6月12日

投稿日: 2009/06/12 18:09:19

日本には、古来より守破離という概念がある。

これは、稽古を積んでいく過程、言いかえれば修行における順序を表す言葉である。

応用例は実に幅広く、さまざまなものの本質を捉えたものであるといえよう。以下具体的な例を示す。

・武道の守破離

「守」

師や各流派独自の教えや形、技などを忠実に守り、

それからはずれることのないよう精進して、その教えを堅く守って身につける段階

「破」

今まで学んで身につけた教えから一歩進めて他流の教え、技を取り入れることを心がけ、

師から教えられたものにこだわらず、さらに心と技を発展させる段階

「離」

「守」にとらわれず、また「破」も意識せず、おのずから一つの形、流派を離れ新機軸を開いて、

独自の新しいものを生み出して、修行していく段階

・経営の守破離

「守」

師や先人の歩んだ道や基本を忠実に守り、

そこからはずれることのないよう精進して、その教えを堅く守って身につける段階

「破」

今まで学んで身につけた教えから一歩進めて、競合の戦略、アイデアを取り入れることを心がけ、

組み合わせ思考によって、さらに企業を発展させる段階

「離」

「守」にとらわれず、また「破」も意識せず、おのずから全く新しいアイデアによって新機軸を開いて、

独自の新しいものを生み出して、発展していく段階

・大学生の守破離

「守」

大学からは真面目に頑張ろうと固く決意し、教師や先輩のアドバイスを忠実に守り、

それからはずれることのないよう精進して、日々規則正しい学生生活を送る段階

「破」

今まで学んで身につけた教えから一歩進めて他流の教え、

具体的には「たぶんでなくてもいい基準」を積極的に取り入れることを心掛け、

師から教えられたものにこだわらず、さらに心と体を発展させる段階

「離」

「守」にとらわれず、また「破」も意識せず、おのずから大学というパラダイムを離れて新機軸を開いて、

独自の新しい生き方で、修行していく段階

あなたの守破離は何ですか?