tbc東北放送アナウンサー(2013年教育学部卒)
千葉県出身、仙台市在住。早稲田中学・高校卒。大学では放送研究会に所属。
2013年tbc東北放送入社。野球実況を中心に担当し、現在は情報番組も担当。
大学時代の活動は放送研究会が大半。今の仕事に繋がっている部分も大きい
―中高時代と比べて早稲田のイメージに変化は。
早稲田大学の熱気や人の多さ、雑多な雰囲気は身近に感じていたので、良い意味で心の準備はできていたと思います。なんといっても中高があれだけ近い場所にありましたから(笑)。
とはいえ大学のキャンパスに入ったことはありませんでしたから、特に4月のキャンパスに人が溢れている様子には、イメージ通りでありながら驚きました。
―お気に入りのワセメシは。
色々なところに行きましたが、思いつくのはベタなところばかりです。
オトボケには中高大と10年間お世話になりました。全体的に味が濃いですし、すごく満腹感があって、お金がない学生にはとてもありがたい場所でした。あそこでスタミナをつけてから部活で体を動かすというのがお決まりでしたね。
高田馬場方面だと居酒屋「長(おさ)」というところにも行きましたが、最近閉店してしまったようで残念です。ランチ営業もしていたので、お昼にもよく行きました。
―教育学部や放送研究会で印象に残っていることは。
教育学部では心理学を専攻していて、統計学など理系の分野も絡んでくるため単位を取るのに苦労しました。サークルは放送研究会に所属していて、今の仕事に繋がっている部分も大きいです。
放送研究会の同期の中で、最終的にメディア関係の仕事に就いた人は実は意外と少ないんです。それでも大学入学の時点で「早稲田=メディア、マスコミ」というイメージが強いのか、メディア関係の仕事に関心を持つ仲間が大勢いました。
当時は500人規模の巨大サークルで、さらにサークル内で音響担当、映像担当、制作担当、アナウンス担当など部門が分かれていて、とにかく色々な人に出会うことができました。
そうした仲間の存在は就職活動のときに大きなモチベーションになりましたし、何より色々な情報が入ってきて助かりました。アナウンサーや放送局勤務の先輩方もたくさんいましたから。
ちなみにサークルの中では、アナウンス部門と、番組作りにも興味があったので映像制作の部門にも所属していました。学生会館で流れる15分くらいの「早稲田ステーション」というニュース番組を毎月作って放送していたんですが、今もあるのでしょうか。
テレビ・ラジオとスポーツ。好きなものから「こういう仕事に就きたい」へ
―アナウンサーを目指したきっかけは。
昔からテレビっ子・ラジオっ子でテレビ・ラジオが好きだったのですが、具体的にアナウンサーという仕事を意識しだしたのは中学生くらいの頃です。
地元千葉にはプロ野球チームとJリーグクラブがあったこともあり、子供のころからスポーツ観戦も好きでした。自分が好きなテレビ・ラジオとスポーツを繋げた仕事は何かと考えたときに、スポーツ実況アナウンサーが思い浮かびました。
中学生の頃からはラジオで野球のナイター中継を聞き始めたんですが、ラジオの実況は本当にすごくて、目の前で起こっているあれだけ動きの速い出来事を全て自分の言葉だけで伝るんですよね。これがとにかくカッコいいなと思いながら聞いていました。瞬発力や知識、一試合通して喋り切る体力など、色々なものを兼ね備えているんです。自分もこういうことができるようになりたいなと漠然と思うようになりました。
同時期に深夜ラジオも聞いたりして、テレビ・ラジオの深みにはまっていくにつれ、「喋る」仕事に就きたいと思うようになりました。
―就職活動を振り返ってください。
だいぶ苦労しました。2013年は難しい時代でしたよね。
アナウンサー志望者は、全国を行脚してどこかに引っかかればという学生が多かったんですが、僕の場合はスポーツ実況をしたいという目標があったので、プロ野球球団があって、かつラジオ・テレビの両方がある局しか受けていませんでした。球団がある局はいくつかありますが、採用をやっていない局もあったので、結局全部で10社程度しか受けませんでした。正直アナウンサーになれるとは思ってなかったです。
―東北という地を選んだのは、何か思い入れが?
正直、東北は縁もゆかりもない地域でしたが、「スポーツを喋れる」フィールドとしては最高の場所だと思っていました。野球、サッカー、バスケのプロチームがあって、スポーツ熱という意味では全国的にもすごく高い地域だと思います。東京からアクセスもよく、大都市圏で、スポーツの熱気もある地域ですから、今は仙台で働けてとても良かったなと思っています。
―千葉ロッテの大ファンとして仕事で楽天イーグルスを取り上げることに葛藤は。
最初は結構気持ちが揺れましたが(笑)、今は身近で取材していることもあり、自分にとって楽天イーグルスは一番思い入れのある球団です。2013年に優勝したときはすごい盛り上がりでした。
ただ、やはり野球が好きになったきっかけは地元に千葉ロッテという球団があったことなので、千葉ロッテに感謝の気持ちは持ち続けています。