meeting20130313
SGEPSS波動分科会では,名古屋大学太陽地球環境研究所のお力添えで,特定のトピックを選んで小数の講師の方に時間をかけて講演していただく研究会を企画しております。本年は早稲田大学の足立さんにお願いして,雷と超高層放電の科学について講演していただきます。雷以外の専門の方に興味をもっていただくのが主眼です。
足立透(早稲田大学)
概要: 雷・雷雲に伴う超高層放電(英名TLE:スプライトなど)が発見されて20年以上が経過し、次第にその理解が深められてきました。学会講演会などでもよく耳にするこれらの現象ですが、短時間の研究発表でその全体像を扱うことは不可能であり、十分な理解を得ることは難しいかと思います。
そこで本講演ではまとまった時間をかけ、「雷・TLEとは何か?」という 基本的な問を出発点に、「気体放電」をキーワードとして関連する諸現象を 整理してお話します。これまで個別に扱われがちであった、落雷、雲放電、 その上空におけるTLEといった現象に共通する物理は何か、それらに 多様性を生む要因は何かを専門外の方に理解していただくことを目指します。 そのため講演では、気体放電の基礎的な考え方から始め、実際に発生する 雲の帯電から放電に至る過程、それに伴う様々な作用をまとめる予定です。
3月15日 10:00より 名古屋大学高等研究総合館 1F カンファレンスホール
Lecture †
10:00~15:00
「雷・超高層放電の科学」足立透(早稲田大学)
途中,適宜昼食
Contributed Talks †
15:30~17:00
発表時間は15~20分程度でお願いします。発表順にご要望があればお知らせください。
「シューマン共振の地上観測で見える世界の雷」 中川朋子(東北工業大学)
「光学観測による雷放電とスプライト発生位置」鈴木裕子、大洞行星、成嶌友祐、鈴木智幸、鳥居建男、鴨川仁(東京学芸大学)
「火山雷の特性と発生モデルの提唱」樋之口仁、西 歩実(錦江湾高校)
「エルブスに見られる縞構造の発見と電離圏擾乱との関係」青島晃・辻本敬斗・池田郁也・伊藤有羽・柿澤文哉・梅野禎彦・池田純一(静岡県立磐田南高校)
「イオン‐電子温度比を含むドリフト波乱流モデル」福永航平、成行泰裕、谷澤俊弘、佐々木真、矢木雅敏(高知高専)
「南極・昭和基地における大気電場解析」 源 泰拓( 気象庁地磁気観測所)、門倉 昭(極地研究所)、鴨川 仁(東京学芸大学)
「不均衡な太陽風アルヴェン乱流モデル」成行泰裕(富山大学)