのかについては全く知らない状態でした。そんな中で、隠岐滞在最終日の朝にウグイ釣りをする学生に同行して川沿いの林道で生き物を探しているとマクラギヤスデを発見!ずっとみたいと思っていたヤスデを見つけて大興奮!ついで(失礼)に、別の種類も見つけてテンションは上がる一方。しかしヤスデの同定ができないので、X(twitter)で知り合った桒原良輔さんに連絡することに。すると秒で返事をいただき、マクラギヤスデとヤケヤスデとのこと。あまりに嬉しくその勢いのまま報文を書いた次第です。桒原さんにはこれをきっかけに本当にお世話になりっぱなしです。これからヤスデの研究頑張ります!(2024年11月1日)
2024-83 報文が公開されました(ハマボウフウ): 2024年10月31日
Niche Life誌に昨年までの隠岐島調査で明らかになった海浜植物ハマボウフウの産地記録の更新に関する報文が掲載されました。ハマボウフウは海浜植物を見つめる機会になった種で、今後より発展した研究にしていければと思っています。ハマボウフウを観察することになり、その他の海浜植物にも興味が出てきました。特に能登半島の海底隆起のあった地点では砂浜が広がりまさに今新しい海浜植物相が形成されています。まだ知識も解析手法も定まらないですが、ハマボウフウを起点に興味や研究対象を拡張していければと考えています。(2024年11月1日)
2024-82 梶本麻未博士: 2024年10月26–29日
佐渡から公用車で広島に戻る際、佐渡調査にも同行いただいた梶本麻未博士(神奈川大学・博士研究員)に一緒に広島まできてもらいました。目的は梶本博士自身のサンプルと今回の佐渡遠征で採集したヤドカリサンプルのデータ処理です。ヘロヘロになって広島に戻った26日の夜もラボに遅くまで残り計測の打ち合わせを。27-29日はうちの研究室の学生にも手伝ってもらいながら1,000個体を超えるヤドカリの計測と1,500個体を超える佐渡産ヤドカリ類の整理を終えました。朝から晩までずっとヤドカリを眺めていました。ほんとお疲れ様です。しかし予想以上にエキサイティングな結果が出そうな雰囲気でテンションは上がりました!これからデータ解析を一緒に進めていきます。(2024年11月1日)
2024-81 佐渡遠征 Day-5+(帰路): 2024年10月26日
25日(金)の夜に直江津港に戻ってきて一泊し、26日(土)は広島を目指し公用車で帰ります。佐渡のサンプルの分析をするために院生1名とポスドクさん1名と私の3名で新潟ー広島間を移動しました。途中、とあるヤスデの産地記録の空白地帯になっている府県を走る際はパーキングエリアやサービスエリアに停まり、落ち葉や倒木の下を探しながら帰りました。成果も上々でした。無事に広島に戻ったあとはヤドカリ類の計測をするための準備をして、流石にみんなヘロヘロのため解散しました。そう、佐渡はまだ終わっていない...。大量の標本たちをこれから精査してまとめていかねば....。(2024年10月28日)
2024-80 佐渡遠征 Day-5(河川調査): 2024年10月25日
あっという間の最終日。公用車に全員と荷物が乗らないことに気付いたので、4人で大佐渡の2河川へ。お目当ての魚類を探す傍らで川での網ガサ採集を純粋に楽しみました。ミミズハゼやアユカケに出会えて佐渡にいたころにお邪魔していた河川調査を懐かしく思い出していました。今回の5日間の佐渡滞在は概ね天候にも恵まれ、色々な専門家と一緒に活動できたので刺激的な時間を過ごすことができました。佐渡ジオパークの助成がなければこんなヘテロなチームを組むことはできませんでしたし、しっかり得られた成果はわかりやすい形で公表していく所存です。最後に今回の調査に参加してくれたT田さん、S田さん、K原さん、K本さん、N川さん、ありがとうございました。本当に楽しかったです!(2024年10月28日)
2024-79 佐渡遠征 Day-4(砂浜調査): 2024年10月24日
天気も回復した4日目。まず両津港で6人目の参加者と合流しました。彼は最後の2日間だけ参加です。その後、小佐渡の海岸線を回ってすべての砂浜海岸で海浜植物、ヤドカリ、そのほか興味のある動物群を探しました。朝から夕暮れまで車を走らせ、日没後まで砂浜をほっていました。臨海に戻る途中で銀山跡に立ち寄り、観光&ババヤスデ探しを行いました。もう疲労はとっくに限界を超えていましたが、みんな夜遅くまで活動をやめないタフな集団でした。僕は寝ました。(2024年10月28日)
2024-78 佐渡遠征 Day-3(加茂湖&磯採集): 2024年10月23日
今回の滞在中、唯一天気が不安な日でしたが、天気予報もややハズレて午前中は曇り予報となりました。そこで、午前中は加茂湖でヤドカリや底生生物採集を実施して、午後からは臨海実験所周辺の磯でヤドカリ採集に勤しみました。2名がドライスーツで、残りが胴長スタイルで臨み、種類も数も多くのヤドカリ類を採集しました。この日は深夜まで採集したヤドカリの殻割をして、寄生性甲殻類の探索を行いました。疲労蓄積が無視できない感じになってきましたが、深夜テンションで楽しく乗り越えました。多分。(2024年10月28日)
2024-77 佐渡遠征 Day-2(演習林): 2024年10月22日
佐渡島にある新潟大学の演習林にお邪魔して、阿部准教授と蕪木特任助手のお二人に演習林内を案内してもらいました。あれ、海の生き物探しじゃないの...?と思うかもしれません。ええ、ヤスデ探しです!この日はヤスデに全振りのスケジュールで、演習林に入る前の林道でも色々採集できて、全然時間がなく全部を回り切ることができませんでした。が、それでも大収穫でした!植物や樹木、キノコ類について先生方から面白いお話を伺いながらあっという間に夕方になってしまいました。夕方には近くの洞窟でもヤスデ探しを行いました。(2024年10月28日)
2024-76 佐渡遠征 Day-1(磯採集): 2024年10月21日
直江津港から佐渡島の小木港に到着。久々の佐渡島。相川方面へ向かうも宿根木の砂浜と林道で最初のサンプリング。砂浜は空振りでしたが、林道では今回のヤスデ班が5~6種をささっと見つけて大収穫。相川まで移動して磯場でヤドカリを探したり、夜は臨海実験所近くの岸壁で手網採集をしたり、初日からフルスロットルで生物を探しました。初対面が多いチームでしたが、すぐに打ち解けて深夜まで採集と標本整理をやっていました。(2024年10月28日)
2024-75 佐渡遠征 Day-0(富山市科学博物館): 2024年10月20日
待ちに待った佐渡島遠征のために広島から公用車で新潟県は直江津港へ向かう移動日でした。今回の遠征は広島大から参戦するのは私と大学院生1名の2人で、残り4名は学外の大学院生やポスドク、一般の方というワクワク構成で、大阪で一人合流し、富山で一人合流し、新潟で合流して...と仲間を拾いながら進むというゲーム仕様。大きなトラブルもなく合流できましたが、道中で富山市科学博物館に立ち寄り館内や収蔵標本を見せていただき、途中のパーキングエリアやサービスエリアに立ち寄ってUVライトでババヤスデ科を探しながら宿へと向かいました。もうすでに楽しい。(2024年10月28日)
2024-74 ヤスデ探し(愛媛県松山市): 2024年10月19日
