令和7年8月4日(月)~6日(水)
<注目記事>高2学術探究 アカデミックツアー
令和7年8月4日(月)~6日(水)
<注目記事>高2学術探究 アカデミックツアー
8月4日(月)~6日(水)、高2学術探究コースの生徒39名が、アカデミックツアーとして、東京・つくば市2泊3日の研修旅行に行ってきました。
このツアーは、高度な研究を行う研究機関や、グローバル企業、大学などを訪問して、視野を広げ、探究活動に関して幅広い知見を得るとともに、将来の大学での学びや研究について考えを深めることを目的としたものです。
8月4日の朝8時過ぎ、全員元気に秋田駅を出発。
新幹線車内での様子。
初日の目的地は、東京大学本郷キャンパス。
途中、赤門前で記念撮影。(ちなみに赤門は、今年もまだ補修工事中で閉まっていました。)
そして、工学部2号館に移動して、特別講義を受講。
中谷 隼(なかたに じゅん)先生は、工学部都市工学の環境研究で、エコリサイクル(エコバックや紙ストローについて)など研究されていらっしゃる若手教員です。講義を通して、環境問題について、身近に感じたようです。また、お母さまが秋田出身ということで、秋田で過ごされたこともあり、お会いできることを楽しみにしていたそうです。
講義後、本校の卒業生たち、秋田南GSO*のメンバーと合流しました。
*秋田南GSO(Graduate Support Organization)のメンバー。平成29年度の卒業生(文部科学省SGH指定校の1期生)たちが自主的に立ち上げた、本校生徒の探究活動や進路について支援することを目的とした団体です。以後、毎年多くの卒業生たちが参加し、現在では100名以上がGSOに登録して、探究活動の講座講師や成果発表の審査員のほか、進路のサポートなどをしてくれています。
今回参加していただいたのは5名。
細川 英佳さん(59期・東京大学 前期教養学部 文科三類 2年)
佐藤 一仁さん(60期・東京大学 前期教養学部 文科二類 1年)
佐藤 弘徳さん(60期・東京大学 前期教養学部 文科三類 1年)
本多 快成さん(61期・東京大学 前期教養学部 理科一類 1年)
原田 寧々さん(61期・東京大学 前期教養学部 文科一類1年)
最初に簡単に自己紹介。このあと3班に分かれて大学構内見学ツアーです。現役東大生の皆さんに、キャンパスを案内していただきました。
緑豊かなキャンパス内には、歴史と格調ある建築が建ち並びます。
35度を超える猛暑でしたが、最高学府といわれる東大キャンパスを満喫しました。
キャンパス見学後、東京大学 メタバース工学部 特任専門員の青木 緑さんのコーディネートで、2名の工学部の現役学生・大学院生の方々から、研究内容についてお話を伺いました。
それぞれ、最新の研究についてお話しいただいたほか、東大での生活や研究の詳細などについても教えていただきました。
みなさん、とってもフレンドリー。難しい研究内容を、分かりやすく伝えてくださいました。
大学での研究や学びに強く興味が湧いた時間となりました。
最後の安田講堂前で集合写真。
そして、ホテルに到着。夕食後、秋田南GSOの皆さんとの懇談会です。
ホテルで、さらに2人の先輩も合流しました。
原田 雄生さん(54期・米 DePauw University → 外資系投資銀行 勤務)*写真右から1人目
長谷部 結衣さん(55期・東京外国語大学 → 米・報道機関東京支社 勤務)*写真右から2人目
同じ秋田南高校を卒業した先輩たちからは、高校時代の学習方法や、進路選択の際の考え方、今の大学での研究内容など、たくさんのことを教えていただきました。皆さん、親身になって相談にも乗ってくださり、また、同じ学術探究コースの先輩として、探究活動についてのアドバイスなどもしてくれました。
先輩たちとの話題は尽きることなく、あっという間に時間となってしまいました。
2日目は、国内有数の研究機関である「産総研(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)」の見学からスタート。
最初に訪れたのは、展示施設「AISTーCube(サイエンス・スクエアつくば)」、「JAXA」、「地質標本館」を見学しました。最新の科学技術や、貴重な鉱物標本や化石資料などに感嘆の声が上がっていました。
昼食後、筑波大学ギャラリーを訪問した後、筑波大学 筑波キャンパスへ。
今回つくばにて集まってくれたのは、以下の先輩方。いずれも筑波大学在学中の皆さんです。
伊藤 幸陽さん(59期・社会学群 社会学類3年) 戸沢 周真さん(59期・人間学群 教育学類3年)
佐藤 彩来さん(60期・医学群 看護学類1年) 今野 若葉さん(61期・総合学群 第1類1年)
小玉 颯太さん(61期・社会・国際学群 社会学類1年)
