「人は遺伝子の乗り物である。」という話がある。
つまり個体の死は重要ではなく、遺伝子という全体における死が本当の死なのかもしれない。
地層や岩石はできては壊れを繰り返している。
我々が踏んでいる砂もかつては岩石であったり、この先には鉱石にもなり得るものである。
砂山には安息角というものがある。砂は35度前後の角度以上には積み上がらない。
そのため「35度前後」が砂山にとっての終わりである。
本作では、降り注ぐ砂によって「35度前後」は更新され続けている。全体を終わらせないように。
そして、命を生み出すための周期は25-38日で繰り返される。
定められた砂山の角度は個体にとっての終わりであり、循環する砂は全体としての生命を意味する。
P R O F I L E
Manami ariaga
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