成績評価は、試験、授業中に実施する小テスト、提出物・成果物、プレゼンテーション・コンピュータの操作、対話・口頭試問などによって行います。詳細は、Webシラバスにて確認してください。
成績は100点満点で採点され、60点以上の成績があれば、その授業科目の所定の単位の修得が認められます。
一度単位を修得した授業科目を再び履修登録することはできません。ただし、既に単位を修得した授業科目の成績を上書きすることを目的として履修すること(以下「取消再履修」という。)は妨げません。取消再履修が承認された授業科目については、既に単位を修得した同一授業科目の成績及び単位数を無効とします。詳細は、教学センターで確認してください。
評価の基準
100~90点 AA 合格
89~80点 A 合格
79~70点 B 合格
69~60点 C 合格
59点以下 D 不合格
履修登録をして受験しなかった授業科目は未受験となり、評価不能としてXとします。また、平常の学業成績(出席や発表等)または数回にわたるレポート提出によって試験に代える授業科目は、出席・レポート提出の回数が少ないときはXとなることがあります。これらの場合には当然単位の修得は認められません。
学年暦に指定する日時に学修カルテ(ShuR)の成績情報にて発表します。また、在学生の保証人に対して学修状況を通知するために、学期毎に成績通知書を送付します。
成績評価について疑義がある場合には、異議を申立てることができます。
異議を申立てる場合は、「成績評価に対する異議申立書」を教学センター窓口に提出してください。
異議申立期限は、原則として成績発表日を含め、大学の業務停止期日を除く 3 日以内です。
教学センターは、授業担当教員が作成した「成績評価に対する異議申立書への回答書」を異議を申立てた学生に提示します。学生が回答書の内容に異議がある場合は、授業科目担当教員、学生及び教学センター職員で面談を行います。
広島修道大学では、Web上で閲覧できる「学修カルテ」を立ち上げています。学生の皆さんは、自分の学修カルテの「成績情報」を閲覧することで、単位修得状況を確認することができます。そして、この成績情報には、単位修得状況だけではなく「GPA」という数値も記載されています。おそらく皆さんにとって「GPA」は見慣れない・聞き慣れない言葉でしょう。「GPA」とは何か、またそれを学習カルテに記載する目的は何か、を以下に説明します。本学における皆さんの「学び」をより充実したものにするために「GPA」をぜひ活用してください。
まず皆さんに考えていただきたいのは、学びの「量」と「質」の違いについてです。
例えば、XさんとYさんが、同じ期間内で二人とも20単位ずつ修得したと仮定しましょう。二人とも修得単位数が同じですので、その意味で、二人の学びの「量」には差がないと言えます。しかし、Xさんがオール「A」の成績をおさめ、Yさんがオール「C」の成績をおさめていたとするならば、二人の学びの「質」には大差があります。このような学びの「質」は修得単位数だけからは見えてきません。GPAとは、まさに、このような学びの「質」を可視化するためのひとつの指標なのです。
GPAの具体的な計算方法は以下の通りです。
前述のように、本学では、科目の成績は、「AA」「A」「B」「C」「D」というレターグレードで表示されます(評価不能の場合は「X」で表示されます)。これらのレターグレードの基となっている点数(100点満点)を、次の式によって一定の数値に置き換えます。
GP =(評価点-55)/10(ただしGP<0.5はGP=0.0とする)
点数ごとに割り振られたこの数値を「GP(Grade Point)」と呼びます。GPAとは、次の計算式によって算出される「履修1単位あたりのGPの平均値(Average)」を言います。*
GPA =(履修科目のGP × 当該科目の単位数)の総和 / 履修科目単位数の総和
*ただし、原則として、卒業所要単位数に算入しない科目や、各種の認定科目(入学・編入学時の認定科目、外部資格・検定の認定科目など)は算出対象からは除かれます。
具体例を使って実際に計算してみましょう。
Zさんがある学期において、「○概論(2単位)」「△実習(1単位)」「□演習(2単位)」という三つの科目を履修したと仮定します。そして、それぞれの科目の成績が次のように評価されたとします。
○概論(2単位)→75点 △実習(1単位)→85点 □演習(2単位)→65点
それぞれのGPは、さきほどの計算式に従えば次のようになります。
○概論(2単位)→2.0 △実習(1単位)→3.0 □演習(2単位)→1.0
そうすると、Zさんのこの学期におけるGPAは次のように計算されることになります。