そして、戸沢さんのお声がけのおかげで、急遽、教育学類の学生5名にも参加していただき、にぎやかな懇談会になりました。
生徒との懇談会として、大学での学びや学生生活、高校時代の勉強法など、後輩たちに様々なアドバイスをしてくれました。
最後に、キャンパス中央の「石の広場」にて記念撮影。先輩方、どうもありがとうございました。
この日は、筑波山にあるホテルに1泊。
美味しい夕食と温泉を楽しみながら、クラスの仲間との時間を満喫したようです。
そしていよいよツアー最終日となりました。
向かった先は、丸紅株式会社の本社ビル。今回対応していただいたのは、
秋田県の洋上風力発電事業に携われていた、兼子貴吉さん、そして、
秋田県出身の社員である、近藤陽介さんと高橋僚が迎えてくださいました。
最初に、髙橋さんから、丸紅についてご説明いただき、続いて、兼子さんからは洋上風力発電事業についてご説明いただきました。
全体会の後、懇談会を行いました。
懇談会では、大学卒業後にそれぞれの職業を選んだ理由や経緯について、どのように考えたか、そしてそれをどのような行動に繋げたのか、具体的にお話しいただきました。生徒たちは、目の前にある大学受験だけではなく、その後のキャリア形成についてもじっくり考えるきっかけをいただくことができました。
昼食後、国立科学博物館を1時間半ほど見学。
上野駅に移動し、ツアーの全日程は終了。
名残惜しい気持ちを抱えつつ、新幹線で秋田へ。
全員元気に帰ってきました。
生徒たちは、3日間のツアーを通して、多くの人と出会い、様々なことを体験することができました。
連日35℃を超える猛暑の中、たくさんの学びと気付きを得て、充実した表情とともに、今年度のアカデミックツアーは終了しました。
ツアー終了後に生徒が書いた振り返り記述の一部を掲載します。
・人生のロールモデルと呼べる先輩たちのお話が聞けて本当にいい体験になりました。秋田南高校から日本や世界に羽ばたいて活躍する先輩たちは本当にかっこよくて、自分もこうなりたいと思えました。今は受験に向けてしっかりと実力をつけて、大学へ進んでからも先輩たちのように努力をしてかっこいい大人になりたいです。貴重な時間を割いて懇談会に参加して下さり本当にありがとうございました。
・夢に向かって進んでいる先輩方から、聞くお話から非常に良い刺激を受けました。厚い人生にするために、これからたくさんの経験を積んでいきたいと思いました。
・GSOの方々は、私たちの質問に丁寧に対応してくださりとても優しかったです。また、苦手科目の克服や学業と課外活動の両立を実現する工夫などの学習についてのアドバイスだけでなく、サークルやアルバイト、自炊など大学生活についても教えていただき、学習意欲とともに大学生活への憧れが高まる有益な機会となりました。
・GSOの方との懇談会を通して、自分の進路や現在の生活習慣との向き合い方についてたくさんのアドバイスをいただくことができました。私はある程度自分の目標が定まっていますが、その中でも迷いや不安があるので、今回、先輩方からお話を聞くことができ、自分は何に興味があって、どんなことをしたいのか改めて考える良いきっかけになりました。
・GSOの方との懇談会を通して、高校時代のこと、大学生活のこと、たくさんお話していただけて学ぶことがたくさんあった。大学生活について、大学生の方々本人からお話していただけるのは非常に貴重で、知りたいことを質問するとひとつひとつ丁寧に答えてくださって嬉しかった。同じ学校の方だからこそ、勉強のことだけでなく、部活のことや探究活動のことについても聞くことが出来てよかった。先輩方のような大学生になれるようにもっともっと頑張らないといけないなと思った。
・どの先輩方も本当に優しくてお話が上手で、南高の後輩であることを誇らしく思いました。特に東大生の方々との懇談会では大学生活や高校生の時にしていたことなどを聞くことができて、モチベーションがとても上がりました。また、案内中や移動中に話しかけてくださり嬉しかったです。本当にありがとうございました。
・自分の将来について考えるきっかけになりました。卒業後の進路や、勉強や人間関係で悩んだことなど、リアルな体験を聞くことができ、とても参考になりました。
・やる気があがった。受験に向けてもこれからの将来に向けても頑張りたいと思えた。勉強の大切さを実感することができた。先輩たちのお話が心にとてもよく響いたので秋田南高校で過ごす残り1年半内容の濃いものにしていきたい。
・団体行動について学べた。秋田から出ると、何もかもが違い驚きと感動がたくさんあった。いつもと違う場所で過ごす時間も大切だと感じた。勉強はするべき。高校生は貴重な時間だから、やりたいことをやる!後悔ないようにする。
・学びが多い充実した時間を過ごすことができて幸せです。