私用で愛媛県松山市に行くことになったものの、暇を持て余した私と息子。twitterで松山での暇つぶし法について意見を募った結果、松山のとある場所でしか見つかっていないヤスデがいるという情報を得て、それを探しに行くことに。結果は残念ながら目的のヤスデは取れなかったのですが、過去一番たくさんのヤスデを見つけることができました。珍しい種はいなさそうですが、たくさん採れるというのは研究に向いているのでアレコレ実験のイメージを脳内再生しながらサンプリングしました。雨雲もいい感じで逸れてくれたのでたっぷり時間を使えました。良き!(2024年10月19日)
2024-73 NIBB動物行動学研究会セミナー: 2024年10月18日
基礎生物学研究所の動物行動学研究会セミナーにお声かけいただき、オンライン発表させていただきました。「動物行動学」ということですので、これまであまり焦点を当ててこなかった行動ネタを見つめ直すとても良い機会になりました。フクロムシの引きが強すぎるのですが、広島で始めたネタもちょろっと初披露してまだまだ頑張らねばと思いを新たにした次第です。発表後のフリートークも楽しく過ごさせていただきました!(2024年10月18日)
2024-72 水圏生物学実験II: 2024年10月15, 17, 18日
広島大学生物生産学部水圏統合プログラム2~3年生を対象にした実習を行いました。担当教員の研究内容がイメージしやすい内容が良いというアドバイスをいただいていたのでアレコレとネタを考えていたのですが、直前までまとまらずバタバタしました。結局、瀬戸内海や日本海側で採集したヤドカリ類の性差・左右差・寄生虫というテーマでヤドカリの形態計測をメインに据えたプログラムにしました。思いの外、ヤドリムシやフクロムシが寄生しているのを見つけることができました。形態計測から得たデータの分析結果をまとめてもらうと色々と今回のプログラムの改善点も見えてきました。学びの多いプログラムへと仕上げていきたいですね。(2024年10月18日)
2024-71 ヤスデ探し: 2024年10月16日
天気の良い日だったので、またもや竹原市でヤスデ探し。お目当ての個体は見つけられましたが、もっと大きな別の種がいたらよかったのに...と思いながらも落ち葉をめくり、倒木の下を探しました。もっとじっくり探せば小さい種はたくさんいるんだろうなと思いつつ、まだまだ根気が足りません。精進いたします!(2024年10月16日)
2024-70 調査@ハチ干潟: 2024年10月14日
学生1名とマメコブシガニ調査+今週ある学生実習用の生物採集を行いました。張り切りすぎて潮が引き切るかなり前に到着し、まだ干潟になっていないハチ干潟を初めて眺めることができました(写真:奥の岩がハチ岩)。カブトガニを自力で見つけることができてはしゃぎましたが、ヤドカリ類、ワタリガニ類、スナモグリ類、アナジャコ類、テッポウエビ類、ハクセンシオマネキ....大体いつものメンバーを採集できました。そういえば今日はほとんど環形動物を見なかったですね。季節の変わり目でしょうか。マメコブシガニもギリギリ10個体を超えたくらいで、来月はもう合えないかもしれません。(2024年10月14日)
2024-69 ヤスデ探し: 2024年10月13日
天気の良い三連休、溜まったデスクワークやら来週の実習準備やらをしないといけないのですが息子を誘って竹原市までドライブ&ヤスデ探し!本当は干潮時間に実習で使う生き物をとるか〜と思っていたのですが、ヤスデ探しで体力を根こそぎ使ったので今日はそそくさと帰宅。ヤスデはすぐ専門家に写真を送って同定してもらいましたが、いずれも幼体なのと標本数がいまいちではっきりしたことはわからず。まだまだ勉強不足。しかし小さい個体も見つけることができ始めているので継続します。(2024年10月13日)
2024-68 ため池調査: 2024年10月12日
今秋からラボに配属された3年生がため池をフィールドにすることになりそうなので、まずは大学周辺のため池をぐるっと案内してもらいました。池ごとに地形が違うことはもちろん、外来種の有無や水草の組成が全然違っていてどういうテーマ設定をするか相談しながら回りました。 胴長で入れない水深の池はどうやって生物採集するか、ちょっと勉強してみます。(2024年10月12日)
2024-67 第41回デジタル進化生物セミナー: 2024年10月11日
光栄なことにデジタル進化生物セミナーにて研究発表させていただきました。ズワイガニ、アカテガニ、そして詰め込み気味に最近のネタをどどーんとご紹介しました。いつも通り駆け足気味の発表と相成りましたが、色々とタメになるsuggestionsもいただきましてお腹いっぱいでございました!(2024年10月12日)
2024-66 歓迎会: 2024年10月9日
10月より1期生として3年生1名が当研究室に配属になり、立ち上げメンバーの3名と合わせて院生2名と学部生2名の4名体制となりました。立ち上げメンバー含め歓迎会という陽キャイベントを開催できていなかったのでキックオフ焼肉でした!面白い研究を展開していきましょう!(2024年10月9日)
2024-65 基礎生物学研究所: 2024年10月8日
久々に基礎生物学研究所に伺いました。今年度は3つの共同利用に採択していただいていて、そのうち2つに関わる実験と打ち合わせでした。東岡崎に降り立つ直前で来週末に控えたNIBBオンラインセミナーのことを思い出し、オーガナイザーの西海先生にご連絡して急遽ランチをご一緒させていただきました。西海先生、お腹いっぱいのランチをありがとうございました!その後、新美研究室の森田助教らと打ち合わせと簡単なサンプル調整をして(わざわざ広島から持参したサンプルが冷えすぎて死亡していたという悲しいアクシデントがハイライト)、トランスオミクス研究室で甲殻類のホルモン分析の今後について情報共有ができました。いつ行っても基生研は楽しく、所員の皆さんとの交流で研究に対するモチベがアゲアゲになります!(2024年10月9日)
2024-64 能登半島調査: 2024年9月30–10月4日
3ヶ月ごとに実施している能登半島調査を実施しました。車で広島から能登に戻るのもぼちぼち慣れてきました。10/1は金沢で院生1名と合流して、のと里山海道に沿って外浦側の砂浜の調査をしながら増穂浦まで北上しました。夜は小木の海岸でサンプリング。10/2-4は東北大学浅虫臨海実験所の岩崎藍子先生と合流して、地震で大規模な海底隆起が生じた門前鹿磯周辺を見てまわりました(写真)。白い部分は元々潮下帯だったところです。広くなった砂浜にはスナガニが侵入したり新しい海浜植物ベルトが形成されていたりと震災から9ヶ月経ち環境も変化していっています。先日の大雨で生じたと思われる崖崩れも生々しく残っており、度重なる自然災害を受けて研究者として何が出来るかしっかり考えて取り組んでいきたいと思います。(2024年10月4日)
2024-63 国際シンポジウム@Chonnam National University(韓国): 2024年9月25–26日
韓国の光州(ヨス)にあるChonnam National Universityで開催された2nd International Symposium of the Fishery resources Management Research Instituteに招待頂き、自身の研究について発表してきました。初めての韓国なのと、久々の海外でパスポートの10年期限ギリギリでした。韓国だけでなく東南アジアの各国から参加者が集い、水圏の幅広いトピックについて発表がありました。歓迎も手厚く、海に面した街とあって連日美味しい海鮮料理を楽しみました!国内外の参加者と交流でき、今後の国際共同研究に発展しそうなシーズも見つかり実りの多い機会でした。日本海側の仕事は韓国の沿岸と比較可能かもしれないので、その視点でも今後の有機的な共同研究を模索していきたいと思います。(2024年9月28日)
