J.ボイスの社会造形とR.シュタイナーの社会藝術 vol.4
2020年2月16日(日)15~18時
美術作家 白川昌生氏をお迎えしての対談 2回目です。
白川氏は、先頃アーツ前橋で開催された企画展、「表現の生態系」のコンセプトブックで【…(ボイスの)〈7000本の樫の木〉は、…樫の木と玄武岩の石柱がひとつの組になって、成長する植物と不動の石の組み合わせを7000体設置することが目標にされている。…シュタイナー思想の中では7は世界構成を表すものだが、これが対になる時、完全数の14になる。これはキリストを現す。ゲーテアヌムの神殿の構造も同じである。シュタイナーは新しい時代がくる時「エーテル界にキリストが現れる」といっていたが、ボイスのプロジェクトはこの未来の姿を実現しようとしていたのだ。同様のことが、(出口)王仁三郎が死ぬ前に3690個近くの素焼きを作って残していったことにおいてもいえる。…「ミロクの世」の到来の真実さを証明しているものが、あの楽焼である。…近代化が進んでいく社会において、ドイツでも日本でも霊学において同様の出来事、人物が登場して「ミロクの世」を求めて行くのは不思議以上の照応が働いているように思える。】と述べています。
今回は前橋で展示されたボイスのドローイング2点と出口王仁三郎の貴重な映像を観ながら対談を展開します。
空想藝術商會・川村真理子
白川昌生 yoshio shirakawa
美術作家。1981年デュッセルドルフ国立美術大学を卒業した後、群馬県を拠点に活動。1993年には地域と美術をつなぐ美術活動団体「場所・群馬」を創設。立体作品や絵画作品のほか執筆など多岐に渡る活動を行う。
松本夏樹 natsuki matsumoto
映像文化史家。クリステンゲマインシャフト神学単科大学に学ぶ。大学で美術及び映像文化史を講じると共に、蒐集した内外の幻燈とそのスライド、手回し映写機とその映画フィルムの上映、講演活動を行っている。