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ふと思い出した先輩の言葉 12月11日(木)
保健室前の廊下で、「トイレでスリッパをそろえているイラストを使った『7つのちがいをさがそう』」の掲示を見つけました。10月の全校朝礼deで、「トイレのサンダルは思いやりバトン。みんなでそろえて、思いやりバトンをつなごう」というお話をしましたが、その内容を子どもたちが思い出せるように、養護教諭が工夫して掲示してくれたものです。
朝礼のあと、授業の様子を見て回る際にトイレのスリッパがそろっているかのぞいてみると、きれいにそろっていることが多く、子どもたちの頑張りが伝わってきます。ただ、時々は向きが反対になっていたり、散らかってしまっていたりするのをみかけ少し残念な気持ちになることもあります。
私が若いころ、「忘れ物をしないように話をしても、忘れ物が減らず困っています」と先輩に相談したところ、「一度話しただけで、みんなができるようになるなら、教員の仕事は無くなってしまうよ」と言われたことがあります。「その子に合った言い方を考え、指導の方法を工夫し、時には別の先生からも言ってもらったりしながら繰り返し指導することで、少しずつ身に付いていくんだよ、それが教員の仕事だよ。」という意味でした。
私の10月の朝礼の話を受けて、養護教諭がイラストでスリッパをそろえることをそっと意識づけをする。運営委員が「トイレのスリッパをそろえよう」とポスターを掲示する。担任の先生が、時々「今日、スリッパをそろえた人?」と確認する。こうした温かな積み重ねがあって、子どもたちは、公共の場ではスリッパをそろえるものだと理解し、自然と行動できるようになっていくのだと思います。
保健室前の掲示を見つけ、養護教諭のさりげないフォローにふれ、ふと先輩の言葉を思い出しました。これからも、子どもたちの成長を支えるために、子供たちに寄り添い、見守っていきたいと思います。
いつでも最新情報をチェック! 進化する校内ポータルサイト 12月10日(水) 校務のICT化
小学校の教頭には、沢山の情報が集まり、集まった情報を適切に職員に振り分ける必要があるため、学校の中でも大変忙しい職です。そんな忙しい教頭が、自分の得意を生かして4月に校内ポータルサイトを立ち上げてくれました。敷島小では、この校内ポータルサイトを活用し、日々の教育活動の円滑化と職員間の情報共有の強化を進めています。開設以降、コンテンツは少しずつ拡充され、現在では行事予定表、授業予定表、学級だより、下校時刻一覧、安全点検カード、自習補欠カードへのリンクなど、学校運営に欠かせない情報が集約されています。運用にあたっては、個人情報が含まれないよう細心の注意を払いつつ、教室や職員室はもちろん、体育館からもアクセスでき、いつでも最新情報を各端末から確認できます。
特に行事予定表や授業予定表は日々更新が必要な情報ですが、ポータルサイト上で管理することで、最新の内容を全職員が即座に共有できるようになりました。これにより計画変更への対応が迅速になり、各業務の見通しが立てやすくなっています。また、本日を含む3日分の行事予定は、職員室内に設置された大型モニターで確認できるようになりました。
また、学級通信や保護者向けの通知は、Wordからスプレッドシートで作成する体制に移行しました。夏休みこれに関わる勉強会を行いましたが、移行した直後は入力や操作に慣れず、教頭に質問したり職員同士教え合ったりしなければならず一時的に負担感が高まっているようでしたが、このスプレッドシートで作る学級通信に慣れてくると1週間の予定が、校内ポータルサイトにある行事予定表とリンクしているため担任の再入力の必要が無い事、これにより転記ミスもなくなることにより、学級通信作成にかかる時間はずいぶん短縮されているように感じます。また、担任は他学級の通信をいつでも閲覧でき、内容の統一や指導の共有が容易になりました。教頭によるダブルチェックも同一ファイル上で完結できるため、確認作業の効率が大きく向上しています。
