ピックルボールのルール要約(和訳版)
本文書は USAPA のウェブサイトに掲載されている Rules Summary を和訳し、必要と思われる個所に補足を行ったものです。
本文書の意訳・補足や誤訳によって生じた損害等への責任は負いかねます。
以下はピックルボールのルールの要約です。もしこの要約と公式ルールとの間で矛盾が生じた場合には公式ルールが優先されます。
[基本的なルール]
●ピックルボールはダブルス(2 人で 1 チーム)、またはシングルスでプレイされます。ダブルスが最も多くプレイされています。
●シングルス、ダブルスとも、同じサイズの競技エリアとルールを使用します。
[サーブ]
●サーブはアンダーハンドで行わなければなりません。
●パドルはサーバーの腰(腰は「へその高さ」)よりも下でボールと接しなければなりません。
●サーブはベースラインの後ろに少なくとも片足を置いて開始します。ボールが打たれるまで、どちらの足もベースラインやコートエリアに触れてはいけません。
●サーブは斜めのクロスコートから打たれ、反対側の対角線上のコート内に着地しなければなりません。
●レットの場合を除き、1 回だけサーブを試みることができます。レットとは、サーブしたボールがネットに触れた後で正しい(本来インとみなされる)コートエリア内に着地することです。レットになったサーブはやり直します。
[サービスの順序]
●サービス側ダブルスチームの両方のプレーヤーともサーブを打つ機会があります。そして、2 人ともフォールトするまで得点します。 (新しく始めた試合の最初のサービスの場合を除きます。)
●サイドアウト毎の最初のサーブは右側(偶数サイド)のコートから行います。得点が入ったらサーバーはサイドを変え、左側(奇数サイド)のコートからサーブします。
●連続して得点している間、サーバーはフォールトするまで左右のサイドを交互に切り替え続けます。フォールトしたら 1 番目のサーバーはサーブ権を失います。
●1番目のサーバーがサーブ権を失ったら、パートナーはコートの正しいサイド(1番目のサーバー がフォールトしたサイドの反対側のサイド)からサーブします。 (新しく始めた試合の最初のサービスの場合を除きます。)
●パートナーがフォールトするまでサーブを続けます。 パートナーもフォールトしたらサーブ権が相手チームに移ります。
●サイドアウトでサービス権が相手チームに移ったら、相手チームの最初のサーブは右側(偶数サ イド)コートから行います。
チームの両方のプレーヤーがサーブを行い、チームが 2 回フォールトするまで得点します。
●シングルスの場合、サーバーはスコアが偶数の時は右側(偶数サイド)コートから、スコアが奇数の時は左側(奇数サイド)コートからサーブします。
※ 新しく始めたダブルスの試合の開始時においては、サービス側チームの 1 人だけがサーブすることができます。その 1 人がフォールトすると、サービス権はレシーブ側チームに移ります。
[得点]
●ポイントはサービス側チームのみに入ります。
●ゲームは通常 11 ポイント制(10-10 以降は 2 ポイント差がつくまで)でプレイされます。
●トーナメントゲームは15ポイント制(14-14以降は2ポイント差がつくまで)、または21ポイント制(20-20 以降は 2 ポイント差がつくまで)でプレイされることが多くなります。
●サービス側チームのスコアが偶数(0, 2, 4, 6, 8, 10)の時、そのチームでゲームの最初のサーバ ーだったプレーヤーは、サーブやリターンの時に右側(偶数サイド)コートにいます。
奇数(1, 3, 5, 7, 9)の時、そのプレーヤーは、サーブやリターンの時に左側(奇数サイド)コートに います。
[2 バウンスルール]
●レシーブチームはサーブされてきたボールをリターンする前にボールをバウンドさせなければなりません。そしてサービスチームもリターンされてきたボールを返球する前にボールをバウンドさせなけれ ばなりません。これによって 2 バウンスとなります。
●ボールがそれぞれのチームのコートで 1 度ずつバウンドした後は、両方のチーともボレーしたりグラウンドストロークしたりできます。
●2 バウンスルールはサーブアンドボレーの優位性を排除し、ラリーを増やします。
[ノンボレーゾーン]
●ネット両側の 7 フィート(約 2m10cm)以内のコートエリアはノンボレーゾーンなります。ノンボレーゾーンは「キッチン」とも呼ばれます。
●ノンボレーゾーン内のボレーは禁止されています。このルールはプレーヤーがノンボレーゾーン内からスマッシュをすることを防ぎます。
以下はフォールトとなります。
●ボレーをした時にプレーヤーがノンボレーゾーンに入るか触れた場合 ・ボレーをした後、ボレー時の慣性でプレーヤーがノンボレーゾーンに入るか触れた場合
●ボレーをしたボールがボールデッドを宣告された後であっても、慣性によってプレーヤーがノンボレーゾーンに入るか触れた場合 ・プレーヤーが身に着けたり持ち歩いたりしていた物が、ノンボレーゾーン(ラインを含む)に触れた場合(例: 落下した場合)
●ボレーをする時以外であればいつでも、プレーヤーはノンボレーゾーン内にいることができます。
[ラインコール]
●サーブしたボールがノンボレーゾーンのラインに触れた場合を除き、ラインにボールが触れていれば「イン」とみなされます。
●サーブしたボールがノンボレーゾーンのラインに触れた場合は、サービスの長さが足りないことによりフォールトとなります。
[フォールト]
●フォールトとはルール違反によりプレイを止めるアクションのことです。
●レシーブ側のフォールトは、サービス側チームのポイントになります。
●サービス側のフォールトは、サーブ権を失うか、サイドアウトになります。
[サイド、サーブ/レシーブの選択]
任意の公正な方法(ジャンケンやコイントス等)を使用して勝者と敗者(シングルスでは個人の勝者と敗 者、ダブルスでは勝者チームと敗者チーム)を決めます。
勝者には以下の 1)、または 2)のどちらかを選択する権利が与えられます。
1) 最初の選択権をそのまま勝者が行使する または
2) 最初の選択権を敗者に譲る 勝者が選択した結果に基づいて、以下のどちらかを実施します。
[ 1)を選択した場合]
勝者は以下の A)、または B)のどちらか 1 つを選び、その項目の内容を決定します。 (注: 勝者が両方の項目を同時に決めることはできません。)
A) 最初にプレイするコートサイドの選択
B) 最初にサーブをするか、またはレシーブをするかの選択
敗者は勝者が選ばなかった方の項目の内容を選択します。
例) 勝者がプレイするサイドを選んだ場合、敗者はサーブとレシーブのどちらを取るかを
選びます。
[ 2)を選択した場合]
1)を選択した場合とは逆になります。
敗者は A か B のどちらか 1 つを選び、その項目の内容を決定します。
(注: 敗者が両方の項目を同時に決めることはできません。) 勝者は敗者が選ばなかった方の項目の内容を選択します。