2017年4月-現在 東京大学大学院工学系研究科
-2020年12月:講師(Lecturer)
2021年1月-現在:准教授(Associate Professor)
-2020年12月:講師(Lecturer)
2021年1月-現在:准教授(Associate Professor)
Extending Synthetic Aperture Radar observation
一般的な光学の観測では観測範囲と空間分解能はレンズの口径と焦点距離に依存する。合成開口レーダの場合は使用する電波の帯域幅とパルス送信頻度が決定する。
広い観測幅を実現するには低いパルス送信頻度が必要な一方、高い空間分解能を実現するには高いパルス送信頻度が求められる。これらを両立させ広域高分解能観測を実現する研究を行っている。
具体的には、距離アンビギュイティとなる複数のパルスを高精度に弁別できるよう信号に適切な符号化を施すという者である。一般に、レーダ信号への符号化の重畳は後段の合成開口において観測精度の低下をもたらすが、提案する可変符号長パルス生成法は原理的には許容された帯域内で任意の数の距離アンビギュイティを識別可能であり、合成開口過程において結像の精度を劣化させない。
Drone borne Synthetic Aperture Radar
近年の電子機器の性能向上により、産業用ドローンに既製品の車載レーダを搭載することでも合成開口レーダを製造することが可能になった。例えば、雪崩や火山活動など人が近づけない領域での災害救助などに活用できると考えられるが、人工衛星や航空機に比べて軌道が不安定な他、波長が短いために合成開口処理には困難が伴う。この問題を解決する研究である。
SAR Ambiguity reduction
合成開口レーダには原理的にアジマス方向(プラットフォーム進行方向)とレンジ方向(距離方向)にアンビギュイティと呼ばれる虚像が生じる。これらには
アジマスアンビギュイティを低減するためにはパルス送信頻度を高く設定する必要がある
レンジアンビギュイティを低減するにはパルス送信頻度を低く設定する必要がある
という矛盾した二つの要求がある。空間分解能を向上させるためにはパルス送信頻度を高める必要があるが、所望の散乱波を、観測範囲外からやってくるものとどう識別して画像化するかは近年特に重要な問題となってきている。
電子機器や計算機の性能向上により解決する手法は増えているが、根本的な解決を未だ見ておらず、研究の余地が非常に大きい。
3DInSAR analysis
干渉SAR 解析は衛星と地表面の視線方向の距離の変化を利用して地形や地殻変動を計測する技術であるが、地殻変動は三次元の現象であるから座標変換が必須である。
しかし、SAR の干渉画像は非常に多くの雑音や信号の不確かさを含むため、その解析は必ずしも容易ではない。
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