2024-62 マミズクラゲ@柳瀬ダム(愛媛県四国中央市): 2024年9月18日
愛媛県四国中央市にある柳瀬ダム(金砂湖)でマミズクラゲを採集しました。9/11に柳瀬ダムを管理する団体のtwitter(X)でマミズクラゲの発見が発信されたのをたまたま見かけ、家族LINEで「近所にこんなのいるぜー」と共有すると父が即座にダムまで探しに行くも見つからず。そこで終わりかと思いきや父が柳瀬ダム管理事務所まで突撃して担当者に話を聞いて、SNSにあげた個体は撮影後にリリースしてしまったと伝えられる。残念。見たかった。しかしここで話は終わらず。9/12-14に長崎で開催された動物学会の動物学広場でマミズクラゲのブースを発見して今回の話をしたところ「え〜〜〜〜まだマミズクラゲが過去に報告がないところなのでサンプル欲しいぃぃぃぃぃぃ!」と言われ、その場で柳瀬ダム管理事務所に電話。しかし3連休でお休み。17日に再度電話したところ「18日なら天気も良いし、1日中サンプリングお手伝いできますよ!」と素敵な回答を得られたので昨日18日に弾丸日帰りで採集に突撃しました。父が愛媛新聞記者さんに本件を伝えて取材に来ていただくことになり、管理事務所の方2名と記者さん、そして僕の4人でボートでマミズクラゲ探し。まずは9/11に見つかった場所に行くも見つからず、その後暑さに耐えながらいそうなところを案内してもらって放水ゲート近くに漂っているクラゲを発見。4人でわちゃわちゃはしゃいで網と柄杓でサンプリング。合計20個体ゲット!SNSでの発見からちょうど1週間で色々なタイミングが重なり採集できました。海の遠い東広島で始められそうな生物の候補としてずっと考えていたマミズクラゲですが、まさか広島ではなく地元の昔からよく遊んでいた金砂湖で見つけることができるとは感慨深いです。(2024年9月19日)
2024-61 調査@ハチ干潟: 2024年9月17日
学生2名と毎月恒例のハチ干潟調査に行きました。先月調査が荷内海岸とハチ干潟の調査期間が2週間以上空いてしまったので、今月は2日続けてやろうと決めて実施しました。が、暑いよ2日とも ....。前日に劣らず太陽は燦々で身体中から水分が抜けるやばい感覚のまま干潟を歩き回りました。カブトガニもちらほら歩いているのを見かけて、その度にちょっと元気が出て、また暑さでゾンビ化してを繰り返していました。それでも、2日続けて調査した甲斐があり、大まかなマメコブシガニの増減パターンの共通性も見ることができました。さらに調査の後はマメコブシガニを竹原ステーションに持ち帰り、簡単な行動実験をやってみました。これは前日に唐突に思いついた実験で、竹原ステーションの近藤裕介先生の知恵もお借りしてやってみました。まだデータ解析が終わってないのでなんともですが、取り組みとしてはこれまでやったことない行動実験だったので色々と次に繋がる経験になったと思っています(多分)。(2024年9月19日)
2024-60 調査@荷内海岸(愛媛県): 2024年9月16日
学生2名と毎月恒例の干潟調査に行きました。夕立が心配されましたが、残酷なほど太陽を遮る雲がなく灼熱干潟調査となりました。お目当てのマメコブシガニは先月から数が減ってきており繁殖期も終わりかなと思っていましたが、今月はさらにその数を減らしており確信に変わりつつあります。月一の調査でも個体群の動態をモニタリングできそうです。そんな調査ですが、たまたま潮溜まりにてシャコを発見!シマトラフヒメシャコかと思いますが、人生初のシャコゲットです!できればヤビーポンプで出会いたかったですが.....。(2024年9月17日)
2024-59 昆虫探し@広島大学: 2024年9月15日
同じグループのポスドクさんや学生さんに紛れて大学構内の昆虫探し(ちゃんとしたサンプリング)に同行しました。目的の昆虫がどんどん見つかる中、私はみたことない昆虫やテンションあがるネタを探しました。写真のセミは菌糸(?)にやられているようで、残念ながら冬虫夏草ではないようですが個人的に一番の発見でした。他にも単為生殖性の外来ナナフシがたくさんいたり、葉の上で寝てる(?)ムカデがたくさんいたりとフィールドから得られる新しい情報にお腹いっぱいでした。気温はまだ高いですが、夏から秋へと季節の変遷を肌で感じます。(2024年9月17日)
2024-58 日本動物学会 第95回長崎大会: 2024年9月12–14日
長崎大学で開催された日本動物学会に参加しました。対面での参加は5年ぶりでした。まず何よりも長崎が暑かった。長崎駅から外に出た瞬間に汗が止まらず...。今回はシンポジウムにお声かけいただいてズワイガニなどのクモガニ科で進めている最終脱皮形質の話、一般口頭発表でフクロムシの話、奨励賞の受賞公演+ポスターと盛りだくさんでした。特に受賞公演では10分トークに神奈川大、新潟大、金沢大で始めたプロジェクトを盛り込んで紹介させていただきました。想像以上に多くの方から研究に対するご意見をいただけて、各々のプロジェクトを通して新しい研究のカタチが明確になってきているように感じました。能登半島の地震後の生態調査に関してもいくつかモニタリングすると有用そうな分類群のお話を伺えましたので、早速次回の調査で試してみたいと思っています。うまく言語化できないですが、ひたすらに楽しい長崎でした!(2024年9月15日)
2024-57 ウニとアカテガニ: 2024年9月7日
本学水産実験所(旧:竹原ステーション)にて実習のために集められていたムラサキウニを提供していただいてサンプリングをやってみました。ウニは佐渡臨海にいた時に人工採卵・採精をやった以来に触りましたが、思ったよりは解剖・サンプリングはスムーズにいきました。思ったような結果が得られるといいのですが、いずれにしても新しいことを始めるワクワク感は良いものです。その後、21時を回った頃から水産実験所近くの的場海水浴場でアカテガニのサンプリングも実施しました。昨年までの4年間は毎晩のように調査していたアカテガニですが、今年は実験で必要になった時だけのサンプリングです。完全に主観ですが、アカテガニのサイズやオスのハサミサイズは佐渡よりも竹原よりも圧倒的に能登個体群が立派だと思います。なぜ能登個体群のはあんなに立派なフォルムなのだろうか...。(2024年9月8日)
2024-56 鈴鹿高専の先生方来校: 2024年9月3日
ヤマトオサガニとアシハラガニの浸透圧調整機構の共同研究をさせていただいている鈴鹿工業高等専門学校生物応用化学科の山口雅裕先生と甲斐穂高先生が東広島キャンパスに来られて、カニへの注射方法と採血方法の実演、そして共同研究の打ち合わせを行いました。計画している実験は予定通り進められそうで結果が待ちきれません。甲斐先生とは共通の知り合いが非常に多いことがわかり楽しい打ち合わせができました。私が高専生だったころはカニやメダカの研究をやっている先生がいなかったので私が思う「生物学」と高専で履修する「生物学」に乖離があったのをよく覚えていますが、鈴鹿高専ではカニもメダカも両生類も研究できるので羨ましいですね!(2024年9月4日)
