「映画のイコノロジー」シリーズ 第19〜21回

迷宮の映画と物語




第19回

『死とコンパス』

2020/10/16(金)10/17(土)18時〜21時


第20回

『薔薇の名前』

2020/11/20(金)11/21(土)18時〜21時


第21回

『去年マリエンバードで』

2020/12/18(金)12/19(土)18時〜21時



今シリーズでは3本の映画をとりあげるが、

基調となるのはJ.L.ボルヘスの物語である。1本目はボルヘス原作、

U.エーコ原作の2本目にはボルヘスをモデルにした盲目の

修道院長と迷宮の図書館が現れる。

A.ロブグリエの3本目は時間の迷宮が描かれている。

『メディア考古学』の著者S.ツィーリンスキーは、

自身の錬金術研究の過程をロブグリエの映画解析と比較している。


参加費(直接参加・記録映像視聴)

¥3,000(一般)¥1,500(学生)


講師:松本夏樹

(図像学、映像文化史)




メールでの予約、お問合わせも受け付けております。お気軽にご連絡ください

cinema.musica.n.m@gmail.com

主催:空想藝術商會 開催場所:空想藝術商會 視聴覚室





「映画のイコノロジー」とは、映画の解説や作品分析ではなく、映画の細部に着目して、その作品全体との連関や映画の成立に至った時代背景を探ろうとする試みである。

例えば宮崎駿の『風立ちぬ』で、主人公の堀越二郎がドイツで泊まるホテルの部屋に掛けてある絵が一瞬見える。それはベックリンの作品『死の島』であり、戦間期ドイツで複製画が流行したが、その意味するものと『風立ちぬ』のテーマの関係を探求するといった手法である。「神は細部に宿る」と云われるが、一瞬の画面の片隅にも作品全体を読み解く鍵が隠されているとすれば、これ程面白い探偵術もないだろう。

講師 : 松本夏樹