さらに、自習補欠カードをスプレッドシート化したことも大きな改善点です。家庭の事情や病気で急遽休む場合でも、自宅からこのシートに入力するだけで自習内容を関係職員と共有できます。以前のように電話で教頭が内容を聞き取って転記し、転記したものを関係職員にコピーして配布する必要がなくなり、教頭と職員の負担軽減と情報の正確な伝達につながっています。
校内ポータルサイトは、今後もより良い教育活動を支える基盤として、活用していきます。
一膳のごはん、一杯の味噌汁 12月9日(火) 家庭科
記事が重なり紹介できなかった12月4日(木)に実施された5年2組の調理実習の紹介です。
5年生は家庭科の学習で、ご飯とみそ汁の調理実習を行いました。今回は、全員が必ず役割をもてるよう、3~4人の班に分かれて活動しました。包丁を使う人、火加減を見る人、材料を量る人など、それぞれが自分の仕事を責任をもって進める姿が見られました。
ご飯は透明な鍋を使って炊き、炊き上がっていく過程を観察しました。「ご飯は炊飯器で炊くもの」というイメージをもっていた児童が多く、鍋の中でお米が水を吸い、ふくらみ、湯気とともに炊き上がっていく様子を、まるで理科の実験のように真剣に見つめていました。鍋の中の変化に気付きながら、「もうすぐ炊けそう!」「いい匂いがしてきた!」と自然に声が上がっていました。
みそ汁づくりでは、各班ごとに具材を丁寧に切り、最後に味噌の量を調整しながら味を整えました。具材の大きさは班によってさまざまで、同じ材料を使っていても、見た目や食べごたえに違いが出てくるところが実習ならではの面白さでした。
授業中、先生は各班を何度も回り、火力の調整や焦げつきの心配がないかを丁寧に確認していました。時間管理が見事で、子供に示した時間通りに全ての班が仕上げることができました。子供が行う作業時間を予測しながら、適切に指示する姿にプロフェッショナルを感じました。
出来上がったのは、一膳のご飯と一杯のみそ汁です。子どもたちは、自分たちで作った温かい料理を、とてもおいしそうに味わっていました。「空腹は最高の調味料」といわれますが、今回の実習では“自分で調理すること”こそが最高の調味料になったようです。「自分で作るとおいしい!」という声が、あちこちから聞こえてきました。
今回の実習で学んだご飯の炊き方やみそ汁の作り方は、今すぐに生活の中心となるものではないかもしれません。しかし、一人暮らしを始める時など、将来必ず役立つ大切な基礎です。今回の経験が、食への関心や自立した生活につながる一歩となることを期待しています。
動かない絵が動き出す? 紙芝居の魅力 12月8日(月) 1・2年 読み聞かせボランティア
読み聞かせボランティアの方が、1年生と2年生に「ばけものでら」と「かさじぞう」の2つの紙芝居を披露してくれました。
紙芝居には、絵本やアニメとは異なる大きな魅力があります。今日の紙芝居でも、ページをめくるタイミングや声の強弱、声色の変化、間の取り方によって、子どもたちは物語の世界に自然と引き込まれていきました。
絵本と似ていますが、紙芝居では文字を見ることがないため、子どもにとっては演劇を観ているような感覚に近いのかもしれません。私も子どもの頃、図書館で行われる紙芝居や、母に読んでもらった紙芝居にワクワクしたことを覚えています。
また、紙芝居の絵はアニメのように動かないため、子どもたちは読み手のせりふや物語の説明を頼りに、登場人物や背景を頭の中で自由に動かしながら聞きます。この過程が「想像力」を育てます。さらに、紙芝居を楽しむには視覚と聴覚を同時に働かせる必要があるため、「聞き取る力」や「集中力」も養われます。
今日の紙芝居は、子どもたちにとって貴重な体験であると同時に、「想像力」や「聞き取る力」「集中力」を高める良い学習の機会になったと感じました。読み聞かせボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
郵便局長さん直伝! 手紙の書き方教室 12月5日(金) 3年1組国語
