前回に引き続き、胴体を作っていきます。
今回はディテールの入れ方について解説していこうと思います。
胴体の側面にあるパイプディテールを入れていきます。
胴体の曲面に沿って配置されていると解釈したので、単純なスケッチでは作成できず、ちょっと工夫してみました。
コマンドとしては「パイプ」を使用しますが、このコマンドはスケッチの線だけではなく、サーフェスのエッジも選択できますので、それを利用します。
まずは手描きの側面視をベースに「スケッチ」を描き、サーフェスに「押し出し」します。
次にパイプを沿わせたいボディから0mm「オフセット」にてサーフェスとして抽出し、先ほど「押し出し」たサーフェスを「トリム」コマンドでカットします。
これでサーフェスのエッジにボディの側面に沿ったパイプラインができましたので、「パイプ」コマンドでパイプ形状が作成できます。
上下のパイプ基部は径の異なるパイプを作成し、「プレス/プル」コマンドでマイナス方向に面をオフセットし、「面取り」して作成しています。
ここからパーツ分割線を入れていこうと思います。
まずはほぼディテールの入っていない胴体がこちらです。
パーツ分割のベースとなる線を「スケッチ」にて描きますが、胴体の「押し出し」で使ったスケッチを併用します。
Fusion360のスケッチは柔軟で使いやすい印象です。
複数のプロファイルを一つのスケッチにまとめて描いても、押し出す際、どれか一つのプロファイルを選択したり、複数のプロファイルをまとめて選択できたりします。
極めつけは、押し出した後にプロファイルを編集し分割を増やしても、押し出しには影響を与えないところですね。これで気兼ねなく後からディテールを追加できます。
作成したスケッチから、溝を掘りたい線をサーフェスに「押し出し」を行います。今回は0.3mmの幅の溝を掘るため、「厚み」コマンドで薄板上に厚みを付けます。
次に表面の溝堀りの準備のために、表面に沿った厚み0.6mm(表面に対し±0.3mm)の薄板を「厚み」コマンドで作成します。「厚み」の元となるサーフェスは前回の「胴体を作る1」の初めのフォームモデリングで作成したベース形状から「オフセット」0mmで抽出しました。
作成した薄板同士を「結合」コマンドで「交差」とれば、溝堀り用のボディができるので、胴体のベース形状から「切り取り」してあげれば溝堀り完了です。
大まかなところしか説明できていませんが、基本的にはこれらの応用で、ほかのディテールも作成しています。
細かいところはまた別立てで解説していきたいですね。
2021.10.8