BVEに使用できる媒体に変換する方法
この記事ではPLATEAUを使って取得した建物データをMetasequoia LE R3.0にて扱える.mqoファイルにするまでの流れを紹介します。
途中Blenderを経由するため、Blenderにてモデリングする方も使用できます。
あくまでインターネット上にある記事の詰め合わせですので、自己責任でお願いします。
こちらのツイートについての解説になります。
必要なもの
Unity 本来の用途はゲームエンジンです。PLATEAUを起動するのに使用します。
PLATEAU 今回の本題の3Dデータ群です。
Blender 現在主流のモデリングソフトです。
PMXEditor 本来の用途はMMDに合わせて使用するアプリケーションです。ファイル変換に使用します。
Metasequoia BVEのストラクチャ作成に用いるモデリングソフトです。
記事の対象者
MetasequoiaやBlenderで建物を制作する技術を持っている人
様々な資料を読み漁り、試行錯誤できる人
1.Unity Hubのインストール
こちらのページからUnity HubをDLしてください。
Unity HubはUntiyのバージョン管理を行うツールです。
2.UntiyのインストールとPLATEAUの適応
https://project-plateau.github.io/PLATEAU-SDK-for-Unity/manual/Installation.html
こちらのページのインストールに従い正しいUnityバージョンをインストールしてください。
また私の環境ではPLATEAU SDK for UnityはgitのURL指定でインストールすると失敗したので、
素直にtgzファイルをダウンロードして適応したほうがいいと思います。
3.都市モデルのインポート
https://project-plateau.github.io/PLATEAU-SDK-for-Unity/manual/ImportCityModels.html
こちらのページに沿ってインポートを行います。
2で導入したPLATEAUはあくまで都市データを読み込むプログラム群なので別途都市データが必要です。
ローカルとサーバーとありますが、私の環境ではサーバーが動かなかったのでローカルで行います。
https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau
こちらのリンクから自分の欲しい都市の3D都市モデルをDLしてください。
またさまざまな形式がありますが、CityGMP形式を選択してください。
DLした3D地形データを展開し、ページの内容通りに適応します。
範囲選択ボタンを押すことでUntiyのシーンが変わり、範囲選択の画面に切り替わります。
この範囲選択画面で建物のアイコンが青色になっている場所ならテクスチャ付きの建物データがあるということになります。
このページの執筆時点ではかなり場所は少ないです。ぜひ今後に期待です。
オレンジの範囲をマウスで動かして建物データが欲しい場所を選択しましょう。
場所が決まったら左上の決定ボタンで範囲を確定させましょう。利用可能なデータを展開してくれます。
3番の地域別設定は下図のようにすれば間違いないでしょう。
そしたら一番下のモデルをインポートをクリックしてください。
数分程度かかったのちにUnityに建物データが取り込まれます。
例として新宿周辺をインポートしてみました。
4.都市モデルのエクスポート
今度はUnityから建物データを外部に出します。
そのまま.mqoにできたらいいのですが、そんなことできるわけないのでさまざまなアプリを渡り歩いて変換を行います。
流れとしては
・Unityから.fbx形式で出力
・Blenderの.x出力アドオンを使用し.xで出力
・PMXEditorの.mqo出力アドオンを使用し.mqoで出力
の流れになります。
https://project-plateau.github.io/PLATEAU-SDK-for-Unity/manual/ExportCityModels.html
こちらのページをもとにして.fbx形式で出力してください。
座標変換や座標軸の設定がありますがあとでどうにでもなるのでデフォルトで大丈夫です。
ただしテクスチャにチェックを入れるのを忘れないでください。
エクスポートボタンを押すと特にウィンドウが出るわけでもなく出力がされます。
5.Blenderで形式を変換
現在BVEでは.x形式の3Dオブジェクトでストラクチャを配置します。
それに対し.fbxや.objは新しすぎるので、Blenderで古い形式へ変換します。
こちらからBlenderをインストールしてください。
またこのままでは.x出力ができないので、
https://github.com/kusaanko/Blender_XFileSupport_BVE
こちらからXFileSupport.pyをDLしてください。
https://github.com/kusaanko/Blender_XFileSupport_BVE/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%96%B9%E6%B3%95
こちらのリンクにインストール方法の解説もあります。日本語リンクのためコピペして飛んでください。
またBlenderを起動すると真ん中にCubeがあるので右クリックし削除しましょう。
ファイルのインポートから.fbxのインポートで先ほど出力された.fbxファイルをインポートしてください。
複数種類があるので気合で当ててください。
小さいし向きがおかしいですが後でどうにでもなるので無視します。
テクスチャが乗らないのは問題なのでそちらを解決させます。
上側のタブがレイアウトにターゲットされているのを「テクスチャペイント」に切り替えてください。
それだけでテクスチャが適応されます。
そしたらファイルのエクスポートから.x形式で出力してください。
出力場所はテクスチャが入っているフォルダ内です。
さきほど読み込んだ.fbxに一番近い名前のテクスチャフォルダに出力できれば大丈夫です。
6.PMXEditorで形式を変換
さて、最後の項目です。
https://kkhk22.seesaa.net/category/14045227-1.html
こちらからPMXEditorをDLしてください。
https://bowlroll.net/file/5498
こちらから.mqo出力プラグインをDLしてPMXEditorに適応させてください。
https://czpanel.com/lecture/mmd/pmxe/plugin/install/
適応のさせ方はこちらのページを参考にしてください。
PMXEditorを起動させたら先ほどBlenderで出力した.xファイルを読み込ませてください。
※数ファイル試した結果まれに読み込みエラーが発生します。
原因の特定ができておらず、現在の解決策はありません。
Blenderと同じくちっちゃいし縦型ですがあとで変更するのでスルーしましょう。
また、PMXEditorで.xファイルを読ませた時点でテクスチャも描画されるので、
もしテクスチャが張り付けられていない場合は、.xファイルの場所をほかの場所に移して読み込ませてください。
正しく読み込ませることができたらPmx編集ウィンドウのファイルから.mqo形式で出力してください。
PMXEditorの画面
Blenderと異なり読み込み時から
テクスチャがついてくる。
こちらでも向きと大きさがおかしい。
7.Metasequoiaでの読み込み
https://www.metaseq.net/jp/download/2/
BVE路線制作者ならだれでも持っているであろうアプリですが一応リンクを貼っておきます。
一番下の無償版 LE R3.0 です。
最後まで未解決の向きと大きさを調整します。
まずは全部選択して赤軸(X軸)で90度回転させましょう。
次にサイズです。そのままだとなぜか50cmのサイズになってしまいます。
こちらも全部選択して拡大から100倍にすると一致します。
ここまでくればあとは煮るなり焼くなりするだけでBVEの建物素材が量産できます。お疲れさまでした。
あとがき
私自身がGoogle検索でたどり着いた情報だけでくみ上げてるので、理解していない場所が多いです。結果としてわかんないものを長々推測で解説するより直接リンクを貼りつけたほうが早いと思い、最初にリンク、その後注意点を少々という構成になりました。また、ところどころ画像を挿入し、閲覧者の方が正しく進められているか見比べられるようにしたつもりです。.x形式はとても古い形式で、新しい形式の.fbxや.objからダウングレードするのは簡単ではありません。BlenderとPMXEditorとそれぞれのアドオンのおかげでテクスチャのマッピングを崩すことなく変換することができます。ありがとうございました。
筆者:inurokosann