2SC1970•2SC1971•2SC1972(三菱)

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覚え書き

  • VHF帯(144MHz〜175MHz)のFMで使用されることを想定した一連の民生用の高周波出力トランジスタである。

  • 出力電力が異なり、標準で2SC1970が約1.3W、2SC1971が7W、2SC1972が15Wである。

  • 外形は同じであるが、電極の配列が異なり、2SC1970は放熱片がコレクタ、2SC1971と2SC1972は放熱片がエミッタである。

  • 低電圧電源用(Vcc=13.5V)で、コレクタ耐圧が低いため(Vceo=17V)、AMのコレクタ変調には使えない。

  • FM用ではあるが、アマチュア無線機のSSBの直線増幅によく使用されている。

  • 2SC1971は手頃な定格で、放熱片がエミッタであるために放熱器に取り付ける際に絶縁の必要がないため、1〜5W程度の出力の無線機の終段の増幅には最適で、自作無線機ではVHF帯用だけでなくHF帯用にもよく使用された。

  • 市場にもたくさん出回っており、登場して間も無い頃はHF用の品種と比べるとかなり高価だったものの、時を経るについて比較的安価になった。しかし、製造が中止されてから価格が高騰した。

  • 今なら2SC1971と2SC1972の代わりに、Power MOS-FETのRD06HVF1やRD15HVF1を使うべきであろう。いずれも比較的安価である。

参考文献

  • '78三菱半導体データブック トランジスタ・小信号ダイオード編.三菱電機半導体データブック編集委員会(編),誠文堂新光社,東京.1978年3月31日発行.

  • MITSUBISHI SEMICONDUCTORS RF POWER SEMICONDUCTORS DATA BOOK. Committee of editing of Mitsubishi Semiconductor Data Book (ed.), Mitsubishi Electric Corp., Semiconductor Marketing Division, September, 1993.