2024-55 日本比較内分泌学会@函館: 2024年8月29–31日
函館市市民会館にて開催された第48回日本比較内分泌学会に参加しました。今大会は若手企画シンポジウムのオーガナイザー、大会実行委員会主催シンポジウムでの講演、一般ポスター発表と色々な役割を与えていただき、多くの方から発表に対するコメントをいただくことができました。基生研時代の先生、先輩、後輩も多く参加しており、控えめに言ってもめちゃくちゃ楽しかったのと、皆さんの発表が刺激的すぎてもっともっと頑張らねばと思った次第です。(2024年8月31日)
2024-54 北海道大学函館キャンパス: 2024年8月28日
明日からの学会のために前泊で函館へ。台風の影響にビビり空路をキャンセルし、新幹線で参上しました。そして北海道大学函館キャンパスで主にベントスの行動生態学研究をされている和田哲先生の研究室にお邪魔しました。以前からヤドカリ研究のお話を伺ってみたいと思っていたのですが、フクロムシやオオヨツハモガニの研究をされている学生さんがおられるため伺える機会を探っていました。今回、ご縁があって直前のご相談にも関わらず研究室訪問をご快諾いただき、丸々1日居座ってしまいました。面白いサイエンスをやるという雰囲気がラボ全体に醸成されていて、とてつもなく素敵な時間を過ごさせていただきました。ことごとく自分の勉強不足を突きつけられましたが、データの生態学的解釈について考えを改めさせられました...。お時間をいただきました和田先生はじめ、学生の皆々様、誠にありがとうございました!(2024年8月29日)
2024-53 調査@荷内海岸(愛媛県): 2024年8月26日
学生1名と愛媛県新居浜市の荷内海岸の毎月恒例マメコブシガニ調査を実施しました。台風到来を心配していましたが、夏らしい良い天気でした。ちょっと暑すぎて水分補給をいつもより多めに摂りながら毎月の調査項目を消化しました。先月までは200個体以上が観察できたマメコブシガニも今回はその数を急減させていて、季節が変わった影響なのか、台風の影響なのか、たまたまなのか、今後の継続調査のデータと合わせてじっくり考えたいと思います。干潟にできた水たまりは水温38度を超えているところもありましたが、ユビナガホンヤドカリは忙しなく動き回り、先月まではチラホラだった甲幅1~3 cmのガザミ類がたくさんみられました。海の様相はどんどん変わってるようです。(2024年8月26日)
2024-52 隠岐島からカサガタメダマイカリムシの発見: 2024年7月31日
記事にするのをすっかり失念しておりましたが、7月31日に水生動物誌において隠岐島の定置網漁から得られたネズミゴチに寄生したカサガタメダマイカリムシを報告しました。定置網漁師さんからネズミゴチをいただいた際にはこの存在に気づかなかったのですが、広島大学竹原ステーションの近藤裕介先生にネズミゴチを含む隠岐のお魚セットを送った後で発見してくれまして、現在東京大学の博士課程に在学中の柚村さんを紹介いただき、無事にpublicationに至りました。柚村さんには本種の同定だけでなく、写真のように素晴らしい解剖と素敵なお写真を提供いただきました。最近、寄生性種絡みの研究が増えてきていますが、ついにカイアシ類の仕事もできました。多くの共同研究者の皆様に感謝です!(2024年8月24日)
2024-51 公開臨海実習@金沢大学: 2024年8月21–23日
金沢大学の公開臨海実習「アカテガニに着目した海岸環境の保全に関する実習」に講師として参加させていただきました。震災後ということもあり、開催そのものが難しい状況でしたが能登臨海実験施設の先生方のご尽力により参加定員を絞って現地開催が叶いました。全国の大学から5名の参加者が集まり、能登町でアカテガニの抱仔行動の観察やプランクトンネットによるゾエア幼生の採集、顕微鏡での観察、スケッチなどを行いました。ちょうど満月近い大潮だったこともあり、能登町のアカテガニ生息地ではたくさんのアカテガニを観察することができました。震災によってこの生息地も被害を受けていますが、幸いなことにアカテガニ個体群には大きな被害はなかったのかなと思えました。写真は実習2日目の早朝に砂浜を散歩しているときに見つけたコクワガタ。(2024年8月24日)
2024-50 富山〜新潟の海岸調査ツアー: 2024年8月20日
金沢で丸1日予定が空いてしまったので学生と富山県の砂浜海岸の動植物調査に行くことに。能登半島で調査している内容を富山県でも実施することで今後比較解析したいと思っています。途中、魚津水族館の知り合いの飼育員さんと情報交換をしたり、素敵な磯でヤドカリのサンプリングをしたり、勢い余って新潟県は糸魚川市まで足を運んだり、計画性に乏しい脳筋プランの1日でした。秋までには石川県の外浦側の調査をしっかり実施して、早めに成果をアウトプットしたいと思っています。しかし、まだまだ暑いですね。(2024年8月20日)
2024-49 河北潟湖沼研究所にお邪魔しました: 2024年8月19日
石川県津幡町にあるNPO法人河北潟湖沼研究所にお邪魔させていただきました。能登にいた頃から気になっていたのですが、なかなか訪問が叶わなかったのですが、広島大の卒業生が新しくスタッフとして着任されたというお話を耳にして今回訪問させていただきました。能登半島地震による液状化がひどいようで、護岸の環境も変わってしまっているようです。ぜひ今後も情報交換を積極的にさせていただいて能登半島の継続的な調査研究をご一緒できればと考えています。写真は河北潟の見学終わりに土壌性生物を探した場所になります。また蚊の餌食になりました...。(2024年8月19日)
2024-48 金沢沖の底曳調査: 2024年8月18日
石川県の漁業調査船である白山丸のズワイガニ・アカガレイなどの資源量調査に同行させていただきました。私自身、丸々一日船に乗るのが初めてでしたので船酔いが心配で不安8割でスタートしました。本日は穏やかな部類に入る海況ではありましたが、2地点目から少しづつ船酔いの症状が現れ作業時間以外は横になってしまう体たらくでした。それでも水深300 mほどの底曳では普段見れない生物がたくさんおり、一部は標本をいただいたので広島に持ち帰り調べてみる予定です。船は何度も乗ると慣れると聞きますのでしっかり経験を積まねばと思った次第です。(2024年8月18日)
2024-47 土壌生物の調査@東広島キャンパス: 2024年8月11日
土壌性のある節足動物の専門家が東広島キャンパスを訪れてくださいましたので、一緒にキャンパス内で採集をさせていただきました。正直、まだ個人的には思ったように採集できないのでどうやって探してるのか興味津々でした。私と息子は全身蚊に襲われ途中で戦意喪失気味でしたが、さすがプロは小さいものから大きなものまで見つけて見せてくれました。昆虫やダンゴムシなどにも詳しく、非常に勉強になる時間を過ごさせていただきました。これからもご指導をいただければ幸いです!(2024年8月12日)
2024-46 能登半島での沿岸動植物の調査: 2024年8月9日
能登3日目、まずは能登町内の砂浜海岸で動植物の調査を実施しました。その後、のと海洋ふれあいセンターにて土壌生物の調査をやりました。2日目の夜にもこの調査は実施していて全身を蚊に刺されながら写真のようにブラックライトを駆使しつつ土壌性の節足動物を探しました。まだ調査経験が足りないので専門家に色々ご指導をいただきながら水圏周辺を構成する土壌生物についても今後もっとアプローチしていきたいと思っています。こちらの成果も今回は今回は上々で、しっかり勉強してアウトプットできたらと考えています。(2024年8月12日)
