KETpic入門(Scilab版)

KETpicとは?

KETpic(Kisarazu Educational Tpic)とは,LaTeX文書に数式処理ソフトで作成した図を挿入することが できるマクロパッケージであり,現在はMaple, Mathematica, Scilab版等が開発されています.ダウンロードや詳しい解説は公式ページ に譲ることにして,こちらではScilab(私はバージョン5.3.1を使用)版KETpicについて紹介します.

特徴

  • TeXファイルと同じフォントが使用できる.

  • 数式処理ソフトの力があるので,正確な長さの直線や曲線が描ける.

  • アクセサリーを付けたり,改変がけっこう簡単.

  • 基本は白黒で授業時にプリント配布しやすい.

こちらのサンプル(pdfファイル)をみてください.

簡単使い方(私的)

  1. Scilabのインストール

  2. KETpic for Scilabのインストール

公式ページ内のダウンロードページから, 最新のKETpic for Scilave Ver. *.* Package をダウンロード・解凍をし,KETpic本体(フォルダ)を移動する.

  1. 作業用フォルダの作成
    作業用フォルダを作成する(どこでもよい).ここでは,例えば,Cにtexfilesと言うフォルダを作成しておく. さきほどダウンロードしたパッケージから,sample.texを作業用フォルダC:\texfilesに移動する.

  2. 図ファイルの作成

下記のサンプル(pdf)から, 作ってみたい図のファイルをダウンロードして,作業用フォルダC:\texfilesに入れる(他のファイルはある便利だが,今回は使わない). たとえば,1.sceと言うファイルをダウンロードしたとしよう.1.sceをScilabで開き,1行目

Ketlib=lib('D:/files/KETpic/ketpicsciL5/');

をketpicsciL5のあるフォルダに合わせて修正してから実行する.すると, 作業用フォルダC:\texfilesに新しくfig1.texと言うpicture環境で得られた.

  1. コンパイル
    sample.texファイルを開き,\input部分を書き換え,必要に応じて, \usepackage部分を追加する.

\documentclass{jarticle}

\usepackage{amsmath, graphicx, color}

\newlength{\Width}% KETpic特有のコマンド

\newlength{\Height}%

\newlength{\Depth}%

\newcommand{\bd}[1]{\mbox{\boldmath$#1$}}% よく使うコマンド

\newcommand{\Fbox}[1]{\fbox{$#1$}}%

\begin{document}

\input{fig1.tex}

\end{document}

コンパイルすれば,sample.dviと言う図つきのTeXファイルが作成できる.

最近はKETpicパッケージと言うのがあるらしい. 公式ページ内のダウンロードのtexmacro のketpicstyleF20100917.zipに ketpic.styと言うスタイルファイルがあるので,しかるべき 場所(私の環境では C:\tex\share\texmf-local\tex\)にそのファイルを移動させるだけ. プレアンブルに\usepackage{ketpic}を追加すればよい.KETpic特有のコマンドを入力する 必要がなくなるのがメリットだ.

注意とお詫び

  • 基本的に自分用の備忘録なので,うまくいかなかった場合に質問されても,ちゃんとした返答を得られないかもしれません.

  • 2011/4/14更新