野外調査(フィールドワーク)
森林、草原、海、湖と、目的の生態系や生物を求めて調査旅行に行きます。生物が進化してきた実際の環境で、新奇な現象を探索します。
海外遠征
国も専門分野も違えば、考え方もいろいろ。国際共同研究のネットワークが拡がれば、自然と独創的な研究も進みます。
垣根のない議論
本研究室では、オープンな議論を大切にしています。研究室にある長さ 4m のホワイトボードの前では、いつも誰かと誰かが議論していて、飛び入り参加自由です。この日常的な議論を通じて新しい研究アプローチが生まれることもしばしば。
外部から研究者が来訪される際は、「吉田泉殿」の和室で庭園を眺めながら特別セミナーをしています。畳の上だと、いつもと違った角度から議論が進む気がします。
顕微鏡たち
生物の直接観察は研究の第一歩。日常観察用に各種の顕微鏡と、図鑑・文献類を揃えています。生命科学研究科のさまざまな 共用研究機器 も利用できます。
キーエンス デジタルマイクロスコープ VHX-8000と図鑑類
ライカ 実態顕微鏡 M205
ライカ 正立蛍光顕微鏡 DM6
キーエンス オールインワン蛍光顕微鏡 BZ-9000
次世代シーケンシング機器
研究室でイルミナ社 MiSeqを保有しており、日常的にシーケンシングを行っています。「野外でとってきたこの生物、どんな共生者がいるのだろう?」といった素朴な疑問が素早くデータになってでてきます。多検体処理のシステムを構築していて、数千検体の処理に対応できます。96連のマイクロピペットがでスループット性の高い実験が可能で、PCRは384サンプル対応機器が4台あります。多検体のライブラリ精製も可能です。
シーケンシングデータの量が必要なときは、同じフロアにある生命科学研究科の共用研究機器室 にある NextSeq500 を使うか、各種受託サービスでNovaSeq等を使います。ロングリード用にOxford Nanopore社製シーケンサーも保有していますが、今後は、PacBio社 Revioによる分析を共同研究先に依頼する機会が増えそうです。
イルミナ MiSeq
BioRad サーマルサイクラー C1000(384 well 対応)x 4台
ギルソン PlateMaster(96-channel) x 3台
テカン プレートウォッシャー HydroSpeed 384
ロボットさんたち
多検体処理に欠かせないのがロボットたち。自動化によって、正確でコンタミネーションのリスクが低い実験が可能になります。
Formulatrix Mantis
BioTec EDR-384SR
BioTec EDR-24LS
島津 Multina
そのほか設備
生物試料からの核酸抽出用機器や化学分析用のプレートリーダー等も研究室内に揃えています。生物育成環境は、自分たちでDIYすることもあります。
なお、研究室が医学部構内にあるため、多様な共通機器を利用することができます(事前登録は必要)。
QIAGEN TissueLyser IIと
Bertin Technologies Precellys
後者によるサンプル破砕は超強力
Thermo Varioscan LUX
DIY植物育成棚
各種クリーンベンチ類(分子実験用・微生物培養用が研究室内に数台ずつ)
データ分析(Dry解析)
実験(Wet)とデータ分析(Dry)をフィードバックさせながら新しい研究領域を開拓していくのが、本研究室の基本アプローチです。自前のワークステーション類でショットガン・メタゲノムデータの解析や各種のシミュレーションを行っていますが、必要に応じて、京都大学化学研究所のスーパーコンピューター(化研スパコン)を利用させていただいています。
プログラミングは最初とっつきにくいかもしれませんが、自分自身の研究テーマで次世代シーケンスデータを得たあとであれば、「知りたい」という動機に後押しされて学習が効率的に進みます。まず、独自の視点で wet のデータを大量に取得し、その後に一気に dry を学んでいくと、効率的に研究することができるでしょう。
現在の研究室メンバーも、最初は dry 解析で苦労をしてきましたが、その経験を活かしてノウハウを共有し、お互いにアドバイスをして課題を解決していくしくみになっています。
ゲノム解析・シミュレーション用のワークステーション類
研究室内にはいろんなプログラム・コードが転がっています
微生物ライブラリ
各種の実験やゲノム分析のために、細菌や真菌を単離しています。今後、マイクロ流体装置等を用いた難培養菌株の単離も行っていく予定です。
菌株ライブラリ