情報工学科 授業内容

●何を学ぶの?●

  情報工学科では、プログラミングや電気基礎、 数的処理などの基本を ベースにコンピュータの仕組みや活用方法、 制御技術 について学び 高度 IT 人材を養成します。
  平成30年度学科改編にあたり、現行生徒用PC40台に加えて、ワークステーション(高性能コンピュータ)40台を導入しました。これらの設備をフルに活用し、最先端技術を学習できる環境を整えています。
  さらに、本校のカリキュラムは、国家資格である基本情報技術者試験の午前免除認定を受けており、学内での試験をパスすることにより、午前免除認定を受けることができます。
(詳しくは⇒IPA

情報工学科では、製品や電子回路などのハードウェア(目に見えるもの)と、それを動かすために必要な手順を示したソフトウェア(目に見えないもの)の大きく二つの分野を学習します。

 そして、様々な取組を通して「疑問に思ったこと」を「考え」て「解決する力」が身につきます。

疑問に思う→考える→解決する

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専門教科

専門教科の充実(R4年度入学生から新教育課程となります

学科チャート

基礎基本はとても大事

問題を解決する手順を与えてくれる

基礎基本はとっても大事

それらの組み合わせが応用になるから

基礎基本はすごく大事

[わからない][向いていない]は
基礎基本が薄いから

 ある日突然、
「すごい」と言われることはない。

だから、
基礎基本から始めることが大事。

情報工学科で
基礎基本から勉強しましょう。

三年後の進路は、あなた次第です。

●実習・授業風景●

【ハードウェア】電気回路(V=I・R)実習(1年生)

「計測実習室」1年生が、電気回路の測定を行なっています。電圧・電流・抵抗とくれば、「オームの法則」です。

 基本的な計測機の使い方、グラフの書き方を学びます。授業で学んだ理論(計算値)と測定値を比較して、授業で学んだ通りの結果が出るか確認します。

  測定結果とシミュレーションの結果を比較します。瞬時に答えがでます、使用できればコンピュータは便利なアイテム。

【ソフトウェア】プログラミング実習(1年生)

 「A室」1年生はプログラミング初心者です。毎日学習したことを、コンピュータで確認する日々です。

 授業のノートを参考に、プログラムの設計を行なって行きます。「考える力」を育成中。

  悩む時間こそ楽しむ。「攻略本」を買ってしまっては、高額なゲームもじっくり楽しめません。

 自分の考えた「手順」をプログラムしていきます。思い通りにコンピュータを動かすことが出来るか。

慣れてくれば、タイプも早くなります。タイプが早くなれば、作業時間が短くなります。

 様々なエラーが出ることもありますが、粘り強く訂正していきます。完成の喜びは・・・・・。

【ソフトウェア】プログラミング実習(2年生)

 ここが「A室」と呼ばれる部屋で、40台のコンピュータが授業時間だけではなく、朝や放課後、昼休みなども使用できます。

 この部屋で三年間プログラミングの学習を行います。


この日は2年生の実習が行われていました。10進数を2進数に変換するプログラムを作成しています。

【ソフトウェア】プログラミング実習2(2年生)

おや?、何の行列でしょうか?
なにやら紙を握りしめて、心配そうに確認しています。「おれの大丈夫かな・・・」

黒板には、「素数・・・」の文字が書いてあります。どうやら、「自然数nの素数を求めるプログラム」を作成しているようです。

 2年生になれば応用編、1年生の基礎を元に課題にチャレンジしています。担当の先生にプログラムをチェックしてもらうための行列でした。

【ソフトウェア】プログラミング技術2(2年生)Python

J2「プログラミング技術」
Pythonプログラミング

 2年生のプログラミング技術の授業では、プログラミング言語PythonによるBMIを計算する内容です。
BMIとは身長・体重から健康指数を計算するためのもので、身体の状態を示す一つの目安となっています。
  今回はBMIの計算を行い、アドバイスや経過の観察など、様々な機能をもたせたユニークな作品が多く見られました。生徒の皆さんのアイディアには感心させられます。派手な刺激を体験している中で、実際に実現することの難しさや実力と向き合う良い機会にしていただければ幸いです。(科主任)

