卒論・修論・博論
〇 佐保研究室における卒業論文・修士論文・博士論文に関する基本情報
研究テーマ:レーダー技術を基盤とするスマートセンシングシステムのための信号処理・データ解析、及びその応用探索
具体的なテーマ例は本ページ下部の学位論文リストをご参照ください。電波を中心に音波や光なども対象とする波動に基づく計測技術と、そのデータに含まれる本質を探るための情報処理技術(信号処理・統計解析など)が研究対象です。研究内容のページも参考にしてください。
計測対象は主に移動体(人体の運動を中心に、車両やロボット等も)ですが、静止物体のセンシングを取り扱うテーマもあります。
アプリケーションとしては、ロボットや車両の制御・ヘルスケア・見守りシステム・ITSなどを想定していますが、信号処理・システムの解析を主とする研究がほとんどなので、ものごとを抽象化して見ることにも慣れてほしいです。
信号処理、人工知能、通信理論、制御工学、電磁気学、振動・波動、力学、微積分・微分方程式、線形代数、確率統計、プログラミングのうち2つ以上が好きだと楽しいと思います。この中に好きなものがない場合はミスマッチだと思いますが、苦手なだけなら研究室で頑張って勉強すればよいので問題ないです。
研究室としては基本的には「ことづくり」を志向していますが、「ものづくり」が得意な方も歓迎します。佐保があまりものづくりを得意ではないので、重宝されると思います。ただし、修士課程以上では単なる「ものづくり」のみでは修了が難しいことはご承知おきください。
当研究室では佐保の趣味により、「何の役に立つのかよくわからない基礎検討を粛々と行う研究」や「明らかに役立つけどそんなこと本当にできるのか」というようなテーマが多いです。こういったタイプの研究に抵抗がない方でないとミスマッチかもしれません(例えば世間で流行っていることをやりたい、という人には合わない可能性があります)。ただし博士課程では学生本人にテーマを決定してもらうのでこの限りではありません。
卒業研究では、自身の研究を適切に(できれば外部で)発表できるようになることが目標です。成果そのものより、研究を包括的に理解しているか、それを文章やプレゼンで表現できるか、を重視します。
修士課程では、その内容で査読つき国際会議 or レター(和文でも可)を一本以上投稿できるレベルに達することを求めます(採択されなくても大丈夫です)。換言すれば、これらを実現できる程度の研究遂行・文書作成・研究サーベイ・研究成果表現の能力を求めます。国際会議の場合は査読に通った場合は発表は原則本人にお願いします。
博士課程では成果としては査読付き学術誌論文が最低2本必要です。またそのためのテーマの選定はご自身で行ってもらいます(もちろん佐保もサポートします)。
〇 学位論文リスト
■ 2023年度
[修士論文]
マイクロドップラーレーダを用いた歩容解析 ~機械学習と統計解析によるアプローチ~(具体的内容: 歩きスマホ検出、トレッキングパンツの歩きやすさ評価)
2.4GHz帯FMCWレーダを用いた死角領域内における人体検知及び歩行運動分類
[卒業論文]
ドップラーレーダを用いた自転車運転時の行動検知
ドップラレーダを用いた死角領域からの歩行者の飛び出し検知
■ 2022年度(@富山県立大学 知的センシング工学講座)
*: 立命館大学客員研究員として指導した学生(指導教員は立命館大学 馬杉正男先生)
[修士論文]
マイクロ波CWレーダを用いた人体の運動計測(具体的内容: 衣服による運動変化の解析、死角領域人体検知のための電磁界解析)
ドップラレーダによる人体モニタリング技術の研究* (具体的内容: トイレ内行動モニタリング、電波による発話認識への挑戦、動作に基づく個人識別)
[卒業論文]
ドップラーレーダを用いた下衣のサイズの違いにより生じる運動変化の解析
ドップラーレーダを用いた死角から飛び出す歩行者の運動計測および分類
ミリ波レーダを用いた離床・臥床に関する行動分類
■ 2021年度(@富山県立大学 知的センシング工学講座)
[卒業論文]
マイクロ波レーダによる死角からの飛び出しリスクの分類
レーダを用いた転回着座計測及び身体・認知機能との関連性評価
ドップラーレーダを用いた下衣の種類による運動変化の解析
■ 2020年度(@富山県立大学 知的センシング工学講座)
*: 立命館大学客員研究員として指導した学生(指導教員は立命館大学 馬杉正男先生)
[修士論文]
マイクロドップラーレーダを用いた歩容解析及び歩容識別
ドップラーレーダ計測による人体モニタリング技術に関する研究 * (具体的内容: 歩容認識、トイレ内行動認識、死角領域の歩行者運動検知)
[卒業論文]
レーダを用いた転回着座計測及び身体・認知機能との関連分析
ドップラースペクトログラムと深層学習を用いた歩容分類
■ 2019年度(@富山県立大学 知的センシング工学講座)
[修士論文]
高次観測・運動モデルを用いる追尾フィルタの理論特性解析
ドップラーレーダを用いた遠隔日常動作計測による高齢者の健康情報モニタリング
[卒業論文]
ドップラーレーダと深層学習を用いた起立着座動作に基づく個人識別
レーダで計測した日常動作情報と認知機能の関連性解析
■ 2018年度(@富山県立大学 知的センシング工学講座)
*: 立命館大学客員研究員として指導した学生(指導教員は立命館大学 馬杉正男先生)
[修士論文]
レーダ情報を用いた移動体検知技術の研究 * (具体的内容: 歩行運動分類、センサ融合追尾フィルタの理論特性解析)
[卒業論文]
悪天候下におけるレーダ距離計測誤差の特性解明及び補正
マイクロドップラーレーダを用いた歩容認証技術
■ 2017年度(@富山県立大学 マイクロ・ナノシステム工学講座)
[卒業論文]
ジャーク推定機能を有する追尾フィルタの特性解析及び最適化
ドップラーレーダを用いた歩行計測及び身体・認知機能との相関性評価
■ 2016年度(@立命館大学 馬杉研究室)
[卒業論文]
速度観測値を考慮した適応移動体追尾フィルタの研究 *
レーダイメージング技術の研究 ~TDOA測位とEnvelope法の併用技術の提案~ *
マイクロドップラーレーダを用いた歩行・転倒運動の計測及び解析 *
■ 2015年度(@立命館大学 馬杉研究室)
[卒業論文]
レーダイメージング技術の研究 ~エッジを有する物体識別に向けた信号処理の検討~
加速度観測を考慮したレーダ追尾法に関する研究