2024-45 能登半島での沿岸動植物の調査: 2024年8月8日
能登2日目、まずは能登町の深層海洋水施設あくあす能登で定期的に実施させていただいていた採水フィルターに溜まる生物のサンプリングを実施させていただきました。その後、金沢大学能登臨海実験施設前でスキューバ潜水調査を実施させていただき、ホンダワラ類のサンプリングを終えました。その後、能登町から珠洲市の沿岸を北上し、折戸海岸までの海岸を調査しました。途中、能登学舎にもお邪魔して珠洲市の溜池、ビオトープ、沿岸域について色々とお話を伺いました。写真は見附島で、震災によって以前とは姿が大きく変わってしまっていて衝撃を受けました。1日も早い復興を心から願っているとともに、生物学者としてできることを模索してまいります。(2024年8月12日)
2024-44 能登半島での沿岸動植物の調査: 2024年8月7日
早朝に金沢大学で院生1名と合流して七尾市の砂浜をまわりながらお昼過ぎに能登町に到着しました。その後、輪島市街の朝市通り近くに行きました。輪島市のある外浦はまだ海岸線の道路も繋がっているわけでは無いので今回の調査では輪島市にある袖が浜海水浴場だけとなりました。写真にある白い部分は能登半島地震で隆起した元々潮下帯だったところで、カサガイ類やウニ類の死骸がたくさん残っていました。海浜植物は新しい汀線近くに進出を始めていて、地震の被害の大きさと生命の逞しさの両方を実感しました。輪島市の街中はまだ倒壊家屋が多く残っており、震災の爪痕はまだまだ多く残されています。(2024年8月12日)
2024-43 福井県の砂浜海岸でのサンプリング: 2024年8月6日
7-9日と能登半島の調査のため本日は車で東広島から金沢への移動日でした。天気も良いということでこれまで行ったことのなかった福井県の海岸を見ながら行くことにして、高速道路を乗り降りしながら砂浜を回りました。お目当ての海浜植物はちらほら発見できて、その合間に海浜性昆虫も探しました。海水浴場はどこも掘り起こされて整地されていて植物は無くなっていましたが、それでも砂浜の片隅でひっそりと難を逃れた場所に植物や昆虫たちがいました。毎年人による大規模な撹乱を受けてるのである意味強靭な生命力を持っているとも言えそうです。(2024年8月12日)
2024-42 教育学部の臨海実習に参加@ハチ干潟(広島県): 2024年8月5日
前日に引き続き教育学部の実習にお邪魔しました。本日は午後の干潮時間にハチ干潟にて生物採集ということでヤビーポンプを携えて参加。久々に1時間ほど無心で生き物を探したのでそれはとてもとても楽しい時間でした。スナモグリ、テッポウエビ、チワラスボ、ユムシ類などなどお馴染みのラインナップでしたがどのあたりでどれくらい獲れるのか確認できたのは大きな収穫でした。まだまだ調査努力が足りないのでこれからも時間を見つけて生き物探しを続けます。(2024年8月12日)
2024-41 教育学部の臨海実習に参加@小久野島(広島県): 2024年8月4日
本学の教育学部の臨海実習@竹原ステーションにお邪魔して見学させていただいています。昨日はムラサキウニの採卵・採精と人工授精でした。少しずつ佐渡臨海や能登臨海とやり方が違っていて勉強になることが多かったです。2日目は午後の磯採集から参加させていただいて、小久野島で生き物を探しました。写真は砂地に刺さったような形で生息しているハボウギガイの殻です。この個体は残念ながら死骸でしたが、これによく似たタイラギも生息しているようなのでいずれ見つけてこれらの殻の内部に矯正しているカクレエビを見つけたいものです。小久野島はシュノーケリングでウミシダ類がたくさん見える素敵な磯で、それ以外にも多様な分類群の生き物がとても簡単に観察できました。研究調査でも再訪したいです。(2024年8月5日)
2024-40 調査@ハチの干潟: 2024年8月2日
学生2名とハチ干潟にて月に一度のマメコブシガニの生態調査を実施しました。最干潮が14時頃という真夏の酷暑タイムの調査は予想通り過酷を極めました。ヘロヘロになりながらなんとか予定の作業は終えれましたが、明らかに先月とマメコブシガニを見つけられるパターンが変わっていました。干潟の潮溜りは36度を超える水温になっているところもありましたが、ヤドカリ類やオサガニ類は元気に歩き回っており、写真の甲幅5 cmを超えるカブトガニも偶然徘徊しているのを発見しました。今回でマメコブシガニの調査も5回目(4, 5, 6, 7, 8月)と早いものです。(2024年8月2日)
2024-39 来客: 2024年8月1日
大阪公立大学の4年生がカニ類の幼生飼育に関する打ち合わせで研究室を訪問してくださいました。一度zoomでアドバイスしただけですでに幼生飼育に関する難しい部分はクリアしていたので新しく教えられることは少なかったのですが、久々に自分の研究の話を掘り起こしてお話しすることができたので私自身も楽しい時間を過ごさせていただきました。良い成果が出ることを願っています!(2024年8月2日)
2024-38 新居浜市理科同好会@荷内海岸(愛媛県): 2024年7月30日
愛媛県新居浜市の小中学校の理科教員が中心となって結成された新居浜市理科同好会の干潟の生き物観察会に参加しました。天気が良すぎて暑さが心配でしたが、設置されたテントの日陰と気持ちのいい浜風で快適に生き物探しに集中できました。個人的にはシャコ類をゲットしたかったのですが、ヤビーポンプも不発。お馴染みの巣穴系甲殻類やギボシムシ、シャミセンガイなど見ることができました。気づけば7月が終わろうとしています。まだまだ海に遊んでもらわねば!(2024年7月31日)
2024-37 夏の自由研究@竹原(広島県): 2024年7月28日
中学1年の息子が夏休みの課題を「干潟のカニ」の何かにしたらしく、そのネタ探しのためにハチ干潟へ。しかし、若干潮位が高いためハチ干潟に注ぐ賀茂川の河口で探すことに。ここはハクセンシオマネキやカクベンケイガニなんかが闊歩していて、水辺近くになるとアナジャコの巣穴がボコボコに空いています。スコップとヤビーポンプで甲殻類を探しますが、朝7:00でももう暑い。スコップ係を交代しながらとりあえず目標の採集数はゲット。ハクセンシオマネキの抱卵個体も得られたので、それは貰いました(笑)。汗びっしょりになった後は竹原ステーションで生き物を置いて、近くの的場海水浴場で今年初のシュノーケリング。瀬戸内海では初めてでしたが、砂浜は濁るので生き物観察はやりにくいですね。佐渡の遊び場が恋しくなりつつ、岩場でウミウシやヤドカリを探しました。(2024年7月29日)
2024-36 磯採集@小久野島(広島県): 2024年7月25日
広島大学の教育学部の実習用のムラサキウニを採集するために小久野島という離島に行くということで同行させていただきました。竹原ステーションの実習船からぬす丸に初乗船で、片道10分ほどの距離にある小久野島へ。潮位が高い時間帯なのでなかなか大変なウニ採集でしたが、予定数は確保できたのと、探していたヤドカリがまとまった数採集できることもわかって豊作でした。次は干潮時間帯に行かねばと!島にカメラを忘れる痛恨のミスをしたので夜に出会ったカブトムシをパシャリ。夏です。(2024年7月26日)
