2025.11.13
annual は形容詞としては1384年頃の初出で、「一年(間)の」を意味し、1548年から「年に一度の」、1626年以前から「〘植物〙一年生の」の語義でも用いられている。名詞としては「〘宗教〙年忌」(?1395年頃初出)、「年賦金」(1622年初出)、「一年生植物」(1685年初出)、「年報」(1689年初出)を意味する。(古)フランス語の annuel または後期ラテン語の annuālis から借用され、これらはラテン語の annālis「一年の、一年続く」、annus「丸一年」(原義は「過ぎ去った期間」)に遡り、さらに印欧祖語の *atno-、そして *at-「行く」に遡る。
『英語語源辞典』に記載された中英語の綴字はフランス語と同じく annuel で、OED によると中英語期から annuel と annual の語形が見られたようだが、16世紀から annual(l) の語形が多く用いられるようになったようだ。中英語から初期近代英語にかけて、フランス語由来の -el の綴字(接尾辞)からラテン語に近い -al の綴字(接尾辞)に変化したことになる。同様の変化として、「45. actual ―-alと-el―」も参照されたい。
参考文献
「Annual, Adj. & N.」寺澤芳雄(編集主幹)『英語語源辞典』研究社、1997年。
“Annual, Adj. & N.” Oxford English Dictionary Online, www.oed.com/dictionary/annual_adj?tab=forms. Accessed 13 November 2025.
キーワード:[suffix] [Latin] [French] [Indo-European]