コアタイム13:00-13:30
発表者名:アップルティー
キーワード:4D、rendering、raytracing、virtual reality
近年,情報処理分野では4次元時空間やn次元のベクトルなど,多次元の複雑なデータを扱う機会が増えている.従来の可視化研究では,3Dモデルデータの時間変化の表現,幾何学図形の描画がなされてきた.これらの技術を発展させ,数学的処理を備えつつ多様なデータ形式の情報をVRHMDで目の前に映し出すことにより,身の回りにある多次元データを直感的に理解しやすくすることができる.本研究では対象を4次元のデータに絞り,関数やオブジェクトを機械学習や描画技術を用いて表現することで,本来知覚できない4次元データ全体の俯瞰を目指す.
発表者名:迎 莉衣 (MUKAI Rei)
キーワード:cluster, メタバース, モーションキャプチャ, アバター, 機械学習
cluster等のVR上でダンスを表現する際、今までデータづくりのために大がかりなモーションキャプチャの施設とソフトが必要であり、手作業による煩雑な修正が伴った。これは、多くのカメラ画像からボーンへの座標のあてはめに矛盾を少なくするため行う必要があった。我々は、ThreeDPoseTrackerを応用することによって、今まで困難だった問題を改善した。単方向からの2D画像をソースとして、3Dデータを自動生成することが可能となった。より簡単に、2D動画像からclusterでのリアルで簡単に使える手法を構築した。多方面から撮影していないYouTube等で得られる2Dムービーから、踊る3Dキャラクターを生成することは、ほぼ無理であった。しかし、本方法は1方向からの画像から、3Dデータを自動生成するという優れた特徴を持っている。驚くことに裏表の反転がほぼ起きない。
発表者名:そむにうむ@森山
キーワード:アバター VRSNS 3Dプリンター フィギュア
独自開発した高速ボクセル化処理を使用し、VRSNS用のアバターの動きの一部をストロボモーション撮影的にとらえた姿を3Dプリンターで立体出力するための機能を開発し、実際に出力結果をフィギュアとして展示します。
発表者名:t_furu
キーワード:VR, アバター, VRM
VRのモデルとして VRMが普及してきているが、自分の個性あるアバターにする場合
多くが WindowsやMac アプリが必要となっている。
それに対して アバターでコミュニケーションするアプリはスマートフォン対応のものがあり
PCを所有していないユーザーも利用対象にいるようである。
スマートフォン ユーザーが自分の個性あるアバターを作る事ができるWebツールを作ってみようと思い作ってみたものです。
アクセス解析で利用状況を確認しスマートフォンでの利用に需要があるのかを調べます
コアタイム13:30-14:00
発表者名:オゼキサン
キーワード:牛乳,乳製品,価値観,嗜好,インタラクション
生命を持たないエージェント(Bot)は情報収集の対象としては受け入れられる可能性があるが,信頼ある他者としてとらえられるには様々な機能や要因が必要である.有力な要因の一つとして,対話を通して共有できる価値観がを確認できることが信頼性を上げる可能性がある.本研究は,日本国内の健康保険の支援事業として戦後から活用されてきた食品である牛乳・乳製品を題材に,その価値観を語り合うことで,エージェントの信頼性を向上できるか検討する.牛乳・乳製品は準栄養食として国民食と認知されており,これまでの調査で多様な価値観があり許容されやすいことがわかっている.このような価値観の共有や多様な価値観への対応可能なエージェントが信頼感が得られるのであれば,個別最適化されたサービスや情報提供の効率化が期待できる.
発表者名:よーへん
キーワード:ロボット、コミュニケーションロボット、HAI、LOVOT
本研究は人間との感情的な結びつきを重視するコミュニケーションロボットの「愛」という概念に焦点を当て,そのデザインと実感を調査するものである.本稿ではまずコミュニケーションロボットと愛を考察する3つのトークイベントの総括とバーチャル学会2022での「LOVOT」に関する筆者の研究をもとに分析を行なった.その結果,人間の「愛でる筋力」がロボットとの愛着形成を通じて強化されると,共感や寛容といった愛に連なる感情が高 まることがわかった.また近年人々の共感力は低下している.その結果,ロボットやAIが心の安定を提供する存在として注目されており,社会の共感や多様性の拡大の可能性が示唆された.