・先生方が手取り足取り説明や確認をしてくださったおかげで、楽しく学びの多い充実したツアーになりました。私たちの安全を第一に考慮していただいた3日間のツアーだけでなく、それ以上前から日程やアポイントメントなどを丁寧に考えていただき本当にありがとうございました。
・今回アカデミックツアーに参加して、進路への意識も高まり、友人関係も強くすることができました。参加してよかったです。
・いろいろな大学や施設、企業などをみることができてとても楽しかったです。中谷先生の講義が面白くてとても良かったと思いました。
・学術探究の一部としてもとても良かったですが、クラスの仲を深める意味で本当によかったです。
・普段は絶対にすることができないさまざまな貴重な体験をすることが出来たので充実したものになった。また、高校生活の良い思い出づくりにもなった。
・ツアー全体を通して、普段は経験できないような非常に有益で興味深いことをたくさん体験することができ、とても価値のあるツアーだったなと感じました。今回得たたくさんのことを今後の生活や進路活動に生かしていきたいです。
・全て自分のためになる経験だなと思ったツアーだった。こんなに濃い旅は初めてだったのでとても楽しかった。東京や茨城は暑くて大変だったけど、それが吹き飛ぶくらい楽しいことがいっぱいあった。先輩方や社会人の話を聞いて、モチベーションがとても上がった。これからが楽しみ。
・普段自分が観光だったら行くような所ではなかったからこそ、新しい発見や体験ばかりで楽しい時間だった。普通は出来ないような経験もさせてもらえて、特に大学生との懇談会や丸紅の方にお話を聞く機会は非常に貴重で、素晴らしい経験になった。この3日間で色んなものに触れてみて、視野が広がったと思う。これからも色んな世界に触れながら、自分の進路について考えていきたい。自分自身の可能性を広げつつ、いつか自分がやりたいことが見つかった時に諦めなくてもいいように、努力を続けていきたい。
・とにかく楽しかったです。行く前は堅苦しそうだと思っていましたが、実際は現役の大学生の方とお話したり、施設を見学したりするのは発見と学びに溢れていて、充実した時間を過ごすことができました。また、アカデミックツアーを通して班ごとの結束はもちろん、D組全体の結束力が強まった気がします。
・実際の大学の雰囲気を感じることができ、貴重な経験になりました。パンフレットやインターネットで見るだけではわからない、キャンパスの広さや学生の雰囲気、施設の充実さなどを自分の目で見ることができ、進路を考える上でとても参考になった。
・秋田で過ごしていたら知ることのできないことを知り、知見を広げることができた。
・アカデミックツアーを通して大学進学への志が高まりました。また、普段行くことのない東京大学や筑波大学へ行くことで大学という存在を身近に感じることができました。
・大学や丸紅などで実際に話を聞いたことで進路について考えることが出来たのでよかったです
・今回のツアーは最初理系の方の見学が多いと勝手に思い込んでいて楽しめるか不安でしたが大学生との懇談会や丸紅の方からのお話をとても楽しめました。またクラスでの関わりを2泊3日で深められて充実した楽しい3日間になりました。
・最初に見学の時間を見た時は長いなと思っていたが、実際に大学や博物館、その他の施設を見学してみるとあっという間に時間が過ぎて逆に足りないくらい興味深い展示があった。個人的には丸紅の懇談会で社会人の方から経験や考え方を教えてもらったのがとても印象に残っている。社会で実際に活躍しているという話は経験値として今後絶対参考になると思うので聞けてよかったと思う。
・JAXAや博物館など学びにつながることがたくさんあって良かった。
・東大をしっかりみることができて嬉しかったです。キャンパス内などをみてこんな場所で勉強できたらいいなと思いました。将来自分もGSOになって高2に話せる側になりたいと思いました。充実した3日間になったと思います。行ってよかったです。
・体力的に辛かったが、とても楽しいツアーになった。大学生や社会人の方々から貴重なお話を聞けて良かった。特に社会人の方々のお話がとても勉強になった。将来、社会に出て働くイメージが少しできた。クラスや班の友達とも親睦を深めることができた。とても良い思い出になった。
・なかなかできない貴重な体験ができてよかった。進路実現に向けて頑張りたいと思う。
生徒たちの記述から、3日間のツアーを通して、大きく成長したことが感じられました。
ツアー実施にあたり、大学や社会人の方々のほか、後輩のために駆けつけてくれた秋田南GSOの先輩方など、たくさんの方々にお世話になりました。多くの方々に支えられ、素晴らしいツアーにすることができました。
サポートいただいた皆様に、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。