「合唱」は、クラス全員での関わり合いが必要です。多くの中学校では、特別活動の時間等も活用しながら、学校全体取組として合唱コンクールを行っています。そこで、「未来シート」では、「かかわる力」から1つを選択させ、残りは自由選択としました。また、「題材振り返りシート」も合わせて活用し、「クラスの想いをのせて表現し歌うためには?」という問いに対する答えを考えます。毎時間の取り組む内容やその時間に必要な視点を明確にすることで、話し合いの場面での視点や振り返りが焦点化され、その中で自己の成長が見えるのではないかと考えました。
授業最初のQ1~Q4までの考えが、授業を経ることでどう変容したかを可視化できるようにしました。それぞれの時間のポイントを選択する言葉の中に入れ、明確な視点で考えられるようにし、その積み重ねが、題材のゴールに対する答えを出すための材料にできるのではないかと考えました。
題材振り返りシートについての生徒の記述より
「自分が今回の授業でどんな活動をしたのか毎時間振り返ることができたので、1週間あいてもあんまり忘れなかった。」
「前回までの自分のできた事、できなかった事、次やろうと思った事などを振り返れて、自分が今回の授業でどうするべきかがすぐにわかってスムーズに授業を受けれた。」
「振り返りシートを使うことで、前回何ができたのか、何ができなくて次回どう生かしたいのかを読み自分の目標を確認することができた。授業終わりに書くことで授業中の自分を見返せた。」
最初に指定した「かかわる力」については、ほとんどの生徒が「協力する力」を選択していました。授業後には「進んで考えや気持ちを伝え合う力」も身に付いたと感じている生徒が多く、自己評価も高くなっています。その理由として「みんなで話し合い協力したことで、進んで気持ちを伝え合うことができた。そして目標を設定してその目標を次につなげることができたから」などの記述がありました。
「未来シート」についての生徒の記述より
「これまでは『かふやみ』のように具体的な目標の例がなく自分が何を目指せば良いのか分からず、あやふやだった。だけど、これを用いたことでやるべき事が明確になり、それが良い結果を生んだのでとてもよかった。」
「『~をがんばる』のような目標ではなく、伸ばしたい力を書いて目標にするので、よりやらなければいけないことを意識して学習に取り組めた。」
各時間の導入で使うためのワークシートです。「題材振り返りシートとリンクさせ、その時間に意識して取り組むことに焦点化しました。
第6時の導入
第8時の導入
話合いの様子
題材振り返りシートの記入の様子