発表者名:川北 輝
キーワード:感性工学、デザイン、アイドルグループ、バーチャルアイドル、アバタ、エンターテインメント
日本のアイドル文化が多様化し、新たな形態の一つとしてバーチャルアイドルが誕生した。今後は、バーチャルライブの開催やオンライン空間での繋がり、グッズの販売など、エンターテインメントの拡充と消費の促進が予想される。一方で、アイドル市場の競争が激化する可能性も否定できない。感性工学の手法を使うことにより、バーチャルアイドルグループの魅力をさらに高めることが可能になり、市場での差別化を図ることができる。本研究では、リアルの男性アイドルグループに対する印象の特徴の分析および感性ワードの抽出を行った。感性ワードの抽出にあたって、複数のアイドル雑誌を参照した。その結果、アイドルグループは、“印象的な”、”王道の”、”一体感のある” などの感性ワードで評価される傾向にあった。また、曲の印象に応じて感性ワードを分類した。本研究の知見は、より魅力的なバーチャルアイドルグループの設計に向けて活用できる。
発表者名:GesonAnko
キーワード:人工知能, 機械学習, 深層学習, 自律エージェント, 好奇心, VRSNS
近年深層モデルによる自律機械知能 (AMI) の振舞いは複雑かつ多様化し, その探究が一層興味深いものになっている. その興味深い振舞いの多くは人間による直接的な観察およびインタラクションによって発見される. 我々は AMI を日常的に観 察するために, Virtual Reality Social Networking Service (VRSNS), 具体的には VRChat 上に AMI を実装し, その振舞いを 観察した. 自律性を構築するためにはその指針となる報酬やコスト関数が必要だが, VRChat 上にはゲームスコアといった外的 な報酬は存在しない. よって好奇心という, 観測した環境の状態遷移の新奇性を評価する指標を用いた. 我々が作成したワール ド上で学習した AMI には, 複数の特徴的な行動パターンが時間変化とともに現れた. その中にはワールド内をすみずみまで探 索した結果も確認されており, 好奇心によって探索的な行動を獲得したと考察した. 本論文では, VRSNS 上で AMI を実装し動 的な振舞いを記録・分析することで, その特性を探究することが可能であることを示した.
発表者名:伊佐地翔厘
キーワード:牛乳、AIエージェント、アバター、類似性、コミュニケーション、大学生
大学生の食生活は,小中学生に比べて栄養価が偏りがちである.また,健全な食生活を心がけていない人ほどインターネットを長時間利用している傾向があり,とくにカルシウムの接種率は著しく低下している.その吸収率が高い食品として牛乳が挙げられ,手軽に接種しやすく,大学生に勧めやすい.
そこで,メタバース上でAIエージェントによる牛乳接種を促すコミュニケーションが大学生の食生活向上に効果があるのではないかと考えた.本研究では,AIエージェントと対話行い,協力者との類似度が牛乳への価値観の変容に与える影響について調べる.
信頼度が高いエージェントは,自分と類似性が高いという関係性が報告されていることから,AIエージェントの見た目をコントロールしてその影響を検討する.
コアタイム14:00-14:30
発表者名:こたのわ
キーワード:メタバース、都市3Dデータ、マラソン
メタバースでは、現実世界の都市で行われる様々な活動を再現する取り組みが行われている。その中で、マラソンに着目し、実際のマラソンコースを再現したワールドと、身体の動きに応じて移動距離が変化するデバイスを利用して、9人の走者による大会を開催した。大会では、走者間の差が発生し、順位変動も発生するなど、大会として成立することが確認できたが、今後に向けたいくつかの課題も判明した。
発表者名:大井貫輝
キーワード:VR、VRゴーグル、没入感
5インチほどの小さなディスプレイを搭載した簡易的なVRゴーグルを作成しています。
既存のVRゴーグルは高価で敷居が高いため、手軽に没入感を体験したいというニーズに答えるために作成中です。また、コードレスのコントローラーを接続することでどこにいても没入感を味わえるようにしたいです。
発表者名:cleantted
キーワード:VR, VRChat, Unity, Unity物理学
VRChatでは、「バニーホップ」と呼ばれるジャンプを繰り返して移動する方法があり、普通に移動するよりも高速で移動できることが知られている。
また、ワールド座標のX軸またはZ軸からずれた方向にバニーホップで移動すると、軸に沿った方向に移動するときよりもわずかに最高速度が遅くなってしまうことが知られている。
この速度低下への対処方法として、ジャンプ中に首をふるバニーホップ(ここでは「首振りバニーホップ」と呼ぶ)が使われることがある。
通常、移動速度はアバターによらず一定であると考えられており、首振りバニーホップにおいても同様に移動速度がアバターに依存しないことが期待されていた。
しかし、筆者は首振りバニーホップの最高速度がアバターによって大きく異なるという現象を発見した。
本発表では、上記現象についての詳細の記載とその発生原因について考察を行う。
発表者名:藤野 稔
キーワード:透過ディスプレイ、AR、ARグラス、歩行安全性
