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英文 (査読あり)
Ishii, Y., Ito, S., Kameda, Y., Takano, T., Waki, T., Chiba, S., Hirano, T. 2026. Reticulate evolution in terrestrial snails of Euhadra peliomphala species complex. Molecular phylogenetics and evolution, 214: 108437. https://doi.org/10.1016/j.ympev.2025.108437
ミスジマイマイ種群 (ミスジマイマイ + ヒタチマイマイ) について集団遺伝学的解析を実施しました。遺伝的に極めて多様化しているうえ多数回の交雑を含む非常に複雑な歴史をもつことがわかりました。具体的には12系統にわかれ、それらの系統は交雑を3度も経験しながら形成されたうえ、それらの系統が形成されたあとにも交雑がおきていることがわかりました。
(別のジャーナルに) 最初に投稿したのは学部の4年生のときで、リジェクトや重いリバイスを経てアクセプトまで実に2年半かかりました。なんとか出版までこぎつけられたのはひとえに共著者や応援してくださった方々のおかげです。この場を借りて御礼もうしあげます。この論文をベースとしてミスジマイマイ種群の研究をどんどん進行していく予定ですので、続報までしばしお待ちください。
和文 (査読あり)
石井康人・白井亮久. 2021. 昭和初期に貝類学の普及に貢献した『原色貝類圖』の図版使用標本の発見. ちりぼたん, 52: 61–65.
高校に収蔵されていた貝殻標本から90年前の図鑑の図版に使用された標本を発見しました。図鑑の著者が高校の第3代校長の山川黙だったために標本が母校に収蔵されていたと思われます。
ちなみにその図鑑はずっと生物の準備室にあったようなので,もしかしたら山川が使用していたのかもと想像が膨らみます。
2018年の貝類学会での発表がベースになっており論文化に3年以上かかってしまいました。
伊藤舜・石井康人・香川理. 2021. 屋久島山岳地帯におけるクチジロビロウドマイマイの食性記録. ちりぼたん, 52: 55–60. (この論文は訂正がでていますのでそちらもご覧ください: 伊藤舜・石井康人・香川理. 2022. 屋久島山岳地帯におけるクチジロビロウドマイマイの食性記録に関する訂正. ちりぼたん, 52: 188–189.)
「あ!クチジロがなんか食べてる!」という発見をそのまま報告しました。食べていたものは最初はヤクシマシャクナゲの果実だと思いましたが,ヤクシマシャクナゲにつく玉もち病の菌えいでした。発見地点付近は屋久島の高標高 1600m付近だったため生物が少なく,陸貝もほとんど確認できませんでした (許可を得て調査を行いました)。そんな場所ではどのように陸貝が生きているのか? ―その解明に一歩貢献できたと思っています。
和文 (査読なし)
伊藤舜・石井康人. 2022. 陸産貝類の進化史から紐解く下仁田ジオパークの地質活動と生物への影響. 下仁田町自然史館研究報告, 7: 70.
石井康人・伊藤舜・香川理. 2021. 屋久島に生息するカタツムリとその保全. 屋久島通信, 78: 4–5.