主座標分析
・ PCO(Principal coordinate analysis,もしくはPCoA)は複数の対象間の遺伝距離マトリックス(行列)をもとに、合成軸を生成し、各対象の遺伝的関係を視覚的に理解させてくれます。
・ 集団別で、もしくは個体別での分析が可能
・ SSR解析などで、十分な遺伝距離の推定ができていることが前提条件
必要な解析環境
● OS ; Windows 7
● GenAlex 6.5
● 計算プログラム(pco.exe,pco.c,matrix.c);行列からの合成軸計算用
ワーキングディレクトリ
・ディレクトリ内に 計算プログラム、ならびに解析用データを入れて作業する
・コマンド指定のためわかりやすく(例;c:\Data_forPCO)
※ 集団ベース、個体ベースで以下のやり方は同じ
データ整備
GenAlex6.5を用いて計算を出力
エクセル>アドイン>GenAlex
・Distance>Gneticで実行
(Outputメニュー内、□ To Worksheet,□ As Sq Matrix にチェック)
遺伝距離(distance)が計算され、全個体分の行数×列数からなるマトリックスが生成されるので、それを以降の解析に用いる。
・左上から右下に向けた対角線に “0” が並ぶ
距離から遺伝的類似度(similarity)行列に変換
・(-1)を乗し、全セルを負値にすれば、対角線の “0” が最大値となる(同じ集団同士の類似度が最も高いので)
インプット用フォーマットのファイルに整形(新規作成)
・タグ区切りのテキスト形式 (.txt)で、1行目にデータ項目数(集団数,もしくは個体数)、2行目以降に行列データ。(ラベルはいれない)。左上から右下に向けた対角線上に最大値が並んだ状態
整備したデータをPCO用ワーキングディレクトリへ保存
PCO実行
コマンド・プロンプトを起動し,pco.exeが保存しているディレクトリに移動する。
ディレクトを移動するためのコマンドは「cd」
> cd c:\Data_forPCO
ディレクトリ内のファイルを確認する。
ファイルを確認するためのコマンドは「dir」
> dir
ファイル名を指定してプログラムを実行する
コマンドは「pco」 最後に新規生成するファイル名を付けること(名前は任意)
> pco input_data.txt result_pco.csv
(上説明)プログラム名 データファイル名 計算結果出力ファイル名(新規作成)
計算が実行されたらコマンド・プロンプトのウィンドウを閉じ、結果ファイルを確認
出力ファイル内の値の説明
[Contribution] 各軸の寄与度(0~1)。100%に変換し、寄与率にする。
[Eigen Vector] 軸ごとに計算した値。
[PCO score] 合成軸の調整済みの値。この値を座標として用いる。
by 石塚航 Wataru Ishizuka