東京大学の複数の部局が連携して実施している、主に障害のある中高生を対象としたアウトリーチプログラム、「東大の研究室をのぞいてみよう!~多様な学生を東大に~」というイベントで、障害のある高校生に向けた科学実習を行いました(2025年3月26日、先端科学技術研究センター)。
参加者全員の自己紹介の後、講義として障害のあるさまざまな科学者の紹介と、実験をする場合の本質的な要件と合理的配慮について、紹介いたしました。
実習では、基礎的な電気生理学の実験を行いました。通常、生理学の測定には大型の計測機器が用いられますが、本実習ではハンディサイズで安価な教育用の生体アンプ(米国Backyard Brains社、https://backyardbrains.com/)を使用しました。手技の難易度や機器操作の習熟度を考慮し、筋電位の計測、植物電気の計測の順に実施しています。生徒は筋電位の計測を通じて、生体電気や計測の基礎を学びました。具体的には、腕に電極を貼り、アンプで増幅した信号をオシロスコープのアプリで確認しました。また、筋電位の信号を音や振動に変換して体感する試みも行っています。さらに、筋電位の信号でアクチュエータ(外部機器)を動かす体験を通じ、生体電気に関する理解をより深めることができました。
特別支援学校、普通校から車椅子を利用する生徒が2名、全盲の生徒が1名を含む計4名の高校生が参加されました。特別支援学校の教員の方が1名、保護者の方で2名、共同で研究を行っているヤマト科学株式会社から1名、日本エンコン株式会社から2名、株式会社GK設計から1名の参加、安全管理のため看護師1名の方の参加がありました。
筋電図計測の説明を受けている様子。
筋電図を測る準備をしている様子。
筋電図を計測する様子。
実験終了後、みんなで話し合っている様子。
全盲の生徒がハエトリソウを触る様子。ハエトリソウに噛まれてもらいましたが、「かわいい」という感想でした。
車椅子ユーザーの生徒がアクセシブル流し台を操作する様子。
小学生の児童にも参加していただきました。「姿勢の保持」や「作業のしやすさ」を向上させるため 、カットアウトテーブル(凹型テーブル)を使用しました。