GPA=(2.0×2+3.0×1+1.0×2)/(2+1+2)=9.0÷5=1.8
つまり、Zさんのこの学期のGPAは「1.8」だった、ということです。
なお、学習カルテの成績情報には、学期ごとのGPA以外に、入学以降のすべての成績についてのGPA(累積GPA)も記載されています。
GPAからは、修得単位数だけからは分からない学びの「質」が見えてくる、と先ほど書きました。この「質」というのは、まずはもちろん、単位修得した科目の成績レベル――「AA」「A」「B」「C」という成績の高低――を意味しています。しかし、それだけではありません。GPAの計算式の分母にぜひ着目してください。分母には、単位を修得した科目の単位数のみならず、(履修登録はしたものの)単位修得できなかった科目(つまりD・Xの科目)の単位数も算入されます。そのため、DやXの科目があれば、それに応じてGPAの値は下がることになります。
さきほどのZさんの例で考えてみましょう。Zさんが、「○概論(2単位)」「△実習(1単位)」「□演習(2単位)」のみならず、「◎研究(2単位)」という科目も履修しており、この科目については学期途中で〈履修放棄〉したため「X」という結果が出たとしましょう。そうすると、分子は同じ「9」だとしても分母は「7」になるため、GPAは「1.8」から「約1.3」へと大きく下がることになります。このように、D・Xの科目の存在は、GPAに負の影響を与えることになるのです。
どんな場合に、履修登録した科目の結果がDやXになるのでしょうか。いろいろなケースが考えられるでしょうが、主な原因としては、シラバスを読み込まなかったり過剰履修をしたり、といった「計画性」の問題や、いったん履修登録したあと軽々に履修放棄してしまうといった「粘り強さ」の問題を挙げることができるでしょう。このような「計画性」や「粘り強さ」といった側面は、修得単位数には必ずしもはっきりと現れてきませんが、GPAには如実に反映されます。まさにそれゆえに、GPAは、「総合的な学修パフォーマンス」の指標と見なされているのです。**
**アメリカをはじめとした諸外国では、すでにGPAが「計画性」や「粘り強さ」といった行動特性の指標として認知されています。日本においても今後、GPAの社会的認知度が上がり、「あなたの在学中のGPAは何点でしたか?」と聞かれる場面が増えてくることも予想されます。
学生の皆さんには、もちろん、修得単位数という学びの「量」にもきちんと配慮してもらいたいのですが、修得単位数は、学びの「質」の自己点検ツールとしては活用しにくいものです。そこに、GPAの出番があります。皆さんには、ぜひともGPAを、学びの「質」の自己点検ツールとして大いに活用していただきたいと考えています。
それでは、GPAを向上させるためにはどのようなことに注意すればよいでしょうか。
まずは、あたりまえのことですが、「C」で満足せず、できるだけよい成績を目指してください。履修登録した全科目の単位を修得したとしても、仮に点数がオール「60点」ならばGPAは「0.5」です。これを少しでも「4.5」に近づけるように頑張ってください。
他方で、「A」や「B」の成績を取ったとしても、「D」や「X」の科目があれば、先ほど見たように、それらによってGPAは大いに低下します。「D」や「X」を避けるために次の点に注意しましょう。
まず、履修登録の際には、シラバスをしっかりと読み込んでください。また、必要以上に多くの科目を履修してあとで負担にならないように注意してください。そして、いったん履修登録したからには、軽々に履修放棄をせず、粘り強く授業に出て、予習・復習にしっかりと力を注いでください。――このような「計画性」や「粘り強さ」がGPAに如実に反映されます。
そして、「計画性」や「粘り強さ」という性格は、皆さんが実社会に出てから非常に大きな支えとなるはずのものです。GPAという学びの自己点検ツールを大いに活用して、学びの「質」をできるだけ高め、社会に出て大きく羽ばたくための能力をしっかりと身に付けてもらいたいと考えています。
下記はGPAの数値と評価です。参考にしてください。
累積GPA
3.5以上 :履修登録した授業の達成目標に90%以上到達しています。
3.5未満~2.5 :履修登録した授業の達成目標に80%以上90%未満到達しています。
2.5未満~1.5 :履修登録した授業の達成目標に70%以上80%未満到達しています。
1.5未満~0.5 :履修登録した授業の達成目標に60%以上70%未満到達しています。
0.5未満:履修登録した授業の達成目標に60%未満しか到達していません。