自身がこれまでに過ごしてきた地域についての感想を,基本的に箇条書きでまとめている.特に研究者は,異動に伴って色々な地方に住む可能性があるため,もしかすると各地方に移住する際に役に立つことがあるかもしれない(たいていの場合は役に立たないのだが).
自身の出身地.人生の大半は兵庫県で過ごしている.
・昔からの名残かもしれないが,割と国際的.外国人の方々も多く住んでいる.
・同僚のJoseph Choさん曰く,だいたい何でもあり,大阪等の大都市へのアクセスがよく,ちょうどよいサイズ感.ただしこれは神戸のこと.神戸以外の兵庫県のことはよく分からない.
・洋菓子店が多い.デパ地下にある有名な洋菓子店は兵庫(特に神戸)発祥であることは珍しくない.
・上記に関連して,カフェはかなり多い.また昔ながらの喫茶店も多い.
・南側は瀬戸内海に面しているので,海産物は美味しい.有名なところでは,明石の鯛や蛸,赤穂の牡蠣など.北側は蟹などが有名.
・牛肉は有名なので,当然美味しい.神戸牛を頻繁に食べているわけではないが,食べたことがある人は割といるかと思う.なお,神戸牛の定義は難しいので,興味があれば調べてみてほしい.
・近年は色々と再開発が進んでいる.ポートタワーが一つの例.
・どこでもそうだと思うが,1時間もあれば中心地に行くことができる.ただし場所によっては,公共交通機関の料金が著しく高い.
・中心地でなければ,意外と家賃等は安い.なお,中心地の家賃や住居の価格はめちゃくちゃ高い.
・地区にもよるが,光熱費はそこまで高くない.
・中心地であれば乗用車等は不要だが,そうでなければ車はほぼ必須.
・方角を山側と海側で判別することが多い.原則として,神戸市民にとっては山側は北で,海側は南.
・兵庫県は南側は交通の便が良いが,北側には公共交通機関でどうやって行くのかはよく分からない.
・全ての神戸出身の人間がオシャレというわけではない.残念ながら自分はオシャレとは対極の位置にいる.
2016年3月から2017年1月まで約11か月間,ティービンゲン大学に訪問研究員として滞在中に住んでいた.国内ではないが,番外編として...
・テュービンゲンの中心地からシュツットガルト空港まではバスで1時間ほどで行けるので意外と便利.
・中心地はテュービンゲン大学の付近なので,基本的に英語が話せれば全く問題ない.実際,ドイツ語は3つくらいしか知らないがどうにかなった.
・食事は基本的に美味しくない.学食では冷凍食品を暖めるだけ,というのはよくある話で,その冷凍食品の質も基本的によくない.しかも割と高い.
・高いお金を払えば美味しいものは食べられる.自分は贅沢はできなかったので,月1,2回美味しいものを食べに行っていた.
・お風呂やお手洗いについても日本のものとは大きく異なる.
・昨今暑くなってきた影響もあって,エアコンが設置されているとは期待しない方がよい.
・テュービンゲンは小さな町で,テュービンゲン大学関係者が多いことから,賃貸を探すのは極めて困難.幸い自分は,年配の女性が住む家の2階部分の一角を借りる形で住んでいた.間取りは広く,しかも家賃が1か月300ユーロであったことから破格の条件だったと思う.通常は安くとも600~800ユーロくらいかかる.
2017年4月から2019年3月にかけて,大阪市立大学数学研究所(当時)の特任教員として在職中に住んでいた.大阪公立大学杉本キャンパス周辺の情報として考えていただくほうがよいかと思う.
・基本的に家族連れが多く,夜でも比較的安全.
・大学周辺には安くてボリュームのある食事を提供する飲食店が多い.個人経営の飲み屋も割と多い.
・電車(JR,大阪メトロ)が発達しているので,縦方向の移動は便利.ただし,横方向の移動は結構不便.
・自転車があれば割とどこにでも行けるので,車はなくてもよい.ただし,自転車を駐輪できるかは別問題.
・光熱費はそこまで高くない.
・なぜか花粉の影響はあまり受けなかった.春先に体調が悪くなかったのは驚いた.
・ちゃんと分別していたが,ごみ捨てのルールは細かいようで,実はそこまで細かくないような気がする.
・探せばあるのかもしれないが,周辺には遊ぶ場所は何もない.自分はお酒を飲まないので,飲み屋が多いことは特に魅力的ではない.
・周辺の建物が古いものが多いせいか,基本的にあまり綺麗な景色は期待できない.
