~これまでの研究の経緯~
私は幼少期より昆虫や魚といった生き物が大好きでした。毎日、近くの山や川で日暮れまで遊んでいた記憶が今でも蘇ります。その当時は、漠然と将来は虫博士になりたいと思っていました。高校に入学し、大好きな生き物が生息する自然環境を守りたいと考えるようになり、森林科学が学べる大学への進学を志しました。大学受験に向けて勉強をする中で、乾燥地緑化にも興味を持ち、森林科学と乾燥地科学の両方を学べる鳥取大学に進学しました。3年次には3か月間のメキシコ実習に参加する機会を得ました。その中で、日本を外から俯瞰する機会を得たことで、海外の自然環境の保全・再生を行うよりも、まずは国内の環境問題を解決したいという気持ちが芽生え始めました。そこで、研究対象にしたのが鳥取県が誇る鳥取砂丘を代表とする海岸砂丘です。卒業論文と修士論文では、砂浜海岸生態系(特に、海岸砂丘植生)の保全・再生に関する研究に取り組みました。
修士課程卒業後は、民間や行政での経験を幅広く積んだ上で研究者になりたいと考え、まずは建設コンサルタントに就職し、環境アセスメントや植生管理計画の策定を経験しました。その後、行政機関の土木技師として、土砂災害の復旧工事や構造物の設計・施工管理等を担当し、開発側の視点を経験しました。その後、博士号を取るべく、東京大学(地形学・地理学)に進学しました。この研究室を選んだ理由としては、修士課程までの研究で考慮できていなかった海岸砂丘の動的地形を考慮して研究を行いたいと考えたからです。ここで、UAV-SfM測量(ドローン等)やレーザ計測技術などの3次元で高精細な地表面情報の取得や解析方法を習得しました。その後は、北海道立総合研究機構林業試験場で、崩壊地・河岸・海岸などの山地から海岸に至る流域内の地表攪乱や、それと植生の関係を対象に研究活動に従事しました。
今後は、これまでの知識や技術を活かし、「流域スケール(山地~海岸)での生態系や森林の管理・計画」、「大規模攪乱後の植生回復(草本~森林)の評価・計画 」、「最新の計測技術の森林管理・計画への応用 」の3本柱で森林計画学分野に貢献したいと考えています。
基本プロフィール
名前 中田康隆(なかたやすたか)
所属 京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 流域保全学専門種目 准教授
東京大学 空間情報科学研究センター 客員研究員
学位 博士(環境学)、修士(農学)、学士(農学)
専門 生態工学、植生学、地形学、景観生態学、森林計画学
趣味 昆虫採集・飼育(特にクワガタなどの甲虫が好きです)
マラソン・自転車・登山
職歴
2024年4月-現在 京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 准教授
2023年4月-2024年3月 京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 講師
2022年4月-2023年3月 京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 助教
2018年4月-2022年3月 北海道立総合研究機構 林業試験場 森林環境部 研究職員
2014年4月-2016年3月 富津市役所 建設部建設課工務係 土木技師
2012年4月-2014年3月 八千代エンジニヤリング(株)環境計画部
学歴
2016年4月-2019年3月 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 自然環境学専攻 博士課程 ※地形学・地理学研究室
2010年4月-2012年3月 鳥取大学大学院 農学研究科 フィールド生産科学コース ※生態工学研究室
2006年4月-2010年3月 鳥取大学 農学部 生物資源環境学科 環境共生科学コース(旧森林学科) ※生態工学研究室
所属学会
日本森林学会、日本景観生態学会、日本生態学会、日本地球惑星科学連合