関節リウマチの薬物療法

関節リウマチによる関節の破壊は

早期(約2年間)に急激に進みます

そのため、診断が確定すれば

早い時期に、治療効果の高い薬を使い

関節破壊を押さえることが大切です

主な薬剤はメトトレキセートと生物学的製剤です

個々の患者さんの状況により、他剤を選択することもあります)

治療が始まると、一定期間毎に、病気の活動性を

腫れや痛みのある関節数、医師の総合評価

患者さんの総合評価、血液の炎症反応の値

の4項目で点数化するなどして評価し、

目標まで下がっていなければ、

薬の増量や変更を検討します

メトトレキセート

免疫細胞(白血球)が増えるときに必要な葉酸の働きを抑えて働きます

1週間に1-2日間(例えば、月曜日と火曜日など)服用します

副作用を予防するために、メトトレキセート服用後48時間頃に、葉酸を服用することがあります

肝機能障害、間質性肺炎、白血球の減少などの副作用に注意しながら使用します

他の抗リウマチ薬

サラゾスルファピリジン ブシラミン タクロリムス ミゾリビンなど

生物学的製剤 →治療体験談

炎症を起こす特定の物質や細胞に作用する薬です

他の抗リウマチ薬で十分な効果が得られない場合に使用します

関節の痛みや腫脹がほぼない状態である”寛解”に達する割合が35-45%あります

現在6種類が使われています

炎症性サイトカインという物質に作用する薬:

インフリキシマブエタネルセプトアダリムマブトシリズマブ

ゴリムマブ

免疫細胞(T細胞)に作用する薬

アバタセプト

生物学的製剤はすべて注射薬で点滴や皮下注射で治療します。

使用の間隔はそれぞれ異なります

皮下注射の場合、治療が順調になると在宅での自己注射が可能になることがあります

感染症合併などの副作用にに注意しながら慎重に使用します

そのため、当院では、生物学的製剤が必要となった場合、

大学病院にご紹介し、大学病院で治療を開始し、

その後大学病院と連携しながら、治療を継続します