R19(ネームプレート)

エッチングを利用したネームプレート

目的:

電気分解の学習の過程で、化学領域でのものづくりを行うため。

対象:

中学校 第2、3学年

カテゴリー:

化学、ものづくり

<銅板ネームプレートの作製>

必要なもの:

1. 電解

(1) 銅板(厚さ:0.5mm)2枚

(2) 硫酸ナトリウム水溶液 (0.1mol/L)25mL

(3) 硫酸 25mlに対して1滴

(4) 転写シート(Press-n-Peel アメリカTechniks社)

(5) レーザープリンタ

(6) 家庭用アイロン

(7) 金属研磨剤

(8) アルカリマンガン乾電池 単一形 (1.5V)2個

(9) 電解セル

(10) 竹串

(11) クリップ2個

図1:使用した銅板

2. 合金の形成

(1) ピンセット

(2) ホットプレート、あるいはガスコンロ

(3) 電解液25ml以下1L あたりの質量

・硫酸亜鉛七水和物 300g

・塩化アンモニウム 18g

・硫酸アルミニウム 37g

・ホウ酸 30g

(4) 亜鉛版 (厚さ:0.5mm)1枚

図2:使用した亜鉛板

作り方:

1. 電解

(1) 銅板の表面をクレンザーで洗い、皮脂を落とす。

(2) 銅板に転写シートを定着させる。

(3) ネームプレートとなる方を陽極、もう一枚の銅板を陰極とし、電解をおこなう。このとき、電圧は3Vとし、15分間行う。

(4) 除光液で転写シートをふきとり、純水で洗浄する。

図3:電解エッチングの様子

2. 合金の形成

(1) ネームプレートとなる銅板を正極、対極となる亜鉛板を負極とし、電解液につけて約10秒、3Vの電圧をかける。

(2) 亜鉛めっきされたネームプレートを純水で洗浄し、ガスバーナーで色が変わるまで加熱する。

(3) できあがった黄銅板のネームプレートを金属研磨剤で磨く。

図4:完成した黄銅板のネームプレート

<電解セルの作成方法>

必要なもの:

(1) 発泡ポリスチレン(厚さ20mm)…本体

(2) 発泡ポリスチレン(厚さ5mm)…土台

(3) アクリル板(厚さ2mm)…本体側面

(4) ボルト・ナット

作り方:

(1) 発泡ポリスチレンボードとアクリル板を切り、ドリルで穴をあける。(図参照)

(2) パーツを組み立て、穴にボルトを通し、ナットで固定する。

(3) 接着剤で土台と本体を接着する。

図5:切りとった発砲ポリスチレンボードとアクリル板

図6:電解セル

<転写シートの作製と転写の方法>

必要なもの:

銅板 1枚

転写シート(217mm×281mm)(Press-n-Peel Techniks 社)

レーザープリンタ

家庭用アイロン

クレンザー

作り方:

(1) Power Point2007のスライドに、ネームプレートの大きさ(14mm×45mm)の長方形を作図する。図形の中に、

ネームプレートのデザインを描く。このとき、溶解させる方を白、させない方を黒とする。

(2) デザインの図形を左右反転させる。

(3) 作製したデザインをJPEG形式で保存する。保存した図を転写シートの大きさに設定した新しいスライドに貼りつける。

(4) レーザープリンタで転写シートの印刷面に印刷する。

(5) デザインを切る。汚れを落とした銅板にデザインをのせて、高温のアイロンでデザインが黒く浮き出てくるまで熱する。

(6) 銅板を水に入れて1分冷やし、ゆっくりと転写シートをはがす。

図7:転写シートをはがした後

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