SLCをレンジ方向に周波数領域で分割するには、
SLCのazimuth方向1 line毎に複素数データをフーリエ変換し、
その中で切り取りたい幅(周波数帯)だけ通すバンドパス
フィルターを適用すれば良い。バンドパス後に逆フーリエ変換
を適用すれば周波数分割後のSLCになる。
ただしここで注意することは、分割後のSLCの中心周波数は
元々のSLCの中心周波数と同じままである。
InSAR電離層補正の手法であるスプリットバンド法のように、
SLCの中心周波数を高周波数と低周波数の分けて干渉処理を
行う場合には、さらに処理が必要になる。
具体的には、周波数分割後のSLCに対し、中心周波数を
切り取った周波数帯の中央にシフト(変調)させる。
周波数シフトの方法は信号処理の教科書にも書いてある(?)
もので、exp{i Δf t}を時間領域のSLCに乗じることでできる。
ここで
Δfは周波数シフト量
tはサンプリング間隔(大抵はanalog_to_digital_conversion_ratio)
である。