日本中近東アフリカ婦人会概略

日本中近東アフリカ婦人会は、1981年、元駐ナイジェリア大使重光晶氏(ルーマニア、およびソ連大使を歴任)夫人、重光綾子(2017年12月没)を中心としたアフリカに在住経験をもった婦人たちにより創立されました。当時の日本はアフリカに対する関心が現在ほど高くはなく、在京の大使館も少なかったようですが、日本に在勤するアフリカの方々に日本の良い思い出を持っていただけるように、というのが当初の素朴な目的でした。活動の対象となる国は、外務省の中東アフリカ局の担当範囲のなかで東京に大使館を持つ中東・アフリカ地域の50か国になります。

当会では、主として中東・アフリカ諸国の在京大使館の夫人たちを対象に、日本文化の紹介や東京近郊の景勝地への遠足などを企画し友好親善に努めると共に、隔年にチャリティーバザーを催して、その収益を参加国に寄付し、各国内の福祉施設などに大使夫人を通じて届けております。中東・アフリカ関係の日本のNGOへの援助も毎年拠出し、活動をサポートしております。バザーには毎回のように皇室の方々のご臨席を賜り、来場者は2000人を超え、大使館のお国料理、手工芸品、会員の手づくりの手芸品などを中心に賑やかで楽しいイべントです。

中東・アフリカ諸国は日本から遠い国々という印象が強くその文化もあまり知られておりませんが、当会ではバザー、講演会あるいは料理の講習会などを開いて、一般の日本人に中東とアフリカの文化の紹介をする努力を続けております。特に料理は人々の関心が集まるところからたびたび講習会を開いて、大使館の婦人方に料理のデモンストレーションをお願いしております。コロナ禍以降大勢でのイベントが難しい中、少人数での短時間でのご近所散歩やオンラインでの文化紹介も始めております。

African & Arab Cooking』『New African & Arab Cooking』という「アフリカ・アラブの料理の本」を会から発行いたしました。これからの会の活動として、日本人の間にアフリカ・アラブへの関心を高めていく異文化紹介などが重要ではないかと考えております。

そのほか、当会では日本語、生け花、編み物、コーラスなど、小グループで、中東・アフリカの婦人たちと趣味を分かち合っております。