10月28日(水)2015年

Post date: 2015/10/29 7:36:41

ようやく科研費の計画調書,第2新版が完成する.研究目的と研究計画でリサイクルできたものは殆ど無い,というぐらい内容を総入れ替えした.真にゼロベースで書いたので,そうなるのもおかしくはない.作業はなかなか進まず,辛かったが,計画調書のフォーマットにまとめ,説得力あるように書く作業は,収穫も大きかった.

初版はこれまでにないぐらい書くのが楽だと思った.それは自分としては危険信号であるべきだった.なぜならはっきりとした研究内容のアイデアとイメージを形にしただけで,書きたいように書き進めたからであった.ある程度のフォーマットには沿ってはいたが,そのレベルでは審査にあたっては,全く適していない.

満たすべき大きな内容は,計画調書の指示に明確に書いてある.それに沿って,社会の現状での解くべき問題,それに対するアプローチが決まって,自分の準備状況がはっきりすれば,境界条件がはっきりする.その3つが決まった時点で,メインのストーリーは大体,出来上がる.また全ての流れは,目的から計画に至るまで一貫していないといけない.そうすると書くべき枠が決まるので,自由には書けなくなる.また内容を一貫させるには,常に前後を行き来しての微調整が強いられる.

自由に書くのではない.メインのストーリーをうまくサポートするように材料を配置する.さらには読み取りやすくするように視認性を高める.指示を忠実に満たし,審査員に読み取りやすくする作業は,ハードである.自由度がないことに対しては,つらさも感じる.ただこれで一段落はついたので,後はゆっくりと改訂しようと思う.もう時間的に大改訂は不可能であるし.