トレーナーブログ (村山院長)vol.30 熱中症

投稿日: 2018/09/29 17:01:52

「水分をしっかり採らないと汗がでない。汗が蒸発して熱を奪っていくのが、汗が出ないと熱がこもって熱中症になる。」

熱中症の事故を防ぐために

むらやま整骨院

院長 村山 貴文

1)熱中症はどうして起きるのか?

2)熱中症の予防

3)熱中症が疑われたときの処置

1)皮膚からの熱放散(対流、伝導など)は

外気の温度と体温の差によって起きる

→気温が35℃を超えるとほとんど機能しなくなり

体温調節の90%は汗の蒸発的熱放散で行われる

2)高気温では汗の蒸発的熱放散で体が冷却される

→1gの汗が蒸発すると約580calの気化熱が奪われる

    • 飲水不足→脱水だと汗が出ない

    • 湿度が高い(>70%)と汗が蒸発しない

    • 厚いウェアや防具だと汗が蒸発しない

→熱中症になりやすくなる

    • 熱痙攣 (Heat cramp)

    • 熱疲労 (Heat exhaustion)

    • 熱射病 (Heat stroke)

熱中症にならないようにするには

    • 気象条件を知る←高温、多湿、暑い室内は要注意

    • 高温環境に徐々に慣れるようにする

    • 汗が蒸発しやすいウェアを着用

    • 水分と塩分を計画的に摂取する

運動と発汗

    • ランニングでは1時間当たり0.4~1.8リットルの発汗量

    • 競技、試合時間によって大きく異なってくる(テニスの試合では1日で10リットル以上になる場合も)

    • 運動前後の体重減少はほとんどが脱水によるものと考えてよい

→2%の減少でパフォーマンスが低下

    • 汗5リットルには約15gの塩分が含まれている →塩分(ナトリウム)の喪失が大きい

    • 真水やお茶だけを飲むと血液が薄くなりナトリウム(塩分)濃度が減少

    • “喉が渇いたから飲む“では遅い!

推奨される水分摂取方法

    • 試合の4時間前に体重1kgあたり5~7mlの水分摂取

    • 摂取後に排尿(-)or尿が濃い場合は2時間前にさらに3~5ml/kg摂取

    • 運動中は1時間当り400~800mlの水分摂取

(ただし競技や気象条件による差が極めて大きい)

    • 糖分の濃度は6~8%

    • 30分の運動はエネルギー補給が必要

    • 水分摂取は喉が渇いていなくても行うこと

    • 自分に合ったスポーツドリンクを見つける

    • 運動後は体重減少量の1.5倍の水分を少しずつ摂取

熱中症予防のポイント

    • 気温、湿度をモニターする

    • 適切な水分摂取と休養汗急に熱くなった時に起こりやすい

    • 新入部員は要注意

    • できれば徐々に高温環境に慣らしていく (高温環境への馴化には2週間かかる)

    • 馴化は個人差が大きい(熱中症になりやすい体質などもある)

    • 可能な限り通気性の良いユニフォームで

    • 帽子の着用

    • 入院したケースの復帰は必ず医師に相談