 早瀬ユウカ先生によるアドバイスがあるプログラムを説明する大熊くん、丁寧なアドバイスに加えて、記録機能、グラフによる推移表示など多機能なソフトになっています。「文章を考えるのが大変でした」と語る大熊くん。その苦労想像が今後生かされると思います。

 次の動画は、今橋くんの作品、スクロールするアニメーションンが秀逸です。中身は細かな処理を繰り返しています。

【ソフトウェア】回路シミュレータ「増幅回路(2年生)

 今回の授業では、「電気基礎」[電子回路」の授業で学習した計算結果と電子回路シミュレータLTspiceを使って得られた値と比較する授業内容です。これは、次の「増幅回路の設計・製作実習」の事前確認作業でもあります。

  回路シミュレータ用意されている部品は、現在販売されている部品がほとんど揃っていて、無いものは設定できます。
  実際に製作した回路と同様の動作をするので、製作する前に、文字通り「シミュレート」することができます。

  A室で一斉授業です。加湿器・エアコン・空気清浄機・換気、そして使用前使用後には、手指・机・PCのアルコール消毒をしています。手間が増えました。でも授業ができているだけ有り難いです。

   わからないところは友人と協力して、これができるのも登校の強みです。友人どうして解決できなければ、最後は教師の出番です。まずは自分で解決しようとすることが、情報工学科では大事です。

部品を配置して、大きさを設定、配線をして完成。
シミュレーション開始!!、各部分の電圧・電流が表示されます。
なんて便利、電卓で計算したあの苦労が・・・・・と思えます。
  次回は、交流回路の解析、グラフの表示にチャレンジします。

直列共振回路の特性

【ソフトウェア】回路シミュレータ「基板作成、回路CAD」(年生)

   ハードウェアの授業では、コンピュータの内部や回路、マイコン制御などについて学習しています。
  今日は、電子回路を設計する回路CADの演習です。「J科データセンタ」に掲載しているテキストのほとんどが無料ソフトを使用しています。このCADソフトも学生は無料で使用することができますので、自宅のPCやインターネット上で利用することができます。
  無料で使用できるものですが、配線図(右下)を描いて、基板のパターン(右上)を設計します。画面では大きく見えますが、縦2.5×横3cmのサイズで小さく作ります。ここに部品を配置していきます。スマートフォンも小さいほうがいいですよね!!それと同じです。感動するのは、部品が3Dで表示できることです。(左上)クルクルと360°回転可能です。

  情報工学科では、プログラミングだけではなく様々なソフトウェアを習得します。経験の有無が大切だと考えています。

【ソフトウェア】ネット通信プログラム実習(2年生)

2年生が取り組んだ内容です。
IOTの言葉を最近良く耳にします。現在の生活にはネットワーク技術が必要不可欠です。
  今回は、ネットワークを利用する技術を学習するために、友人のコンピュータとメッセージの送信・受信をするアプリを作成しました。

 ネットワークに接続するとIPアドレスという番号がふられます。(例192.168.0.1)
  郵便では住所を書いて送ります。コンピュータの場合はIPアドレスを指定してデータを送信します

 近くの友人とメッセージのやり取りをして、動作の確認をしています。

 メールやHP閲覧で、知らない間に自分のPCに「受信アプリ」が保存されその後起動していると、相手からのメッセージで遠隔操作されることになります。これは「コンピュータウィルス」です。

 でも、そもそもウィルスであるプログラムが動かなければ心配ありません。みなさんもお気をつけ下さい。知識があれば予防もできる。

【ハードウェア】ダイオード・トランジスタの実習(2年生)