本研究は、歩行や移動中の最適なAR体験を探るものです。具体的には、透過ディスプレイを活用し、移動時におけるUIの最適化を目指します。透過ディスプレイは現実の景色を遮らずに情報を表示可能で、移動中の使用に適しています。しかしながら、歩行中は注意が散漫しやすいため、UIの最適化が不可欠です。本研究では、適切なUIデザインと情報提示方法を探求し、歩行者の安全と利便性の向上を図ります。
まず、HoloLens 2、Meta Quest Pro、XREAL AIRなど、多様なARデバイスを使用し、それぞれを数日以上着用しての徒歩や電車での移動を含む日常生活の中で、移動時における課題を明らかにしました。
次に、ARデバイスに表示される情報に集中する環境を作り、そこに表示される情報の変化によって、歩行者が安全に周囲の環境を認識しつつ必要な情報を効率的に受け取れるUIのプロトタイプを開発しました。
発表者名:山口純也
キーワード:人工知能、VR、メタバース、仮想空間
VR環境を使った現実感のある発表練習サービスの開発を行う。具体的には発表を行った音声をテキスト変換し、要約する。このテキストをAIにより分析することで内容に沿った質問を作成する。この質問を音声変換サービスを利用して音声化し、VR空間において作成したBotアバターに質問を発声してもらうことで聞き手の視覚と聴覚から本番の緊張感を練習でも体験しながら発表及び質疑応答ができるのではないかと考えている。また、システム評価として実際の発表練習と本番の発表、本システムを使った練習に対する差を比較することで有用性を確認する。
コアタイム14:30-15:00
発表者名:Utoki
キーワード:お砂糖、VR、ソーシャルVR、アバター、性的指向、性自認
ソーシャルVRの日本語文化圏には、「お砂糖」と呼ばれるパートナー、あるいはその関係性のことを指す言葉が存在する。「お砂糖」は、ソーシャルVRにおける文化の一つとして定着しつつあるものの、内容がセンシティブであることもあり体系的に調査が行われた事例は少なく、その実態がどのようなものであるかについて未だ明らかになっていない。そこで、本研究では、昨年に引き続きソーシャルVRにおける「お砂糖」について調査を行い、その特徴や物理現実世界における恋愛との共通点・相違点等について考察する。
発表者名:黒地翔之介(愛知工科大学)
キーワード:VR、コミュニケーション、遊び、お遊戯、パーソナルスペース
仮想空間上ではアバターを使ってコミュニケーションを取ることが一般的であり、世間話をしたり写真を撮ったりと個人が思い思いの事を行っている。コミュニケーションを行う際、物理世界よりもパーソナルスペースが近い場合が多く、至近距離でお喋りをしたり、アバター同士でくっつきながら会話を行っていたりといった事例も見かける。物理世界でコミュニケーションを取る際には、パーソナルスペースを意識して少し離れた位置で話し、写真を撮る時でさえ相手と間を開ける事が多い。このように、物理世界とVR上で人同士の物理的な距離の縮まり方が物理世界よりも近いと感じている。物理世界では初対面の人やグループで活動する際、ボウリングやゲームなどのレクリエーションをして仲を深めていけるような企画をしている。本研究では、VR上で初対面の人と一緒に体を動かせるような遊びをする事で、短い時間でも距離が縮まるかどうかを調べていく。
発表者名:てんしん
キーワード:ソーシャルVR、性的指向、性自認、セクシュアリティの変化
ソーシャルVRでは、物理現実に比べてユーザーのセクシュアリティに多様性があることが指摘されている。しかし、そうしたセクシュアリティの多様性が何によって生じたものであるかは、未だ明らかになっていない。そこで、本研究では、セクシュアリティの変化に着目してWebアンケート調査を行い、ソーシャルVRという環境がユーザーのセクシュアリティに与える影響について考察する。
発表者名:enetto
キーワード:コミュニケーション、ソーシャルスタイル、VR
コミュニケーションを理論の一つにソーシャルスタイルがある。このソーシャルスタイルは、基底現実でのコミュニケーションを想定して考えられた理論であるが仮想現実でのコミュニケーションは想定されていない。そこで、仮想現実でのコミュニケーションでも有用であるかどうかを少人数の対話コミュニケーションで検証する。
発表者名:あしやまひろこ
キーワード:ソーシャルVR、VRChat、アバター、質的調査、量的調査
VRChatに代表されるソーシャルVRでは、男性は女性アバターを使う傾向がある。その理由について筆者はSNSで簡単な調査を行ったが、先行研究とは様相の異なる結果が生じた。これは、筆者の調査も先行研究も有意抽出法による調査であり、少ない選択肢による択一回答式であった点に起因すると考えられた。そこで、質的調査を実施し、その理由を筆者の知人8名から聴取した。結果として、選択の理由は人生経験やソーシャルVRにおける出会いなどの多種多様な理由が複合しており、単一の要因に還元することができないことが見いだされた。そのため、質的調査の有用性が示され、異なる研究手法による調査を組み合わせて多面的に考察することが望ましいことがわかった。また選択肢式の聴取の実施においては、多様な選択肢を用意し、複数回答形式にて聴取すること、あるいは自由記述式として調査者が分類するような方法が望ましいこともわかった。