・どこも家賃は高い.家賃の割に間取り等には全く満足できなかった.大阪市立大学数学研究所には4年間在籍していたが,結局2年で大阪在住を止めた理由の1つ.
2021年2月から2022年3月にかけて,九州大学マス・フォア・インダストリ研究所の学術研究員として在職中に,福岡県糸島市に住んでいた.糸島市周辺の情報として参考にしていただきたい.
・家族連れが多く,夜でも比較的安全.ただし夜は暗いので,あまり真夜中に出歩くことをお勧めしない.
・単身者向けのアパートは多くはなさそう.一人暮らしする場合でも,ファミリー向けのアパートを借りることになるかもしれない.
・家賃は比較的安い.ただし,糸島でも場所によって状況が色々と変わるかと思う.
・バイクを停められるかどうかについては割と制限のようなものがあった気がする.
・基本的に福岡の飲食店やスーパーのレベルは高い.食に関して言えば,日本でも指折り.
・醤油は甘い.これは九州地方以外の人からすると変な感じがするが,九州地方の方々にとっては当たり前のことなので,九州でそのことに言及するのはナンセンスである.
・光熱費は割と高い.水道料金,ガス代について言えば,上述の兵庫県,大阪府の2倍近くかかった気がする.福岡市に住めばもう少し安いのではないかと思われるが,そのぶん家賃は高くなる.
・公共交通機関は便利とは言えないうえ,姪浜を境に電車賃が跳ね上がる.これは地下鉄とJRの2車線に跨っているため.
・糸島に関して言えば,車はほぼ必須.というより,車がなければどこにも遊びに行けない.
・花粉とPM2.5の影響は甚大.異動してすぐの頃は体調が悪くなり,相当イライラしていた.
2022年4月から徳島大学理工学部講師に着任し,2023年7月頃まで徳島に住んでいた.所属を変わる予定等はないが,今は徳島に住んでいない.
・基本的に安全だが,街灯はあまりなく夜は暗いので,夜中に出歩くことをお勧めしない.
・車は必須.その影響で,不動産屋さん曰く,駅から遠くても家賃に大きな差が出ないらしく,住居のキレイさが重要視されるらしい.実際その通りだと思う.
・住宅街を車で走行する際,道幅はかなり狭い.また車の運転は基本的に粗い.「阿波の黄走り」という言葉があるほど.
・単身者向けのアパートもファミリー向けのアパートもある.これは徳島大学の学生の多くが一人暮らししていることが影響しているかと思う.
・家賃は割と安い.またある程度の家賃(そこまで高くない)を上回ると部屋の設備のレベルが格段に上がる.
・河川が多いので,気になる場合はハザードマップを確認しておく方がよい.
・海産物が特に美味しい.どの地方都市でもそうだと思うが,その地方でしか味わえないものがある(例:すだちぶり@徳島,オリーブハマチ@香川).
・基本的に炭水化物が好きな人が多い.徳島ラーメンを食べたあと,スープにライスを入れるのは定番.
・個人(+数名の方の意見)的には,徳島大の立地はかなりよい.徳島駅から徒歩圏内で,徳島駅から徳島中央公園を通って大学に向かうと自然も味わえる.しかも徳島阿波おどり空港にもバス一本で行けるので,交通の便は悪くない.最近(2025年6月時点)では,仁川(韓国)と香港への直行便も運航を始めており,海外へのアクセスもよくなった.
・徳島駅から5キロ圏内は意外と都会.その中で生活の全てが完結するのはありがたい.
・方言はほぼ関西弁.(馬鹿馬鹿しいと思われるかもしれないが)それだけでしばらくは異動しなくともよいと思える.なお,厳密には方言は阿波弁である.
・物価は比較的安いと思うが,そこまで安いわけではない.ただし,一軒家の価格は驚くほど安い.
・光熱費はそこそこ安い.水道代はこれまでで一番安い.賃貸の契約の問題だろうか?
・徳島は電車がない日本で唯一の県.ただし汽車は走っている.
・花粉の影響は甚大.少なくとも2023年4月時点では,体調に相当大きな影響を及ぼしている.そのため研究室には良い空気清浄機を置いてある.
・大学のすぐそばに徳島中央公園があり,自然に囲まれているので,特に春先の風景は素晴らしい.ただし,春先は花粉所の影響で,個人的にはそうした美しさをあまり楽しめない.
・(少なくとも大学生が)遊びに行く場所はあまりない.一部の大学生によると,遊びに行くなら神戸に出かけるらしい.