研究倫理審査

審査の対象となる研究: 本学で行われる人を対象としたすべての研究は,実施前に倫理委員会の審査を受けることになっています。審査の対象となるのは,本学の構成員が責任者または指導者となる研究です。

委員会の構成: 倫理委員会は,男女両性からなる6名の委員で構成され,うち1名は学外の委員で一般の人びとの立場を代表し, 5人は学内の委員で,理科系と文化系の両方の専門家が含まれています。このような構成は,性別や,立場,専門分野による考え方の偏りを防ぎ,多様な観点から問題を検討できるようにするためです。

審査の目的: 研究倫理審査の目的は,第1に対象者を保護すること,第2に研究を有益なものにすることです。このために,「看護研究のための倫理指針」,人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(平成27年4月1日施行) 等に準拠して,研究が対象者に身体的・精神的な害や社会的・経済的な不利益を与えないか,対象者の自由やプライバシーを侵害しないか,対象者の個人情報が漏れないか,研究の目的は正当か,研究方法に科学的な裏付けがあるか等,考えられるすべての観点から研究の倫理性を検討します。

申請者等の資格: 審査の申請は研究責任者が行います。申請に先立ち,研究に携わる研究者全員が研究倫理や研究法に関する研修を受けることが義務づけられています。

審査の手続き: 原則として毎月1回定例審査が行われ,研究計画書,依頼文書,インフォームド・コンセントのための説明文書,同意文書などが審査対象となります。これらの書類に申請書を添えて定例審査の5日前までに事務局へ提出します。

提出書類は、ホチキスで留めずクリップ等でまとめ1部を提出してください。

多岐にわたる倫理的事項を確実に点検できるよう,倫理委員会が指定した研究計画書様式を使用することが義務づけられています。また,申請や審査を円滑に行うために,倫理審査手順書チェックリスト依頼文書作成の手引き等が整備されています。

審査結果の種類: 審査結果は,「承認」,「条件付承認」,「不承認」,「決定延期」,「非該当」のいずれかにより申請者に通知されます。「条件付承認」の場合は,示された条件が満たされたことが確認された時点で「承認」となります。

承認番号の表示義務: 倫理審査を受けて承認された研究には,年度と通し番号からなる承認番号(例:2012-34)が交付されます。この承認番号は,研究の依頼やインフォームド・コンセントに使用する文書,研究結果を公表する論文等に記載することが義務づけられています。