令和7年6月19日
「研究ってなんやろう!」~「研究とはどのようなものか」、「研究の進め方」、「研究の心がまえ」~
6月19日(木)、高校1年生の総合的な探究の時間「国際探究」において、「研究概論講座」を行いました。
今後の国際探究の活動では、これまでの探究講座を踏まえて、生徒が自分たちで研究テーマを定め、グループを編成しての研究やフィールドワークに取り組むことになっています。そこで、「研究とはどのようなものか」、「研究の進め方」、「研究の心がまえ」について、秋田県立大学 副学長 中沢 伸重 先生をお招きし、講話をしていただきました。研究について理解を深めるとともに、今後のグループでの探究活動の見通しをもつことがねらいです。
講座では、中沢先生の高校生の時から現在に至るまでの研究の軌跡と、研究テーマ等についてお話しがありました。
先生のご経験を、ユーモアを交えてお話しいただき、興味深そうに聞き入り、研究について理解を深めることができました。
講話終了後は、生徒からの質問が出ました。中沢先生には、丁寧かつ熱心にご対応していただきました。
生徒による振り返りの一部を紹介します。
・一言で研究と言っても意外と気力や体力も必要だと知った。また、研究者は研究できる知識だけではなく、口頭で説明できる力や論文なども書けなければいけないと知った。私は将来、研究職に就きたいと考えているので大変良い機会になった。
・研究は「根気」と「集中力」という言葉が心に残りました。僕は普段よくコスパやタイパを意識して考えていますが、これから始まる探究活動においてはこれら以上に辛抱強さが大事だとわかったので、「効率が悪いから」というような理由でなにかを諦めるということはないよう頑張りたいです。また、新しい研究をするときには知識を持っていそうな人に頼るのではなく、自分で答えを導き出すほかないということも教わったので、長い時間をかけてでも自分が既に持っている知識を活かして自分で答えを見つけることを目標にしようと思います。
・研究をする時に大切なのは、集中力と根気だと分かった。けれどそれは自分が興味のある研究をしていれば自然とできることだと思った。だから、そのためにはまず自分が長い間打ち込めるほど興味のあるテーマ設定がとても大切だと思った。テーマ設定が実は一番難しいのではないかと思うけれど、テーマ設定がうまく行けばこれからの研究が捗るので、まずはテーマ設定をしっかりと行いたい。
・講座を通して、研究は決して自分1人で成り立つものではなく、協力してくれる方々や意見をくださる方々など、大勢の人が関わって成立するものだと思いました。1人で調べることももちろん良いですが、仲間と協力して調べることでまた新たな視点が生まれて研究もより良いものになると思いました。今後行われる探究活動では、自分1人の活動ではなく、グループとしての活動であることを今まで以上に意識して研究に取り組みたいです。また研究は「なぜ○○なのだろう?」と、疑問を持つことから始まります。日頃から何事にも関心を持って取り組み、疑問を持ってみたいです。研究職は今まであまり興味がなかったのですが、今日の講座を聞いて、とてもやりがいのある職業だと感じました。まだまだ将来の夢が確実になっていませんが、先日終わった定期考査の結果も受け止めながら自分の将来のために今一度勉強や毎日の過ごし方を振り返ってみようと思います。
・今回の講座では、「研究」とは具体的にどのようなことをするのか、「研究」に対する向き合い方を学ぶことが出来ました。これまで「研究」は自分とはまだ縁遠いものだと感じていましたが、今回の機会を通して、自分の将来像と合わせて、「研究」に対する気持ちが向上したと思います。私がいちばん心に残っているのは、「世界で君しかやっていないから、君が分からないと誰も分からない」という言葉です。今まで何か調べ学習をする場合、絶対に自分が知ろうとしている事例には既に答えが準備されていたからです。まだ誰も答えを掴み取れていないことを調べるのは、正直まだそんなにイメージがつきません。しかし、同時に世界に挑戦しているようでとても楽しそうだなと感じました。大学生になってから、ではなく、常日頃から「なんで?どうして?」という想いを大切にしていこうと思いました。
・今回の講座では改めて研究とは何か思い出すことができました。講師の先生が「研究は気力と根性がいる。タイパ、コスパ、ワンチャン、なんてのはない。」と仰っていて、去年のCSを振り返ってとても納得しました。研究をしてて、なかなか思うようにいかないことはよくあるから、そこにどれだけ挫けないで突き詰め切れるかがいい研究につながると思いました。また、いい研究をしてても、人にうまく伝えられなければいい研究と認識されないのが現実だから、発表の仕方までこだわって探究を完成させたいと思いました。
生徒たちは、今回の講話で研究に関して理解を深めることができ、今後のグループ研究やフィールドワークに積極的に取り組む姿勢が身に付きました。
中沢先生、ありがとうございました。