発光ダイオードはみなさんご存知ですよね、ダイオードやトランジスタと呼ばれる半導体の部品は、電子回路やコンピュータのハードウェアには欠かせないものです。
その部品がどんな性格をしているのかを測定していきます。

後々、これらの部品を使用して「増幅回路」の設計制作に進んでいきます。

おじいちゃんの世代であれば「真空管」と答えるかもしれません。ぜひ家族や親戚の人に聞いてみてください。

今回はデータをExcellに入力して、リアルタイムでグラフにして、その変化を観測しながら測定を行います。測定ミスによるおかしなデータを発見するためです。

レポートは印刷すれば良いので、楽できます。

【ハードウェア】論理回路の実習(2年生)

 ここは「B室」です。主にハードウェアを学習します。 この論理回路の実習では「足し算する回路」を設計・製作しています。
  この回路をたくさん用意すれば、コンピュータの完成となります。

回路設計は、どんな動作をさせたいか、それを考えるのが大事です。この回路を電子回路で設計・製作していきます

設計した後は、実際に配線をして回路を製作します。線一本一本を手作業で配線していきます。
動作を確認して終了となります。
電源を接続して設計通りLEDが点灯すれば動作確認OK

【ハードウェア】増幅回路の設計・製作実習(2年生)

マイクでひろう「小さな声」を、スピーカーから出る「大きな音」に変換する回路を、「増幅回路」といいます。これを作ってみよう‼

 「計測実習室」3年生になると、電子回路の設計も集大成を迎えます。回路図を考え、部品の選定を行ない、実際に製作します。

設計した回路のとおりに、部品を配置し、はんだ付けをしていきます。細かな作業なので、気が抜けません。じっくりと考えながら作業を進めます。

実際に電源に接続し、入力信号を加え、出力される信号の波形が「美しい」かどうか観察します。

 各チェックポイントの電圧を測定していき、設計した電圧になっているかどうか、厳しく確認します。

メンバーで協力しながら動作結果の確認を進めます。適正な値であることが確認できれば完成です。
次の実習で、詳しい動作確認を行ないます。

【ソフトウェア】pythonプログラム実習(3年生)

 AIの画像認識の分野には、python言語でのプログラミングが必要となります。
今回はカメラ映像からリアルタイムで顔認識をさせるプログラミングの演習を行いました。

 動画のデータは、パラパラ漫画のように、静止画を連続的に表示させることにより、動いているように見せています。
プログラムでも、1枚1枚静止画を読み込み、連続して画面上に表示させます。

顔認識では、顔の特徴を学習させたデータと顔の一部を切り取り比較していきます。特徴が一致すれば「顔かもしれない」と判断し、次の顔の部分と比較をしていきます。これを繰り返し、最後まで「顔かもしれない」という結果であれば、人の顔という結論を出しています。そして、顔の部分の座標を教えてくれます。
この座標を利用して、四角形で囲んだり、お面のような画像を重ねて表示させることで、画像処理を加えることができます。

 こちらは、ひんやりコンピュータ実習です。デザインを重視した電卓を作っています。可愛いものや、かっこいいもの、おしゃれなものと多種多様です。
プログラミング力×アイディア=作品
いろいろな力が掛け合わされて、作品に反映されていきますね。(科主任)

【ソフトウェア&ハードウェア】総合制御実習(3年生)

マイコンを使用した制御実習の応用編です。  超音波センサーの信号をマイコンで計測して障害物までの距離を表示します。  距離=速さ(音速)✕時間 、で計算できますね。  距離に応じてLEDを点灯させ、警告音もを発生させます。  マイコンを使用することプラス、条件に合わせてコントロールするためのプログラムを作成していきます。
3年間積み重ねてきたプログラミングスキルを全投入していきます。