2024-35 調査@荷内海岸(愛媛県): 2024年7月23日
学生2名と夏休み中の息子を誘って愛媛県東予地区の干潟にてマメコブシガニの調査を行いました。干潮は18:30頃ということで17:00に現着するとすっかり潮は引いててもうちょっと早く来ればと後悔しましたが、いつも通りの調査は無事に終了。先月に比べると観察できた個体数が少なかったですね。カニも暑いんでしょうね。我々も日が陰るまでは暑さに参ってましたし....。本日は普段よりも良く潮が引いてたため最干潮時間には写真のブンブク(ヒラタブンブク?)がたくさん砂の上を這っていました。イシガニ、タイワンガザミ、ガザミは先月はまだ小さかったですがもう挟まれるのを躊躇うくらいには大きく成長していて季節の移り変わりと1ヶ月の変化を感じることができました。(2024年7月24日)
2024-34 隠岐島調査 Day5: 2024年7月16日
最終日は6:00-9:00の早朝で最後に銚子川にて釣りと陸生の節足動物の採集調査を実施しました。雨上がりということで枯葉をめくるとモゾモゾ出てきます。お目当ての生物もいましたし、予期せぬ出会いもあり、疲労困憊の体に鞭打って早起きした甲斐がありました。釣り班も最後にサンプル数を大きく伸ばすことに成功したようです。これまで海浜性の節足動物は調査してきましたが、今回新しく河川や森里の湿った領域にも手を伸ばしたので知らない生物にたくさん出会いました。勉強しないと全然種名もわからんですが、モチベーションを刺激してもらえた気がします(気のせいかもしれませんが....)。
隠岐島での5日間、あっという間でしたがとんでもない疲労感です。笑
広島に戻ったら標本と調査データの整理をしっかりやります!(2024年7月17日)
2024-33 隠岐島調査 Day4: 2024年7月15日
4日目は早朝から吉田水産さんの定置網漁にお邪魔して、網に入った未利用魚をいただきました。いただいた魚たちは大学に持ち帰り、寄生虫などを調べます!お昼からはまた隠岐の島町を東周りに巡り、磯で甲殻類調査、河川で網ガサ、夜は臨海実験所周辺の山道で陸生の節足動物の調査とクッタクタの1日でした。過去に例を見ないほどのヤドカリの密集地を発見したり、本命のカニ調査中に見たことないカニを見つけてそっちに全集中したりと、予期せぬ出会いに恵まれ疲れが吹っ飛ぶことはないですがアドレナリンがドバドバ出るような調査でした。(2024年7月17日)
2024-32 隠岐島調査 Day3: 2024年7月14日
3日目は生憎の曇/雨の天気。日中は①前日までのサンプル処理を黙々とやるチーム、②砂浜海岸で黙々とヤビーポンプをやるチーム、③河川で釣りと昆虫採集をやるチームの3班に分かれ活動しました。写真はヤビーポンプ班の様子です。突けば雨が降りそうな天気ですが、結局調査中は降られることもなく快適に調査ができました。お目当ての生物も獲れて、新しい調査の予備データも十分取れました。(2024年7月17日)
2024-31 隠岐島調査 Day2: 2024年7月13日
2日目は天気が良く、早朝から2班に分かれて調査開始。我々のチームは隠岐の島町の海岸を東周りに河口域でヤビーポンプ、海岸の甲殻類や昆虫類、植物の調査、河川での網ガサを実施しました。今年は15年ぶりに越前クラゲの大発生らしく、調査中も衰弱個体が海岸に打ち寄せていました(写真)。暑さと長時間の活動でフラフラでしたが、お目当ての生物も採集できました。もう片方のチームは河川で釣りや昆虫採集です。こちらも狙った成果があったようです!(2024年7月17日)
2024-30 隠岐島調査 Day1: 2024年7月12日
学生5名+ポスドク1名の7名で隠岐島調査に来ました。今日から16日までの4泊5日の日程です。天気予報が大きく変わり、滞在中の天気は良好になりテンション爆上げです。初日は島根大学隠岐臨海実験所の実習船によるドレッジ調査を行いました。お目当ての生物はいませんでしたが、それでも面白い生き物はたくさん出てきました。そのほか、河川での釣り、虫探し、砂浜での網ガサ、夜磯でのカニ探しと、マンパワーを全力で振りかざしてゴリゴリ活動しました。このペースで体力が保つのか....?(2024年7月13日)
2024-29 昆虫採集@鏡山: 2024年7月9日
ラボの学生さんと息子合わせて6人で21:30〜0:30まで東広島キャンパスから鏡山頂上まで歩いて昆虫を探しました。我が家の狙いはカブトムシのオス!ネブトクワガタ、ノコギリカミキリ、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、ちっちゃいカマキリ、ナナフシ、トビズムカデ、たっくさんのガ、そしてカブトムシに出会えました。昼間の干潟調査でも3時間歩きっぱなしだったため膝がガクガクになっていますが、実に夏らしい楽しい1日でした。個人的にはナナフシを久しぶりに見かけたのでちょっと興味がわいています。ほら、ウミナナフシだっているし(昆虫じゃないけど)。
(2024年7月10日)
2024-28 調査@ハチの干潟: 2024年7月9日
学生2名とハチ干潟にて恒例の月イチのマメコブシガニの生態調査でした。干潮時刻が18時前だったため酷暑の時間帯は避けることができました。4月に予備調査を初め、5月、6月と調査を重ねるうちにだんだんと不思議な現象の輪郭がはっきりしてきています。次回は現時点での仮説をサポートできるようなデータも取ってみたいところです。今日はカブトガニも普段より多くみられましたし、ゴマフダマという巻き貝も目立ちました。研究ネタが全く尽きる感じはしないですね。次は食べられる生物がいいなぁ。(2024年7月9日)
2024-27 総説が公開されました: 2024年7月5日
2022年に日本比較内分泌学会の奨励賞をいただいた副賞(?)としてGeneral and Comparative Endocrinology誌に総説を発表する機会をいただきました(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0016648024001400?via%3Dihub#f0015)。異動やら色々あって締め切りを大幅に超えてしまいましたが、ミジンコ研究からゆるやかに十脚目研究へ風呂敷を広げていく様を書きたいなと思い書き上げました。Graphycal abstractはEditageさんのサービスを利用してみました。3回の校正で素敵な絵ができて驚きでした。寄生種の影響を受けた宿主側の解析にこれから力を入れていきたいと思います。(2024年7月9日)
2024-26 海の写真展企画に2作品が選定されました: 2024年7月4日
能登里海教育研究所が主催する「海とみらいと科学の日2024:能登の海のいきものと人のくらし」イベント一環で、海の写真展企画に能登半島での研究活動の合間に撮影した写真2点が選ばれました。金沢海みらい図書館にて7/4–23まで展示されていますので、お近くにお立ち寄りの際はぜひ遊びに訪れてください。左の写真は3点応募した中で落選した抱卵スナガニの一枚です。複眼なのに目があってるような錯覚を覚える不思議な写真で個人的にはお気に入りです。スナガニの抱卵メスもあまり見ることはできなくて、昨年の能登半島の調査では400個体近く採集して抱卵メスはたった2個体しかいませんでした。この希少性をもっとプッシュしていればあるいは....!
