片頭痛には頭痛発作の前に前兆を伴うタイプと伴わないタイプがありますが
多くは前兆のないタイプです。
片頭痛は女性の有病率が高く、20歳頃から頭痛の頻度と強度が増してきます。これは女性ホルモンのためと言われており、
多くの方の片頭痛は閉経により軽快します。
1 前兆のない片頭痛
頭痛の持続時間はおおよそ4~72時間(未治療または治療が無効の場合)で
多くは片側性、拍動性と言われています
中等度から重度の頭痛で日常生活や仕事にも影響するとされています
吐き気を伴い、光や音に過敏になる場合もあります
2 前兆のある片頭痛
前兆はおおよそ5分から30分続きます
前兆の出現中や前兆の60分以内に(前兆のない片頭痛と同じような)頭痛が生じます
前兆には1)視覚症状、2)感覚症状、3)言語症状 があります
前兆の視覚症状で頻度の高いものに閃輝性暗点が知られています
この閃輝性暗点はだいたい以下のような経過をとります
① 視野中心部のぼやけた感じ(小さい範囲)から始まります
② ぼやけた範囲が少し広がるとキラキラと点滅して光っているように感じます
③ キラキラはギザギザした半円やCの形(Ɔ の形もある)になります
④ 半円やCの形は視野の中心部から左右どちらかの視野だけに拡大します
(Cの形なら左の視野で、Ɔ の形なら右の視野です)
⑤ 半円やCの形が大きくなるにつれて中心部の視野は改善します
⑥ 視野の辺縁まで半円やCの形が大きくなるとキラキラは徐々に消えます
頭痛を伴わずに閃輝性暗点だけを生じることもあります
閃輝性暗点が生じた場合には視野が欠けていでますので、症状が改善するまで運転や危ない作業を控えてください