さきがけ

https://www.jst.go.jp/kisoken/presto/research_area/ongoing/bunyah27-6.html

戦略的創造研究推進事業 さきがけ研究領域「情報科学との協働による革新的な農産物栽培手法を実現するための技術基盤の創出」(情報協働栽培)において「時系列生長データに基づく植物生長の統計的予測技術の開発」というテーマで研究を進めています

本研究では、気温などの生育環境情報や、遺伝子発現量などの生物学的情報を元にして、トマトの収量や成熟度合との関係を表す統計モデルを構築することを試みます。特に、トマトの果実発達から収穫までの経時測定データを解析対象とすることで、過去を遡った履歴に基づき生物学的メカニズムを明らかにすることを目標としています。

経時測定データの解析では、各個体における観測時点やその数が不均一である場合が多く、古典的な統計解析手法を適用することが困難な場合があります。そこで、経時測定データを時間の関数データとして処理し、有益な情報を抽出するための方法を提案します。そして、得られた結果を元にして、出荷や栽培管理のタイミングを決定する指標を与えられる栽培技術の開発を目指します。

本研究は実際の企業や農家と連携して研究を進めていきます。植物の分野に対するデータサイエンスを現場に活かし、その有効性を広めていきます。

加えて、同領域のさきがけ研究者とも連携し、農学分野のデータ解析を通じて課題解決や新たな知見の獲得を目指します。