(2024年7月9日)
2024-25 アメリカザリガニの捕獲調査のはずが....③@東広島市: 2024年7月7日
昨日に続いて太陽が全力の1日でしたが、自宅近くのため池にて懲りずにザリガニ採集を敢行。目視でもザリガニは確認できたので期待したものの、結果は小型サイズが3匹。クサガメも泳いでました。日中が暑すぎるのでこちらの活動時間が保ちませんが、そろそろ夕方以降のチャレンジも現実味を帯びてきました。ザリガニの苦難は続く....。(2024年7月8日)
2024-24 アメリカザリガニの捕獲調査のはずが....②@竹原市: 2024年7月6日
梅雨のおかげでデスクワークに勤しむ日が続きましたが、燦々と太陽の照りつける週末とあってアメザリ捕獲のリベンジに竹原市の水路に向かいました。水田脇を流れる水路、非常にいい感じ。水面を除くと小魚とカメがスイ〜と(きっとこの子達は在来種、在来種...)。ものの試しに手網でガサっとやると小魚の正体は特定外来生物のカダヤシ...。カメはクサガメとミシシッピアカミミガメ。だいぶアメリカ化が進んでいるようです。アメザリもいるにいはいたのですが、数は少ない(前回同様、とても良いことなんです)。日中気温が34度を超えたので屋外の活動時間も短くしたため今日も早々に撤退。アメザリをもっさり収穫できるのは次回に持ち越しとなりました。(2024年7月6日)
2024-23 アメリカザリガニの捕獲調査のはずが....①@東広島キャンパス: 2024年6月30日
東広島キャンパス内の「ぶどう池」にアメリカザリガニがわんさかいるという情報を聞きつけ、実験用に捕獲に向かいました。カニ籠に餌として煮干しを入れて準備万端。池の周りには駆除されたとみられるザリガニの残骸もみられたので大量の予感がビンビン。がしかし。結果はブルーギルだけ。ありゃま。良いことなんですが、良いことなんですが、ここで大量にアメザリを入手できる皮算用を発動していたので実験計画が....。東広島市内には他にも生息地があるようなのでまた探し回ります。(2024年6月30日)
2024-22 調査@能登半島: 2024年6月25–27日
6/25に公用車で広島から金沢大学角間キャンパスへ移動し、6/26早朝から能登町にある金沢大学能登臨海実験施設に向かいました。能登臨海では技術職員さんと学生さんと3名で潜水によりホンダワラ類の採集を行いました。私自身は震災後初の潜水でしたので海底風景の変化をようやく見ることができました。今回は能登は日帰りの弾丸日程でしたが、次回からはもう少し日数を確保して能登半島全域を回って調査を展開していきます。(2024年6月27日)
2024-21 調査@荷内海岸(愛媛県): 2024年6月20日
学生2名と愛媛県東予地区の干潟にてマメコブシガニの調査を実施しました。調査の中で「お、この方法だとこんなことが分かるかも!」とまだまだ試行錯誤をしている部分もありますが、着実にデータは蓄積できていると思います。学生さんがまとめてくれたデータを眺めるのが楽しみです!今回は思いの外マメコブシガニの調査に時間がかかったのでその他の底生生物を調べることはできませんでした。写真はイカの卵...ですかね?来月は1泊はせねば...!(2024年6月20日)
2024-20 アメリカザリガニの駆除活動@東広島キャンパス: 2024年6月19日
先週に引き続き、広島大学の職員や学生の有志でおこなっている学内ビオトープのアメリカザリガニの駆除活動にお邪魔させていたただきました。お手製の罠はやはり強力で、数多くの個体の駆除に成功していました。毎週行われているこの活動ですが、やはり課題は人手不足でしょうか。持続可能な仕組みをどう作り上げていけばいいのか、勉強していきたいと思います。(2024年6月19日)
2024-19 調査@ハチの干潟: 2024年6月19日
学生2名とハチ干潟にて月に一度のマメコブシガニの生態調査を実施しました。今月は大潮と天候の組み合わせでハラハラしましたが、無事に調査を終えることができました。マメコブシガニもたくさんいて短時間で必要なデータを取得することができ一安心です。途中、竹原ステーションの近藤先生らとカブトガニ調査も少し手伝わせていただきましたが、今回は自力で見つけることが叶いませんでした。カブトガニを見つける難度は高いです...。(2024年6月19日)
2024-18 タカラ・ハーモニストファンド贈呈式: 2024年6月18日
本年度のタカラ・ハーモニストファンド助成事業に「砂浜海岸の動植物に能登半島地震が与えた影響評価」というタイトルで採択いただきました。能登半島地震後に能登を離れなくてはならなくなり、どうにか今後も継続して能登半島を研究から盛り上げたいと思っていたところ幸いにもこれから2年間のサポートを受けられることになりました。昨年、能登半島をぐるぐる回って地域の方にたくさん協力してもらって蓄積した沿岸地域のデータを“震災前データ”として、今後地震発生から半年〜2年間の経過を観察していきたいと思います。この2年間に次の活動に繋がる基盤を醸成できるように活動して参りますので、多くの方のお力をお借りできればと思っています!(2024年6月18日)
2024-17 和歌山生殖医生物学の会: 2024年6月14日
和歌山県立医科大学の山田源先生主催の研究会でフクロムシの研究についてトークしました。荻野由紀子先生@九州大学と宮川信一先生@東京理科大学も参加され、非常に楽しい会でした。メダカの核内受容体を中心とした研究に刺激を受けました。晩ごはんも素敵なお店でごちそうさまでした!(2024年6月15日)
2024-16 日本動物学会奨励賞: 2024年6月13日
光栄なことに日本動物学会奨励賞を頂きました。これまで共同研究を支えてくださった方々にお礼申し上げます。「で、あなたの専門はなんなの?」と問われる頻度が急激に増しているここ数年ですが、好奇心駆動型のスタンスを貫いて独創的な研究を展開していければと考えています。今後ともご指導をどうぞよろしくお願い申し上げます。写真は現在の研究スタイルに至るきっかけとなったアカテガニを。(2024年6月14日)
2024-15 和歌山出張Day-1: 2024年6月13日
久々の和歌山出張です。1日目は和歌山県立自然博物館にお邪魔して和歌山県内の干潟や河口の生物調査についての打ち合わせをさせていただきました。広島大に着任後は「瀬戸内海は太平洋やろ」と思っていましたが、調査を進めるたびに「瀬戸内海は太平洋やけど違うな...」と思うことが増えてきているのでその辺りの相談に乗っていただきました。半年間しか住んでおらず、当時は野外の生物の調査はしていなかったので和歌山のフィールドに興味津々です。自然博物館の後は企業の方ととある甲殻類の養殖に関する打ち合わせを。着実に進展が見られて大きな刺激を受けました。いつかご報告できるように頑張ります!(2024年6月13日)