今年も、前橋平和郵便局の局長さんにご協力いただき、3年生の国語の授業で「手紙の書き方教室」を行いました。はじめに、局長さんから「郵便局の仕事」についてお話をいただきました。東日本大震災で家が崩れ、住所が分からない状況でも、思いの詰まった手紙をなんとか届けようと奮闘する郵便局職員の姿や、富士山の山頂にある期間限定の郵便局、南極・昭和基地の郵便局などの紹介がありました。それぞれの場所から投函される、送り主の思いが込められた手紙についてのお話に、子どもたちは熱心に耳を傾けていました。
その後、「送って楽しい、もらって嬉しい年賀状をつくろう」を合言葉に、手紙の書き方教室が始まりました。LINEやメール等の普及により、手紙やはがきを書いた経験がない子どもが増えています。全国学力・学習状況調査(2019)から、小学校6年生の3割以上が宛名や住所の書く位置が分からないと結果が出ています。日本郵便では、正しい手紙の書き方を経験してほしいという願いから、小・中・高校生を対象に「手紙の書き方体験授業」を実施しているそうです。
手紙は「相手に読んでもらう」ことを前提に書きます。子供たちは、誰に届けたいのか、どんな気持ちを伝えたいのかを考えることで相手意識が芽生え、思いやりの心を育む機会になります。また、年賀状という“新年のあいさつ”を題材とすることで、礼儀や季節の文化を学ぶ良い機会にもなります。
子どもたちは、来年の干支をイメージしながらシールを組み合わせて「ぐんまちゃん」を作り、空いているスペースに思い思いのメッセージを書き添えました。最後に、完成した年賀状を受け取る人のことを想像しながら、局長さんが用意してくださった本物のポストに、少しドキドキした表情で投函しました。こうして、今日の「手紙の書き方教室」は終了しました。
頼もしすぎる高学年の一言に感動 12月4日(木) 縦割り活動(落ち葉ひろい)
12月4日(木)の朝活動と1時間目を使って、縦割り活動班ごとに場所を決め、校庭の落ち葉拾いを行いました。敷島小学校では、季節の移り変わりを校庭の木々が感じさせてくれますが、この季節は落ち葉の処理が大変です。用務技士さんも日頃から丁寧に校庭を管理してくれていますが、この時期は追いつかないのが現状です。
そこで、縦割り活動として全校児童と職員で落ち葉拾いを行いました。高学年の児童がリーダーシップを発揮し、学年の枠を超えた共同作業となりました。作業の様子を観察すると、「こうやって足で踏むともっと葉っぱを入れられるよ」と低学年の子に優しく教える姿や、「野菜の詰め放題みたいで楽しい」と言いながら友達同士で競うように袋に落ち葉を詰め、ゲーム感覚で楽しんでいる様子も見られました。
落ち葉拾いが終わると、高学年の子が大きなゴミ袋に集めた落ち葉を回収場所まで運んでくれました。中には、両手に四袋も持っている子もおり、職員が「持とうか?」と声を掛けると、「班長なので、持たせてください」と笑顔で返してくれる場面もありました。
約40分の落ち葉拾いでしたが、途中で飽きて遊び始める子もおらず、最後まで一生懸命取り組んでいました。敷島小の目指す児童像「人の役に立つことを進んで行う子」が増えていると感じ、うれしくなりました。今日の落ち葉拾いでは、児童と教職員合わせて200人の力が集結したので、校庭は見違えるほどきれいになりました。
挨拶がつくる温かい雰囲気 12月3日(水) 朝の活動
朝の校庭に、いつもより大きな声で「おはようございます」が響いています。今週の月曜日から、代表委員の活動として「朝のあいさつ運動」が始まりました。
朝の挨拶は、子どもたちが学校で最初に交わすコミュニケーションであり、元気な挨拶が広がることで、子どもたちの心にスイッチが入り、学校生活の良いスタートが切れると思います。 また、挨拶は相手を尊重する態度を示す基本的な行動です。挨拶運動を通して、子どもたちは「相手の存在を大切にすること」や「思いやりを言葉で示すこと」を、日々の何気ないやり取りの中で学んでいます。これは、今週から始まった思いやり週間(人権週間)で行っている人権教育にもつながる大切な学びです。
運営委員会の児童にとっては、自ら学校のために働く経験を積む場にもなっています。朝の寒い日や忙しい日でも、決められた場所に立ち、自分から声をかけることは決して簡単ではありません。しかし、委員会の子どもたちは責任感を持って役割に取り組み、その姿は下級生の憧れやロールモデルにもなっています。
