学芸員の仕事-Works as curator

学芸員のお仕事とは?

いわゆる自然系博物館に勤める学芸員の仕事は多岐にわたりますが、集めること、調べること、伝えること、の3つに大別できると考えています。これらをバランスよく行うことで、今地球上に暮らしている生き物の情報を後世に残し、活用し、伝え続けることを目指しています。

かつて勤めていた和歌山県立自然博物館では水生生物の飼育管理も担当しており、生体展示を通して「本物」の資料を使った教育普及活動を進めてきました。ここでは、学芸員の仕事について簡単に紹介します。

 ①    集めること

和歌山県や奈良県など紀伊半島を中心として、広い地域・海域から魚類の標本を集め、管理しています。個人で採集されたものや、研究に用いられた証拠標本なども積極的に受け入れています。これらは登録標本として保管され、新たな研究に活用されることもあります。

様々な魚類を対象に標本を作製・蓄積中. 

標本作製の様子.虫ピンでヒレを広げる. 

②    調べること

和歌山県内の河川や沿岸域にどのような魚類が生息しているのかを調べています。最終的には、紀伊半島の中での魚類の分布やその境界線を見つけたいと考えています。また、絶滅危惧種については、生活史や生息環境などを調べ、彼らを守っていくための情報を集めています。

和歌山でも汽水域での調査を継続しています.

公用船で調査に出向くことも

 ③    伝えること

これまで培ってきた知識と経験を活かして、身近な自然や生き物の大切さ、面白さ、不思議さを説いています。展示では、淡水魚類や海産生物について水槽での生体展示に携わっています。また、行事を通じて、本物の生き物に触れる体験の大切さを伝えています。

担当行事での一コマ

行事にて参加者に魚類標本の作製方法を伝える. 

企画展示「上皇陛下を魅了したハゼたち」

陛下にまつわるハゼの標本や,業績を紹介. 

和歌山県立自然博物館のSNSでは「中の人」の一人として、身近な生き物や自然、博物館(半分くらいは水族館?)の裏側を紹介していました.

興味のある方はぜひご覧ください!><゜)))彡

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