2024-14 アメリカザリガニの駆除活動@東広島キャンパス: 2024年6月12日
広島大学の職員や学生の有志でおこなっている学内ビオトープのアメリカザリガニの駆除活動に参加しました。私の研究室ではアメリカザリガニを実験動物として扱う可能性もあるため採集できるポイントの下見も兼ねていましたが、工夫を凝らした捕獲罠は見事でとても勉強になりました。生物に詳しい学生も多く、なんとかこのような活動にも参加していきたいと思いを新たにしました。(2024年6月12日)
2024-13 昆虫...!: 2024年6月11日
ここ最近、砂浜や河川、水田、ため池などでの調査機会が増えたことにより、そろそろ昆虫の存在を無視できなくなってきました。幸い多くの方に昆虫の同定協力をいただくことができているのですが、ずっと甘えっぱなしも良くないと思い、石川県の「石川むしの会」と「百万石蝶談会」、そして島根県の「山陰むしの会」と広島県の「広島虫の会」に入会しました。楽しく勉強して教育研究活動に活かしていければと思っています。(2024年6月12日)
2024-12 調査@東広島市内の水田: 2024年6月8日
カブトエビとホウネンエビを求めて市内の水田を散策しました。JAさんに紹介いただいた農家さんや水田で作業をされてた農家さんに話を伺いながら生息しているところを発見。農薬や除草剤の影響で近年生息数が減っているという話を聞くこの2種ですが、水田生態系を代表する(と勝手に位置付けている)この2種について農家さんのご協力をいただきながら長期的な調査を練っていきたい所存です。今日のホウネンエビは持ち帰るまでにかなりの数がカブトエビに捕食されてしまいました。ラボで採卵できるか...!(2024年6月8日)
2024-11 第15回 国際カイアシ類学会@広島国際会議場: 2024年6月2–71日
先週のワークショップに続いて広島国際会議場にて本大会が開催されました。私は引き続き裏方スタッフとして参加させていただいてカイアシ類の研究最前線にどっぷり浸かった6日間でした。直接お会いできる先生方ともお話しできる機会があり、良い刺激をいただきました。ラボで近交系統を軸に環境変動に対する適応能を調べるアプローチや寄生性コペのトピックスが興味にブッ刺さりましたが、「こんなとこにも!」という出会いのチャンスが多い分類群ですので今後の調査でアンテナを貼り続けたいと思います。4年後 のイタリア大会では私もcopepodologistに....!?(2024年6月8日)
2024-10 国際ワークショップ@竹原ステーション: 2024年5月26–31日
第15回国際カイアシ類会議に先立って竹原ステーションにてワークショップが開催されました。著名なカイアシ研究者の講義に加え、実習船「豊潮丸」による実習や参加者が持ってきた標本の同定など、実践に沿った内容でした。私は裏方として参加させていただきましたが、寄生性カイアシの多様性(あんたら、そんなとこにも寄生すんのかい!)に驚きの連続でした。(2024年6月1日)
2024-9 調査@竹原ステーション前: 2024年5月25日
天気の良い土曜日。心を無にして溜まりに溜まったデスクワークの消化に充てる予定でしたが息子から「アソビニイコウ」と誘われ干潮時刻もバッチリということで竹原ステーションにお邪魔してがっつり磯遊びを敢行。楽しすぎる3時間の成果は棘皮動物コンプリート(500円玉サイズのウミシダが激アツ)で、写真のウスユキミノガイ(?)が優勝でした。こんなに泳ぐ二枚貝、信じられない。(2024年5月25日)
2024-8 調査@ハチの干潟: 2024年5月24日
マメコブシガニの生態調査のために学生2名とハチ干潟へ。曇天と風が強く想像よりも暑くならなかったのが幸いしました。諸々の作業で3時間ほど。やはりカブトガニには出会えませんでしたが、ハクセンシオマネキやゴマフダマがたくさん。干潟は賑やかです!(2024年5月24日)
2024-7 調査@ハチの干潟: 2024年5月22日
竹原ステーション(水産実験所)の近藤裕介先生と学生2名の合計4名でハチ干潟でカブトガニ調査を行いました。この調査は近藤先生らが何年も継続して続けているもので、私が別の生物調査でハチ干潟を訪れても1匹もカブトガニを見かけないことから探し方の極意を教わる機会を設けてもらいました。ぬかるむ干潟に足を取られながら私もなんとか1個体を発見できて今日は満足です。(2024年5月22日)
2024-6 調査@鳥取〜島根の海岸: 2024年5月19–20日
学生3名と鳥取県と島根県沿岸に採集調査に行きました。初めてのエリアだったので地図を見ながら採集できそうな場所を探して砂浜や転石海岸でお目当ての生物を探したり、河口で釣りをしたり(同行してる院生の研究対象)、体力空っぽになる強行軍でした。(2024年5月20日)
2024-5 調査@荷内海岸(愛媛県): 2024年5月2–6日
GWに愛媛県東予地区の干潟にて底生生物相の調査を行いました。どんな調査方法がいいのか、そもそもここにどんな生物がいるのか、生まれ育った故郷でもわからないことだらけです。(2024年5月6日)
2024-4 調査@ハチの干潟: 2024年4月26日
学生3名とハチの干潟に生物調査に行きました。これから調査をしっかり行なっていきたい広島県内の干潟です。カブトガニは見つけられませんでしたが、写真のスナイソギンチャクのような初めて見る生物も多数いてモチベーションが上がりました。マテガイを採っている方も多く見られました。(2024年4月26日)
2024-3 調査@江田島市の磯: 2024年4月25日
学生2名と江田島にある磯場に生物調査に行きました。海藻についてるカニや砂泥性の無脊椎動物を探してみました。穏やかな海でアマモも広範囲に繁茂してヒメイカ類やフレリトゲアメフラシ、数種類のウミウシと軟体動物が多くみられたのが印象的でした。(2024年4月25日)
2024-2 ズワイガニの奇形を報告: 2024年4月20日
福井県の観光地である東尋坊にある「やまに水産」様よりご連絡をいただいて、ズワイガニの形態異常を2例報告しました。角田啓斗さん@金沢大学が筆頭著者でまとめてくれました。「やまに水産」様は昨年も雌雄同体ズワイガニで共著報文を出させていただきましたが、いつか雌雄同体や形態異常の原因に迫れたらと思います。
2024-1 着任:2024年4月1日
魅力的な研究室を運営してまいります!