挨拶運動については、さまざまな意見がありますが、本校では「挨拶の強制」ではなく、温かい関わり合いを通して学校をよりよい場所にしていくことを目的として取り組んでいます。明るい挨拶が行き交う学校には、安心感や一体感が生まれ、子ども同士のつながりが深まり、いじめの未然防止にも効果があると考えています。これからも、子どもたちが心地よく学校生活を始められる環境づくりに努めてまいります。
多様な性ってなんだろう? 12月2日(火) 6年 人権教育
3校時に一般社団法人ハレルワより間々田様と山崎様を講師にお迎えし、6年生が「多様な性について」学習しました。敷島小では、先週から始まった「思いやり週間(人権週間)」の期間中に、音楽集会で歌詞の内容から人権について考えたり、校長が人権講話を行ったり、保健委員がレッドリボンについて全校児童に説明したり、道徳では人権に関わる授業を行ったり、学級活動では学んだことをもとに標語を作ったりと、集中して人権教育を進めています。
本日の6年生を対象とした特別授業も、人権教育の一環として実施しました。特別授業の中ではLGBTQ+についての正しい知識を得たり、講師のお二人の体験談を聞きながら、人権について深く考えたりしました。
「多様な性について」の学習は、誰もがもつ「自分らしく生きる権利」を理解する大切な機会です。「人は一人ひとり違い、その違いを認め合って生きる」という価値観は、いじめ防止や自己肯定感の向上に直結します。特に思春期に入る6年生にとって、自分の体や心の変化を安心して受け止める土台づくりになります。さらに、LGBTQ+に関する知識は、インターネットやSNSで断片的に触れることが多く、誤解や不正確な情報が入りやすい分野です。正確な知識を得ることで、間違った言葉を使って人を傷つけてしまうことや偏見から「からかい」や「いじめ」につながるといった問題を未然に防ぐことができます。
また、学級には、将来性的マイノリティに該当する子どもが一定数いるとされています。そうした子どもたちにとって「自分はおかしくない」「話してもいい・相談してもいい場所がある」という安心感は、生涯にわたり大きな支えになると思います。
ハレルワ代表の間々田さんが、本日の12時25分から出演された「まえばしCITYエフエム」の番組の中で、「午前中に敷島小で特別授業を行った。自分たちの体験について話をすると『えー、それはひどい!』など素直に反応してくれた。小学生は吸収率が高いと感じた。」と今日の特別授業を振り返り感想を話されていました。
本日の特別授業の窓口となり授業準備のお手伝いをしてくださった市役所の共生社会推進課のご担当者様、一般社団法人ハレルワの間々田様、山崎様には、大変お世話になりました。ありがとうございました。
体験が学びをつなぐ! 12月1日(月) 3年 総合的な学習
今日は、3年生と一緒に『るなぱあく』へ行ってきました。これは、総合的な学習の時間に位置づけられた単元「みんなのまちじまんⅡ ~『るなぱあく』の魅力を発信しよう~」の学習です。学習の目標は、「地域の子どもたちなら誰でも利用したことがある『るなぱあく』について探究的に学ぶことを通して、なぜ地域の人に親しまれ、大切にされているのかを考えるとともに、その魅力を伝え、自分たちの住む地域に長年残る施設や建物に関心をもち、大切にしようとする気持ちを育てること」です。
先生からの説明が終わると、子どもたちは「あれ、一緒に乗ろう!」「次は電車に乗ろうよ!!」と誘い合いながら、乗り物や迷路を楽しんでいました。今日のこの体験と、この後の調べ学習をもとに学習のまとめを行い、1年生に「るなぱあくの魅力」を発表します。
3年生にとっては、1年生の前で発表することを単元のゴールに設定したことで、「自分たちの学びには意味がある」「誰かの役に立つ」という成功体験につながります。また、「小1が楽しく遊ぶためには何を伝えればよいか」などを考えることで、上級生としての責任感も育ちます。
一方、1年生にとって3年生の発表を聞く体験は、「3年生ってすごい!」「自分もあんなふうに調べたい」という「あこがれ」の気持ちを生み、今後の学習へのモチベーションになると考えています。