ようこそ、ユートピア
ようこそ、ユートピア
この荒廃した世界を歩くことは決して安全ではない。
過去の戦争によって土地は枯れ、凶暴化した野生動物達が我が物顔で闊歩していたり、
街でうまく人間らしく暮らせず獣と化した者達がのさばっているからだ。
しかし危険を冒してでも彼らは外の世界に夢を馳せる。
それは忘れられた過去の名残が物珍しく、それでいて魅力的に見えるからであった。
まだ資源が多かった頃の世界が残した往年の遊園地(ユートピア)を見つけたヒースはこう言った。
「おもしれえ建物があんぞ!行ってみようぜ!」
「すげー嫌な予感がするんだが… 」
嫌がるネイサンをよそに探検家としての血が騒ぐヒースは未知の場所へと真っ直ぐに駆け出していく。