R3年度、自動制御実習室に20台の高性能PCを導入
これで2教室に導入されました

自分がマイコンになったつもりで考え、頭の中で妄想しています。プログラムは「イメージ力」

一人で考えがまとまらないときは、友人のアドバイスに耳を傾けます。思いがけず、良いひらめきが‼

【ソフトウェア&ハードウェア】マイコン制御実習(3年生)

 ここが「B室」と呼ばれる部屋で、高性能の2画面ワークステーションが設置されています。AIなどのたくさん計算をしなければならないプログラムでも、短時間で計算する能力を持っています。

  マイコンに配線をしてLEDを点灯制御しています。LEDを自在に扱うことができれば、制御はマスターしたのも同然です。あとは、LEDをモーターに変えれば電気自動車の制御もできることになります。この動画では、明かりセンサーを使用して、明るさに応じてLEDが点灯する制御を行っています。

  制御をするためには、ソフトウェア(プログラム)とハードウェア(回路)を扱える両方の技術が必要です。3年生は3年間学んだ集大成として、「モノを動かす」ための制御実習を行っています。

【ソフトウェア&ハードウェア】マイコンCAR制御実習(3年生)

  J3では現在ハードウェア技術の教科でマイコン制御について学習しています。今回は、「マイコンカーの制御」について学習しました。
  マイコンによる制御は、生活に「自動化」を与えるもので、そのプログラマーは不足していると聞きます。皆さんのプログラミング能力を発揮できる分野でもあります。

  マイコンカーは、J科で設計・製作しました。センサーで黒・白を読み取りながら自動走行させます。

  今回は初心者走行でした。次回はセンサーを2つに増やし、滑らかな走行を目指します。バランスの良い走行をさせるための、ベストプログラミングを期待します。(科主任)

【ソフトウェア&ハードウェア】Arduino互換マイコンボード製作実習(1・2年生)

2023年4月20日(木)

J2 「マイコンボード製作実習」

今日はマイコンボードを製作しました。
「マイコンボードは買うものでは?」と思いがちですが、なんと自作できるのです。今までに学習した部品をはんだ付けして完成です。来週からは実際にプログラムを書き込んで実習を行います。

 自分で作ることができる喜びを感じてほしいと思います。

J科主任 佐藤

情報工学科のオリジナルの設計ボードです。校章入りでカッコよくないですか!!
最終的には、電子ピアノになります。

  製作した電子ピアノ(自作マイコンボード)ですが、ようやく完成となります。
  今日はLEDやスイッチの取り扱いについて復習をした後に、いよいよサウンドのプログラムです。
  スイッチを鍵盤に見立てて、ドレミを奏でる様にしていきます。今まで習った楽曲を演奏して楽しんだ後、電子オルゴールのプログラムを組み込んで完成です。複数の楽曲の中、動画では「夜に駆ける」を披露していますぜひご覧ください。
  単純そうに見えますが、全体を考えると「論理的な思考」が必要となります。(科主任)

【教科「製図」】立体を表現する(3年生)

「プログラミング室」夏の時期、扇風機で我慢、奥の扉の向こうには、涼しい「A室」があります。

  製図の教科では立体を表現する方法を学びます。手書きの後には、コンピュータを使用した「3DCAD」のソフトを使用して図面を描きます。そして、「3Dプリンタ」でモデルを印刷するとこんなのが出来上がります。

 ICTを活用した授業となっています。

 表現に矛盾がないように線を描いていきます。見える線、見えない線、視点をずらした想像力が試されます。大きさまで合わせることがなかなか出来ないものです。

  立体モデルをカメラで写して、「見え方」を確認しています。「百聞は一見に如かず」です。

「想像力」=「考える力」

【レポートについて】

 先輩から「レポート大変だよ」と耳にする、噂のレポート。
  実習の結果を報告するものです。評価の高いレポートは、成績UPにつながります。

 手書きかコンピュータを使用して書きます慣れてくると、文章だけではなく、図形や表・グラフも描くことができるようになります。

 コンピュータを使いこなせているかが鍵ですね。